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ドル人民元はドル高元安=中国人民元
ドル人民元は先週末終値の7.1200近くから一気に7.13台に上昇してスタート。その後7.1350超えまで上昇も、上値からは少し売りが出ている。米債利回り上昇などを受けたドル高に加え、中国人民元中心レートが一気に元安となったことなども材料視。
USDCNY 7.1309
(配信:みんかぶFx 2024/10/28(月) 11:14)
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FX 為替 ドル人民元はドル高元安中国人民元
現在元はドルとある程度連動させているため、基本的にはドルと日本円との関係を見ておけばよいことになり、現在はドルの方が金利が高いため元への投資妙味はあまりない。
長期的に見ると、元が完全な変動相場制とはいかないにしても、ドルとの変動幅を広げていく可能性はある。管理変動相場制は、為替の安定化、自国通貨や人民の資産等が国外に流出してしまうのを防ぐことができる一方で、為替介入のためにドルなどの外貨準備を大きく用意しておく必要がありそれに伴い為替損益、また貿易決済において外貨に換えるための手数料が必要となってしまう。
香港ドルは、為替変動をドルと完全に連動させるドルペッグ制をとっており、連動させるために金利政策を米国と合わせ、ドルとペッグさせるための為替介入をしている。
中国の管理変動相場制により、ドルに一定程度連動させ、本土から元を持ち出すことは厳格に管理されている。例えば、外国人が本土で元の給与を受け取っても、簡単に他通貨に交換して自国に送金することはできず煩雑な手続きが必要だ。ましてや、本土の元をそのまま本土以外の国に送金することはできない。逆もそうで、外国の銀行が本土以外で元を元のまま自由に引き出すことはできない。
人民元は、中国本土で流通している通貨で、1元あたり19.64円(2023年6月15日時点オフショア)で取引されている。ドルや円は外国為替市場でいつでも自由に取引されているが、元は中国人民銀行が管理変動相場制を採用しており、ドルと一定程度連動するように管理されている。
元安に動く可能性があるとしても、やはりドルには一定程度連動させているため、円から元に投資する際しばらくはドルと円の関係が重要となり、ドルの金利が高く、円がマイナス金利である限りはドル高円安傾向であり、その結果元高円安となる。
これは、元が一定程度連動させているドルが単独で上がっているからであり、10年前円からドルに投資しても1ドル=76円(2012年)が1ドル=140円と84%差益が得られていることになり、元の価値が上がったからとは言えない。
また、人民元を国際的な通貨にしたいという第14次五か年計画でも述べられている通り、国際的な通貨とするためにはもう一段変動幅を広げたり、資本取引の自由化を進めたりする必要がある。そうなってくると、中国の経済成長に伴い将来ドルに並ぶ通貨となる可能性も出てくる。しかしながら、中国は対外政策に教鞭な姿勢をとっており、もし実行に移すようなことがあればまだ各国から経済制裁等が行われ経済が停滞して急な下落も起きかねないため、投資には注意が必要な通貨でもある。
ただ、ある程度はドルに対しても変動させているため、ドルと元との関係にも注意したい。最近のドルは金利引き上げにより独歩高となっており、元に対しても高い。元は6月15日に政策金利であるLPRのベースとなるMLF金利を年2.75%から2.65%と0.1%引き下げし、LPRも引き下げとなる可能性がある。ドル金利はFRB議長があと2回は利上げすると述べておりまだまだドル高基調で、逆に元は金利を引き下げる可能性があることから、今年はドル高元安に動く可能性がある。
ドル人民元はドル高元安。9月19日以来となる7.10台までドル高元安となった。中国の景気支援への期待があるもののドル全面高の勢いが強い。ドル人民元は先月末に7.00台まで下げていたが、国慶節明けに上昇、7.08台では売りが出る流れとなっていたが、週明けもう一段の上昇。
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