ホロライブ運営に勧告 下請法違反
報告によると、カバーは2022年4月から2023年12月までの間、イラストや2D/3Dモデルの作成などを委託している下請事業者から給付を受領した後に、発注書などからは作業が必要だと分からないようなやり直しを無償でさせていたという。
公正取引委員会は25日、下請代金支払遅延等防止法(下請法)の規定に違反する行為が認められたとして、ホロライブプロダクションなどを運営するカバーに対し、勧告と指導を行なったと報告した。
インターネット上で活躍するバーチャルユーチューバー(Vチューバー)を巡り、デザインなどの修正作業をクリエイターに無償で行わせたとして、公正取引委員会は25日、東証グロース上場の動画配信会社「カバー」(東京都港区)に下請法違反(やり直しの禁止)で再発防止を勧告した。
カバーでは同日、勧告に対する声明を発表。下請法を違反する状況となっていた背景として、事業が急拡大したことで取引件数が増大し、取引先とのやり取りに抜け漏れや遅延が生じてしまっていたこと、社内体制構築や社内研修が不十分であったことが原因だと説明している。
また、カバーは2022年7月から2024年2月までの間、上述のやり直しにともなって、下請事業者からの給付を受領しているにも関わらず、支払期限までに下請代金を支払っていなかったという。下請法の第4条第1項第2号に違反するとしている。なお、こちらは2024年9月17日までに遅延利息を支払い済みだという。
これに対し公正取引委員会では、下請法の第4条第2項第4号の規定に違反しており、無償で給付をやり直させたことによる費用の速やかな支払、2022年4月1日から2024年10月25日の間で同様の問題が生じていなかったかの調査に加え、下請法を遵守する体制を確立および社内体制の整備に必要な措置を講じ、社内周知を徹底するよう勧告した。
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