「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha
今日のドル円 テクニカル分析で環境認識(動画の内容 ポイントまとめ)
■ドル円相場の動向
– 153.80円台まで上昇、利益確定売りで伸び悩む
– 金曜終値152.30円から約60銭の窓を開けてスタート
– 円売り優勢の展開が継続
■円売り加速の要因
1. 衆議院選挙の結果
– 与党が過半数割れ(218議席)
– 政権運営の不透明感
– 日銀追加利上げ観測の後退
2. 米大統領選関連
– トランプ氏支持率上昇
– インフレ加速懸念
– 財政悪化による金利上昇予想
■テクニカル分析
– 200日線を完全突破、サポートに転換
– RSIは70台へ上昇継続
– 次のターゲットは155円台
■今週の注目イベント
1. 米国経済指標
– 29日:JOLTS求人件数
– 30日:ADP雇用統計、GDP速報値
– 31日:PCEデフレーター
– 週末:米雇用統計、ISM製造業
2. 日銀金融政策決定会合
– 政策金利は据え置き予想
– 年内追加利上げの可能性を確認
■当面の注目ポイント
– 上値:154円台への展開
– 下値:153円のサポート維持
– 152.80円を割り込むと窓埋めに向かう可能性
総じて、上昇トレンドは継続も、短期的な調整には要注意。
『最新のドル/円相場を解説』
『平日の月曜日~木曜日、21時からのライブ配信』ドル円153円から続伸か?21:30に米新規失業保険申請件数|FXのナゼに答える配信(10/24録画配信)
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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そしてドル円は現在 これら重要なテクニカルラインの攻防にある
今年の7月を境に、日米の利回り格差とドル円(USD/JPY)の相関関係(順相関の関係)が鮮明となっている(下のチャートを参照)。ゆえにFOMCの総合的な内容が米金利の低下圧力をさらに強める場合は、「日米の利回り格差がさらに縮小→ドル円の下落幅がさらに拡大」する展開を想定しておきたい。
そしてドル円は現在、これら重要なテクニカルラインの攻防にある。ドル円がこれらのライン(特にトレンドライン)を下方ブレイクする場合は、さらに米ドル安・円高が進行するシグナルとなろう。
日経平均株価は既に年初の安値にほぼ並ぶ水準まで下げていますが、ドル円も昨年12月末の安値140.24レベルが視野に入ってきました。まだ距離はあるものの、7月高値161.94レベルから1か月で20円弱もの暴落(本日安値142.20レベル)を演じてきたことを考えると、あと2円しかありませんので、早ければ今週中にも140円の大台割れを見に行ってもおかしくはありません。日柄的にも今週は荒れやすい1週間となっていますので、要注意でしょう。また上値の目途はこうなると金曜の安値圏が3月安値圏と一致していることから146円台半ばが既にレジスタンスと見てよさそうです。ただ荒れやすいということは上振れも大きくなりますので、その点には注意です。ということで今週は大台140.00レベルをサポートに、146.50レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
ドル円はサポートライン(下値の支持線)だけでなく、15日の週間為替レポートで取り上げたフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準140.48レベルをも下方ブレイクし、安値139.58レベルまで下落した。今週、138.00レベルをも難なく下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準135.42レベルを視野に下落幅が拡大する可能性が浮上しよう。
しかし、9月のFOMCを前にドル円が139円台へ下落した状況を考えるならば、138円すら単なる通過点の一つとして下方ブレイクする可能性が高まってきた。
いずれにせよ今年後半のドル円は138円、135円そして132円の攻防に注目したい。
昨日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では金利の据え置きが決定され、声明の内容はおおむね予想通りとなった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が次の動きが利上げとなる可能性は低いと述べたことで、FRBがタカ派姿勢に転じるとの懸念が和らぎ全般ドル売りに傾いたものの、米長期金利の低下も一時的にとどまり、ドル高地合いに大きな変化はない。依然として日米金利差は縮小しないとの見方からドル高・円安の流れは続きそうで、日本当局の円買い介入も絡み、ドル円は神経質な動きが予想される。
15日のIG週間為替レポート「ドル円の週間見通し 止まらぬ円高 米ドル安も進行なら138円が視野に 焦点はFOMCの利下げ幅」では、サポートラインへの転換が確認された“138円” をドル円(USD/JPY)の重要なサポート水準として取り上げた。
先週のドル円は、日銀会合で国債購入額の減額ペースが想定よりも早かったこと、また0.25%への利上げに動いたことから円買い戻しが加速することとなりました。
先週のドル円は、日銀会合で国債購入額の減額ペースが想定よりも早かったこと、また0.25%への利上げに動いたことから円買い戻しが加速することとなりました。FOMCでは9月利下げへの言及がありましたが、雇用統計の結果が予想よりもかなり弱い結果となったことから9月に一気に0.5%の利下げが行われるという見方がコンセンサスとなっています。週末は146円台半ばでの引けとなりましたが、週明けの市場も円買い戻しが続き、144円台後半へと円高が進行しています。利上げと円高のダブルパンチで株式市場も大幅安となり、日経平均株価も32,000円台と年初の水準へ押す動きを見せています。日本の利上げと米国の利下げから年内は日米金利差縮小が進むという見方が拡大していますが、日本は年内にもう1回利上げし0.5%へ、米国は雇用統計後に急速に利下げ思惑が広がり雇用統計後には5回(1.25%)の利下げを織り込み始めました。日銀が引き締めに転じる前には5.25%の金利差だったものが3.5%まで縮小することを織り込んだ動きとなり、日米金利差と円相場との乖離が急速に修正されてきました。
ドル円(USD/JPY)の下落スピードが速い。目先は上で述べた138円と135円の攻防が焦点だが、日米中銀イベントそしてアメリカ大統領選挙に関する報道で米ドル安を志向するドナルド・トランプ前大統領の優勢報道で米ドル・円高がさらに進行する場合は、138円だけでなく135円のブレイクアウトを想定しておく必要がある。この場合のドル円は、2021年の安値102.59レベルと2024年7月の高値161.95レベルの半値戻しの水準132.27レベルが浮上する。
なお、下の月足チャートをみると、2021年以降の米ドル高・円安(ドル円の上昇相場)を象徴するトレンドライン(下値の支持線)が、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準139.27レベルと交錯している。
”ハト派のFOMC”と”タカ派の日銀会合”が重なれば、ドル円(USD/JPY)は上で述べたとおり138円すら通過点の一つに過ぎない、とばかりに米ドル安・円高が進行する可能性がある。
パウエルFRBの大幅利下げは、ドル円が138円をトライそして下方ブレイクするきっかけになり得る。そして18~19日の日銀金融政策決定会合も「ドル円の138円ブレイク」の要因になり得る。
先週のドル円は週初から日本の総選挙と米国の大統領選挙を前に政治相場が続いた一週間となりました。
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