【最新号】
オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
本日 9:30 豪7‐9月期CPI発表!
・9月25日に発表された豪8月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.7%となり、市場の予想通り前月(+3.5%)から鈍化した。7月31日に発表された豪4-6月期CPIは前年比+3.8%となり、市場予想通りに前四半期(+3.6%)から加速した。
・NY原油先物市場は小幅続落。終値は前営業日比-0.17ドルの1バレル=67.21ドル(10月29日)。
・10月17日発表の豪9月雇用統計は、雇用者数が6.41万人の増加と市場予想(2.50万人増)を上回った。また失業率と労働参加率はそれぞれ4.1%、67.2%となった。失業率は上方修正された前月から横ばい、労働参加率は過去最高だった。
・10月1日に発表された豪8月小売売上高は前月比+0.7%と市場予想(+0.4%)を上回った。
・9月24日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった。その後ブロック総裁は「今回は利上げをまったく検討しなかった」ことを明らかにした。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
豪四半期CPI 注目はトリム平均 なぜ豪ドルは売られやすい地合い?
本日は豪7‐9月期CPIと9月CPIが発表される。注目はコア指数となる豪7‐9月期CPIトリム平均だ。総合のCPIは4‐6月期の前年比+3.8%から+2.9%へとインフレの伸びが大きく減速すると市場は予想している。ただし、これは豪政府によるエネルギー支援策の影響もあり、電気料金が前年よりも下がっているからだ。そのため注目は豪7‐9月期CPIトリム平均となる。このCPIトリム平均はRBAが”基調インフレ率”として重視しているものだ。豪7‐9月期CPIトリム平均の市場予想は前期(4-6月期)の+3.9%から+3.5%へ低下となっている。市場予想を上回るようであれば、RBAの利下げ開始時期がさらに遅くなるとの思惑につながり、豪ドルは買いで反応することになろう。
ただし、市場の注目は来週に迫った米大統領選の行方に移っている。現時点では共和党候補のトランプ氏がわずかながらに優勢との見方が強い。トランプ氏が当選した場合、米国は保護貿易主義的な政策がすすめられると考えられており、その一番の標的が豪州と交易関係の強い中国になる。米大統領選でトランプ氏が有利との見方がさらに強まれば、必然的に豪ドルには売り圧力がかかってくることが予想される。そういった状況下にあることは意識しておきたい。
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
09:30 豪7‐9月期CPIトリム平均
米中株価動向
米大統領選(11/5)
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは晴れ。5時に豪ドル/米ドルのボリンジャーバンドとRSIでシグナルが点灯
【情報提供:外為どっとコム】
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お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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2027年6月の豪ドル円見通し
豪ドル円は大きく動き、最終的に円高。 世界的株安でリスク回避ムードだったと報じられており、東京市場で円は全面高模様でした。 豪ドル円は午後に90円台前半まで円高に振れています。 夕方以降の円は他の通貨ペアに比べて弱く、豪ドル円も円安方向に戻しました。 なお、中国でCaixin(財新)サービス部門購買担当者景気指数が発表され、市場予想を上回る結果でした。 豪州は中国との経済的結びつきが強いとされており、中国の指標が豪ドルに影響する例があるものの、豪ドル円への影響は限定的でした。
2026年7月の豪ドル円予想。当月始値 112.86、最低 111.16、当月最高 114.54。平均 112.85。月末 112.85。変更 0.0%。
2028年9月の豪ドル円予想。当月始値 124.44、最低 124.44、当月最高 130.09。平均 126.79。月末 128.17。変更 3.0%。
2026年11月の豪ドル円予想。当月始値 110.70、最低 110.70、当月最高 115.33。平均 112.59。月末 113.63。変更 2.6%。
2027年6月の豪ドル円見通し。当月始値 115.57、最低 115.57、当月最高 120.83。平均 117.75。月末 119.04。変更 3.0%。
2028年4月の豪ドル円見通し。当月始値 116.59、最低 115.41、当月最高 118.93。平均 117.03。月末 117.17。変更 0.5%。
第一週 11月5日(火曜日)の豪ドル円見通し: 為替レート 100.30、 最高 101.80、最低 98.80。 11月6日(水曜日)の豪ドル円予想: 為替レート 100.84、 最高 102.35、最低 99.33。 11月7日(木曜日)の豪ドル円見通し: 為替レート 100.99、 最高 102.50、最低 99.48。 11月8日(金曜日)の豪ドル円予想: 為替レート 100.67、 最高 102.18、最低 99.16。 11月11日(月曜日)の豪ドル円見通し: 為替レート 101.50、 最高 103.02、最低 99.98。
欧州通貨と同じく、豪ドルと円は米ドルに対して上昇余地が大きいと考える。豪ドル/米ドルは2024年6月末までに1豪ドル0.76米ドルまで上昇すると予想する。我々の予想は、アジアの良好な経済環境、国内政策、コモディティ価格の回復がプラス材料となり、オーストラリア経済は持ちこたえることができるという見方に基づいている。このためオーストラリア準備銀行(中央銀行)はタカ派姿勢を維持すると考える。ターミナルレート(利上げの最終到達点)は4%を若干上回る水準を予想しており、今年または来年初頭に利下げが行われる可能性は低いと考える。経常収支が黒字のため、財政状態は健全性が高まっている。米国のオーストラリアに対する金利の優位性が低下したことは、投資家が豪ドルの買いポジションを積み増すきっかけとなるものであり、よって豪ドルが上昇するとみている。こうした見方は、リスク資産を選好する市場のセンチメントにも影響される。
2019年7月2日時点の先物市場が織り込む2019年末の政策金利予想では、もう1回の利下げが実施される確率が38.3%とメインシナリオとして見込まれています。RBAの利下げ決定当日の豪ドル相場の反応は、概ね横ばいでの推移となりました。利下げ決定は大方の市場参加者の予想通りの結果であったことから、実際のRBAの利下げ決定は豪ドル相場にとっての悪材料とは捉えられていない模様です。
2026年3月の豪ドル円予想。当月始値 110.70、最低 110.70、当月最高 115.73。平均 112.79。月末 114.02。変更 3.0%。
先週末26日早朝の豪ドル円は、100.60付近で越週。
2026年8月の豪ドル円見通し。当月始値 112.85、最低 112.85、当月最高 117.59。平均 114.79。月末 115.85。変更 2.7%。
豪ドルについては、オーストラリアの国際収支の黒字と中銀のタカ派姿勢維持の見通しを勘案すると、売られ過ぎと我々は見ている。よって、豪ドルは、特に成長重視の投資家には魅力的と考える。また、リスクオフの市場環境では、豪ドルが上昇する可能性は低いだろう。
2027年8月の豪ドル円見通し。当月始値 122.20、最低 117.14、当月最高 122.20。平均 120.12。月末 118.92。変更 -2.7%。
豪ドル/円の為替相場は引き続き米国の通商政策などの国外要因の影響を受ける場面も予想されるものの、相対的に堅調な経済成長率や高水準の貿易黒字、所得税減税などの景気刺激策の実現により、豪ドルは再評価される可能性があるものと考えられます。オーストラリアでは、実質GDP成長率が2019年2.1%、2020年2.8%、2021年2.8%と、米国や日本と比べても相対的に高い経済成長が予測されており、今後も緩やかな成長が続く見込みです(IMFによる2019年4月公表値)。政策金利は2019年7月に2ヵ月連続となる利下げにより過去最低の1.00%へ引き下げとなりました。市場では2019年末までにあと1回の追加利下げが予想されていますが、現状の豪ドル相場には概ね織り込まれていると考えられます。
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