日経平均株価は続伸。小幅安スタートから売り一巡後は上げ幅を拡大する展開となった。高値引けの陽線を形成し、25日移動平均線(38747円 10/29)上を回復して終えた。
RSI(9日)は前日の27.5%→44.4%(10/29)へ上昇。あすも上昇しやすいタイミングとなる。一目均衡表では基準線(38954円 同)の上昇が一服するものの、25日移動平均線上を回復しており、目先的には10/16の下げで開けたマド埋めが視野に入ってきた。
上値メドは、心理的節目の39000円や39500円、10/15安値(39910円)、心理的節目の40500円、7/17安値(41054円)などがある。下値メドは、200日移動平均線(38320円 同)、心理的節目の38000円、10/2安値(37651円)、9/12高値(36902円)などがある。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
テクニカル 日経平均株価テクニカル分析高値引けで25日線上を回復
テクニカルでみると、6月22日は一時9,658円とチャート上の重要な関門である75日移動平均線(22日時点で9647円)を一旦上に突破して△169の9,629円となり、6月23日は▼32の9,596円と反落するものの、6月24日は、終値が9,678円となって75日移動平均線を上回りました。このことから、さらに大きく戻りを試すという見方もありますが、この75日移動平均線は下向きで推移しているため、ここを上に突破したとしても勢いがつくわけではありません。NYダウや日経平均にも短期の買転換が出現しましたが、9,300~9,800円のボックス圏の中での売買法則であって保ち合い状態を示しているに過ぎません。 6月22日の△169の9,629円という大幅高の要因には、9,500円近辺に25日移動平均線や6月SQ値など幾つかのフシがあったため、空売りしていた投資家がこの水準で踏み上げられたということがあります。また、先週は、海運株など震災後に低迷していた安値圏の銘柄が買われて上昇をサポートしましたが、出来高・売買代金をみると薄商いのままですので、新規の資金流入ではなく上昇したものを利食って割安銘柄を買うという入れ替えの動きです。そのため、上値を追っていく相場状況にはなっておらず、結局、9,300~9,800円のボックス相場が継続していることになります。
テクニカル的に見ると、日経平均株価は25日移動平均線(1月15日前引け現在2万0733.65円)を下回っている限り、調整が続く見通しです。ただし、経験則上、25日移動平均線はけっこう簡単に上回り、結果として「ダマシ」になることが多いことには注意が必要です。
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先週は、FOMCで6,000億ドルの長期国債購入プログラム(QE2)の6月末終了方針が示されて米国経済の見通しが下方修正され、バーナンキ議長が量的緩和第3弾(QE3)の必要性について言及しなかったことで失望売りとなって週後半は3日連続安となりました。そのため、アメリカ株式は景気の動向を注目する動きとギリシャ債務問題を警戒する展開となりそうです。 日経平均は、週末6月24日(金)は△81の9,678円と高く終わりましたが、テクニカル的に上値のフシを抜いたことで押し目買いとして上昇しているに過ぎず、9,300~9,800円の中で9,700円水準からは上値が重い展開となります。それは、大震災後9,700円台での出来高が厚くなっていますので、現在の薄商いの状況で上値を追うのは難しいと言えるからです。
本日の日経平均は、先週末6月24日のNYダウの12,000ドル割れを受けて▼44の9,633円で寄り付き、9,570円まで下げるものの、売り一巡後は下げ渋って▼100の9,578円で引けました。今週は、アメリカでは雇用統計など重要指標を控えて様子見ムードとなっています。NYダウが6月16日の安値11,821ドルを終値で切らなければ9,400~9,800円のボックス圏の中でまだ戻りを試すことになりそうです。本日の下げは、アメリカ株式の下落ということもありますが、テクニカル的には終値ベースで5月2日の戻り高値10,004円から6月17日の終値9,351円までの下げ幅の1/2戻し9,677円ですので、6月24日(金)の終値9,678円がこの1/2戻し到達となって、その達成感から戻り売りが出ているとの見方もできます。
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