【見通し】NY為替見通し=円買い材料は乏しいがドル円はレンジ相場か、JOLTSに注目

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【見通し】NY為替見通し=円買い材料は乏しいがドル円はレンジ相場か、JOLTSに注目

ドル円は引き続き円買いを積極的に行う材料がないことで、ドルの下値の堅い展開が予想される。しかし、アジア時間に2日連続して7月31日高値超えを失敗していることで、本日は一旦円売りの勢いはやや弱まりそうだ。

 衆議院選挙では与党(自民党、公明党)が過半数を獲得できず、政局はどのような連立政権が組まれるかが未知数なことで、11月11日の特別国会の召集までは与野党の動向を見定めることになりそうだ。現与党が連立の秋風を送っている維新・国民民主の動きが最も注目されるが、両党ともに低金利を維持した政策を要望する可能性があり、金融正常化の遅れは円売り要因となる。また、日本の複雑な政治状況は欧米からすると非常に分かりにくいだろうが、与党が窮地に立たされていることは明白なことで、NY時間は円を積極的に買うような動きにはなりにくいだろう。

 一方で、ハングパーラメント状態が長期にわたって続いた場合には、衆議院選挙後は堅調地合いを維持していた本邦株式市場が売られ、リスクオフによりドル円の上値が抑えられる可能性もありそうだ。いずれにしろ、11日までは予断が許さないことで、野党第一党の立憲民主党を含め与野党の動きに注目したい。

 本日は米国からは複数の経済指標が発表されるが、1日の米雇用統計の前哨戦となる9月雇用動態調査(JOLTS)求人件数の結果でドルが動意づくことが予想される。9月の同件数は8月の804万件から小幅に下回る800万件と予想されている。予想と結果にかい離が生じた場合には、ドルは両サイドともに素直に動くことになるだろう。また、同時刻には10月の米消費者信頼感指数も発表される予定。

・想定レンジ上限

 ドル円の上値めどは、近場では昨日高値で7月31日の日銀政策決定会合後の高値でもある153.88円。その上は7月30日高値155.22円。

・想定レンジ下限

 ドル円の下値は、本日安値152.76円。その下は昨日安値152.41円。

(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

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