来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「豪政府の支援策は諸刃の剣?豪四半期CPIと小売売上高はどうなる?」ハロンズ FX 2024/10/26 #外為ドキッ

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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「豪政府の支援策は諸刃の剣?豪四半期CPIと小売売上高はどうなる?」ハロンズ FX 2024/10/26 #外為ドキッ

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は100.19円前後で、ニュージーランド(NZ)ドル/円は90.74円前後で週初を迎えました。今週は豪州、NZ、そして両国と交易関係の強い中国で主要な経済指標の発表がなかったことから、独自の材料での値動きは乏しかったです。一方で、11月5日に米大統領選を控え、トランプ氏の勝利とレッドスウィープ(共和党が大統領職と上下院の過半数を獲得すること)となる可能性が高まっているとの警戒感から、全般的に米ドルが買われました。23日には米ドル/円が大幅に上昇した影響から、豪ドル/円は101.69円前後、NZドル/円は92.05円前後まで上値を伸ばしました。一方で、米ドルが強かったため豪ドル、NZドルは対米ドルで下落しました(執筆時)。

豪四半期CPIは大幅な低下となるか?

来週は30日(水)に豪7-9月期消費者物価指数(CPI)と9月CPIが発表されます。豪州の月次CPIを見ると、8月に前年比+2.7%へと伸びが鈍化。ついに豪準備銀行(RBA)が目標とする2~3%レンジ内へと低下してきました。ただ、これは豪政府のエネルギー料金救済基金による、電気料金の低下や、ガソリン価格の下落によるところが大きかったです。自動車燃料と電気代などを除外した8月のコアCPI(トリム平均)は+3.4%と7月の+3.8%から伸びが鈍化したものの、依然としてRBAの目標の上限を超えています。今回はRBAが重視する四半期CPIが発表されます(7-9月期)。総合のCPIは月次CPI同様に前期の+3.8%から+3.0%へと大きな鈍化が予想されています。ただしこれは前述の通り、政府の支援策によるところが大きいです。またガソリン価格についても、WTI原油価格を見ると9月は前年と比べ、最大で1バレルあたり$30近く低下となっています。仮に、7-9月期CPIが市場予想の+3.0%を下回ったとしても額面通りに受け止められそうにありません。注目は7-9月期のコアCPI(トリム平均)となります。現時点でブルームバーグのエコノミスト予想では前期の+3.9%から+3.5%へと伸びの鈍化が予想されています。ただし、執筆時点では前回発表時と比べると5分の1程度しかエコノミストの予想が集まっていません。これから指標発表前までに各エコノミストが予想を提出することが想定されますので、市場予想は指標発表直前のものを参考にしましょう。

【表1. 豪四半期CPIと四半期CPIトリム平均の推移】

消費の強さは一時的なもの?

来週は31日に豪9月小売売上高も発表されます。8月分は冬にしては温暖な気候だったこと(豪州は南半球なので夏冬が北半球と逆)や、豪政府の減税政策の恩恵を受けて市場予想の横ばいに対して大きく売上高を伸ばしました。この伸びの一部には温暖な気候のため、春に購入される商品を前倒しで購入していたこともわかっています。そのため、9月分では期待ほど小売売上高が伸びない可能性が考えられます。過去20年を見ても、8月の消費が堅調だったときは9月の消費が低迷しやすい傾向があります。
一方で、前述の政府による減税政策が消費を後押ししている可能性もあります。懸念点は、消費が堅調すぎるとインフレが再加速しかねないことです。豪政府の一連の支援策によりエネルギー価格は低下しています。しかし、堅調な消費がモノやサービス価格の上昇にもつながりやすいということです。つまり、総合のCPIは下がりやすい一方で、RBAが重視しているコアCPI(トリム平均)の低下は期待ほどではない、もしくは反発の可能性もあるということです。
ブルームバーグのエコノミスト予想は豪7-9月期CPI同様に出揃っていません。豪州の消費が堅調さを維持しているか、それとも強いのは一時的なものだったのか、今後を見通すうえでも注目です。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は200日移動平均線付近での動きが続いています。8月初旬の安値と9月中旬の安値でダブルボトムが完成し、9月初旬の高値を上抜けたことでネックラインを抜けたとも受け止めることが出来ます。ネックラインだった99.86円前後が引き続き目先の下値目途となりそうです。この水準を下抜けた場合は日足一目均衡表の雲上限が次のサポートになりそうですが、来週は雲上限が下降していくことから下値余地も拡大しそうです。一方で目先の上値目途は101.40円前後です。この水準は10月3,4,7日の高値のほか、7月高値と8月安値を結んだフィボナッチリトレースメントの半値戻しの水準でもあります(8月5日の長い下ヒゲは考慮しない)。今週は101.69円前後まで上昇していますが、終値ベースでは抜けきれていませんので、終値ベースで上抜ければ更なる上昇が期待できそうです。その上の水準では同フィボナッチ61.8%戻しの103.25円前後が目途となりそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表、200日移動平均線】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:98.50-102.50、NZD/JPY:89.50-92.50

10/28週のイベント:

10/30 (水) 09:30 豪 7-9月期四半期消費者物価(CPI)
10/30 (水) 09:30 豪 9月消費者物価指数(CPI)
10/31 (木) 09:00 NZ 10月ANZ企業信頼感
10/31 (木) 09:30 豪 7-9月期四半期輸入物価指数
10/31 (木) 09:30 豪 9月住宅建設許可件数
10/31 (木) 09:30 豪 9月小売売上高
10/31 (木) 10:30 中国 10月製造業購買担当者景気指数(PMI)
10/31 (木) 10:30 中国 10月非製造業購買担当者景気指数(PMI)
11/01 (金) 06:45 NZ 9月住宅建設許可件数
11/01 (金) 09:30 豪 7-9月期四半期卸売物価指数(PPI)
11/01 (金) 10:45 中国 10月財新製造業購買担当者景気指数(PMI)

一言コメント:

息子が少年野球チームの体験に行っています。私も「少しでもお手伝いをしよう」と思い、子供たちがバッティング練習をする際にはボール拾いをしました。守備練習をしているようなものなので、当日夜には筋肉痛になりましたがよい運動でした。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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来週の為替予想 豪ドル 円

2026年7月の豪ドル円予想。当月始値 112.36、最低 110.66、当月最高 114.04。平均 112.35。月末 112.35。変更 0.0%。

2027年7月の豪ドル円予想。当月始値 118.52、最低 118.52、当月最高 123.50。平均 120.55。月末 121.67。変更 2.7%。

今週の豪ドル/円は100.53円前後で週初を迎えました。月曜日(14日)には、中国が景気支援のために超長期の特別国債を発行する可能性が報じられたことで、一時100.94円前後まで上値を伸ばす場面も見られました。ただ、カナダの9月消費者物価指数(CPI)が予想以上に低下したことや、隣国のニュージーランド(NZ)の7‐9月期CPIが予想通りながらも大幅に低下を示し両国通貨が下落したことなどで、同じ資源国通貨に分類される豪ドルはつれて下落しました。ただ、17日に発表された豪9月雇用統計が市場予想を上回るきわめて良好な結果となったことで、再び100円台半ばまで買い戻されました。NZドル/円は90.93円前後で週初を迎えました。NZ7‐9月期CPIが前期から大きく低下したことで16日には90.06円前後まで下落する場面も見られましたが、中東情勢を巡る過度の懸念が和らいだことや米国の強い経済指標の結果を受けて、90円台後半まで買い戻されました(執筆時)。

2025年10月の豪ドル円見通し。当月始値 108.33、最低 108.33、当月最高 111.98。平均 109.74。月末 110.33。変更 1.8%。

2028年3月の豪ドル円予想。当月始値 118.10、最低 114.34、当月最高 118.10。平均 116.66。月末 116.08。変更 -1.7%。

2028年9月の豪ドル円予想。当月始値 123.91、最低 123.91、当月最高 129.54。平均 126.25。月末 127.63。変更 3.0%。

ドル円は、日足・雲の上限や200日移動平均線が位置する151円台前半を前に節目とされる150円台では本邦通貨当局による円安牽制発言も聞かれ、一段の円安にブレーキがかかるとされる中、米経済動向や日米の金融政策の行方とともに相場の方向性を探る展開が続くと見込まれます。こうした中、直近の米経済指標からは米経済の持続的堅調が意識され、市場ではFRBの利下げペースが緩やかなものに留まるとの認識が高まるだけに今週発表される9月中古/新築住宅販売件数や耐久財受注、さらにFRB公表のベージュブック(地区連銀経済報告)への反応に注目。加えて、10/21からのIMF年次総会では10/23に植田日銀総裁の講演が予定されているほか、10/24からはG20財務相/中央銀行総裁会議もあり、各国要人の発言も含めた反応が注目されます。また、27日投開票の衆議院選挙の各社による世論調査などを踏まえた日経平均株価がリスク選好/回避のいずれに振れるか合わせて注目されます。ユーロドルは景気減速やインフレ鈍化観測とともに米経済やFRBとの利下げペースの違いが意識され易く、今週も上値の重いさ動きを予想。そのため、200日移動平均線(1.0872ドル)を上値抵抗線として伸び悩み、再び下落基調を強め8/26と9/25の高値をダブルトップとする下値メドとされる1.0796ドルを下抜ければ8/1の1.0778ドル、さらに6/26の1.0666ドルを目指して一段安となる可能性に注意が必要です。こうした中、今週は10/22のオランダ及びオーストリア中銀総裁が従来からのタカ派寄りのトーンを弱める発言となるか、さらには10/24発表のドイツやユーロ圏10月製造業/サービス業PMIや10/25のドイツ10月IFO景況感指数を受けて12月の追加利下げ観測が高まるか注目されます。また、ユーロ円は日足・転換線(162円73銭)を挟んで上下いずれに振れるか、ユーロドルの動向に加え、ドル円が10/17の150円32銭を上抜け一段と円安が加速するか、あるいは10/23のIMF総会での植田日銀総裁の発言を受けて150円台からの戻り売りが強く意識される展開となるか合わせて注目されます。

10/14の欧米主要株価指数の上昇を好感した100円95銭を高値に10/15には中国経済の減速懸念を背景に上海株が2.5%超まで下げ幅を拡大したことが嫌気され欧米主要株価指数や日経平均先物が下落。さらに10/16には日銀審議委員のタカ派寄りの発言を受けたドル円の下落とともに99円44銭へ下落。ただ、日足・雲の上限にサポートされ下げ止まり、10/17発表の豪9月雇用統計が市場予想を上回ったことから豪中銀の年内利下げ観測の後退に加え、米9月小売売上高などが市場予想を上回ったことを受けてドル円が150円32銭まで上昇した10/18には100円83銭へ反発し100円28銭で取引を終えました。日足・雲の上限や200日移動平均線(99円73銭/100円27銭)を下値支持線として10/7や7/30の高値(101円42銭/101円77銭)を目指して一段高となるか、10/21の豪中銀ハウザー副総裁の座談会での発言や10/24に公表予定の豪中銀年次報告への反応が注目されます。また、今週発表される米住宅関連指標や耐久財受注、さらに複数のFRB要人の発言を受けて先週末にかけて連日で史上最高値を更新したNYダウが週後半を中心に発表される大手ハイテク関連企業の決算を受けて堅調を維持するか、そのほか10/27投開票の衆議院選挙に向けた与党の過半数確保の行方など日経平均株価の動向と合わせリスク選好の円売りとなるか注目されます。

2028年10月の豪ドル円見通し。当月始値 127.63、最低 127.63、当月最高 133.43。平均 130.04。月末 131.46。変更 3.0%。

2028年2月の豪ドル円見通し。当月始値 121.75、最低 116.33、当月最高 121.75。平均 119.48。月末 118.10。変更 -3.0%。

2025年6月の豪ドル円見通し。当月始値 107.36、最低 107.13、当月最高 110.39。平均 108.41。月末 108.76。変更 1.3%。

ドル 円 予想 2024、2025、2026-2028。

2027年11月の豪ドル円予想。当月始値 118.30、最低 118.30、当月最高 123.68。平均 120.53。月末 121.85。変更 3.0%。

2025年7月の豪ドル円予想。当月始値 108.76、最低 108.28、当月最高 111.58。平均 109.64。月末 109.93。変更 1.1%。

金利差は為替レート変動における最大のドライバーですが、経済の安定性も為替レート変動の一因と言えます。為替レート変動における最大のドライバーは金利差ですが、経済の安定性も一因になっていると言えます。一般的に、市場リスクとボラティリティは、安全通貨としての円の需要を高めます。

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