【見通し】ロンドン為替見通し=ユーロドル、先週半ばからのレンジをなぞる展開か

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【見通し】ロンドン為替見通し=ユーロドル、先週半ばからのレンジをなぞる展開か

本日のロンドン為替市場でユーロドルは、まず先週のNY引け直前に伝わったフランス格付け見通し引き下げの影響を見定める展開か。米格付け会社ムーディーズは25日、フランスの格付けを「Aa2」で据え置いたものの、見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更。同国財政の悪化が想定上に進んでいることが懸念された。

 ロンドンタイムでは、予定されている重要なイベントはウンシュ・ベルギー中銀総裁の講演のみ。ムーディーズ決定の影響が限定的だった場合(その可能性は高そうだが)、ユーロドルは先週半ばからレンジをなぞる程度になるか。

 先週末に発表された10月独Ifo企業景況感指数は予想より強かったものの、それを受けてのユーロ買いも1.0830ドル台までと限られた。米長期金利の上昇基調や、根強い欧州中央銀行(ECB)による12月大幅利下げ観測がユーロの上値を抑制している。

 本日発言が予定されているウンシュ・ベルギー中銀総裁は先週、12月理事会における0.50%利下げについては否定的な見解を示した。もっと同総裁は、「欧州経済は我々が考えていたよりも弱い」とも述べており、金利引き下げ自体は肯定的なスタンスではありそうだ。サプライズ発言が飛び出るとは思えないが、材料難のなかで気にかけておく必要はあるだろう。

 欧州通貨は対ドルで結局、時間外ではあるものの米債利回り次第という展開は十分にあり得る。本日はニューヨークタイムに米財務省が2年債と5年債の入札を実施するため、中期債を中心に思惑的な売買で右往左往する可能性はありそうだ。

 なお、中東の地政学リスクの強弱を測るうえでも、イスラエル対イランの行方には注意が必要だろう。イスラエル軍は26日、イラン国内の軍事施設を標的に空爆を実施した。一部メディアによれば、今回の攻撃でイランが支援する中東各地の武装組織へのミサイル供給も制限される可能性があるもよう。

イランの石油関連施設への攻撃が免れたことで、週明けの原油先物相場は急落した。この辺りも、産油国や石油を輸入に頼る国の通貨に影響を与えるだろう。

想定レンジ上限

・ユーロドル、25日高値1.0839ドル。超えると21日高値1.0872ドル。

想定レンジ下限

・ユーロドル、23日安値1.0761ドル。割り込むと7月2日安値1.0710ドル。

(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】ロンドン為替見通し=ユーロドル、先週半ばからのレンジをなぞる展開か

見通し ロンドン為替見通しユーロドル 先週半ばからのレンジをなぞる展開か

先週はドル円の動きに沿って金曜まではユーロ安・ドル高、金曜は週末前にポジション調整とユーロ円でのユーロ買いも手伝ってユーロが買い戻されての週末クローズとなりましたが、週間レンジはわずか79pipsにとどまり、鈍い動きの一週間で終わりました。金曜までの下げはFRB関係者のタカ派発言を主要因とした米金利上昇によるドル高ですが、直近では6月FOMCの金利見通しにおいて年末時点の利下げ回数が3月の3回から、1〜2回に後退するところまでは織り込み済みです。インフレ関連指標はまだ強いものの、雇用関連指標は弱くなってきていることを考えると、9月以降に2回利下げというのが妥当な線だと思います。いっぽうで先週は複数のECB関係者から6月6日のECB理事会で利下げを示唆する発言があったいっぽうで、金曜のドイツ連銀総裁の発言からその後の利下げは連続せず、9月以降という見方も示されました。まだ先の話ではあるものの、ECBの利下げ回数がこれまで想定されていたより1回は少なくなりそうということで、ユーロの買い戻しも出やすくなっています。

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