本日の欧州市場では、昨日持ち直したユーロドルの動きが続くか、独経済指標を確認しつつ確認することになるか。
経済指標は、欧州前半に10月独Ifo企業景況感指数が発表予定。最近は同指数でユーロが大きく動意付くことは少なくなったものの、独景況感を知る上で確認しておきたい。市場予想は85.6と前月の85.4をわずかに上回るとみられている。昨日は10月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)・速報値が予想を下回ったことを受けてユーロが売られるも、10月独製造業PMIが予想を上回ったことで反発した。昨日に続いて予想を上回る結果となれば、23日に1.0761ドルの安値を見たユーロドルの買い戻しが続くことも考えられる。そのほか、独Ifoの前に10月消費者信頼感指数の発表も予定されている。
また、昨日の欧米市場では米長期金利の低下がユーロドル上昇の一因となった。本日も引き続き注目したい。
テクニカル面では、昨日は5日移動平均線を上回って引けている。終値で5日線を上回ったのは9月27日以来である。計算上は本日も1.08ドル台を維持できれば、同線の傾きは横ばいに近付くことが予想される。もし、本日は1.0810ドル前後に位置する同線がサポートとなるようならば、今月に入りほぼ一本調子で下落していたユーロドルに転機が訪れるかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドル:200日線1.0870ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル:23日安値1.0761ドル
(川畑)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し ロンドン為替見通しユーロドル 持ち直し続くか独指標を確認
ただ、米10年債利回りが4.40%台まで一転上昇するとユーロ売り・ドル買いが出て1.06ドル台後半まで下押しした。もっとも、月末・期末のロンドン・フィキシングに絡んだユーロ買いのフローが観測されると持ち直した。2時過ぎには一時1.0725ドルと本日高値を更新した。
先週初までは160円台が「神田シーリング」などと、ドル円の上値の防戦ラインと囃し立てていた一部市場関係者もいたが、いざ160円台に乗せるとすでに160円台に目が慣れてきてしまっている。今後も緩やかな円安が進行した場合は、その流れを止める手段が乏しく、円の売り場を探している市場参加者がまだ多いだろう。先週のロンドンフィキシングを見ても分かるように、投機的な円売りだけではなく、実需の円売りが根強いのが現状だ。また、一部では先週取引されていた158円台まで円高が進めば、円売りを仕込みたいという声も出ているようだ。
ユーロ円は3日続伸。終値は172.39円と前営業日NY終値(172.08円)と比べて31銭程度のユーロ高水準。ドル円が下落した影響で22時30分前に一時171.45円と日通し安値を付けたものの、前日の安値171.39円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。ドル円の持ち直しにつれた円売り・ユーロ買いも出て、一時172.45円と1999年のユーロ導入以来の高値を更新した。月末・期末のロンドン・フィキシングに絡んだ円売りのフローも観測された。
ただ、その後発表の6月米シカゴ購買部協会景気指数や同月米ミシガン大学消費者態度指数確報値が予想を上回ると買い戻しが優勢に。市場では「月末・期末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだ円売りのフローが観測された」との声も聞かれ、160.96円付近まで持ち直した。
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