「通天閣」身売り検討 南海が有力
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初代通天閣は1912年に娯楽施設のシンボルタワーとして建設された
複数の関係者が明らかにした。通天閣観光は自社の株式を売却し、保有する通天閣とその運営権を譲渡する。売却額や時期は検討中だが、額は数十億円程度になるとみられる。
初代通天閣は1912年に娯楽施設のシンボルタワーとして建設された。43年、足元の映画館の火災に巻き込まれて解体。55年には再建に向け地元の人々の出資で通天閣観光が設立され、翌56年に現在の2代目通天閣が建設された。
大阪・新世界の観光名所「通天閣」を保有・運営する通天閣観光(大阪市浪速区)が身売りを検討していることが7日、分かった。南海電気鉄道などとの間で交渉を進めている。通天閣は新型コロナウイルス禍の収束を受け、訪日客などの入場者が急激に回復。必要な設備投資などを行い長期的に発展するには、より資金力のある企業のグループに入ることが必要と判断した。
提携先として有力視される南海電鉄は、通天閣に近い新今宮駅となんば駅との間で「グレーターなんば」構想を掲げ、沿線開発を進めている。
身売り先として有力視される南海は、通天閣に近い難波―新今宮駅を起点とした沿線開発計画「グレーターなんば」構想を掲げる。今年10月末には不動産事業を担う親会社のもとに鉄道運営会社を置く分社化を発表するなど、不動産開発を軸に置く戦略を描いている。通天閣を傘下に置いて運営することで、沿線開発にも弾みをつける考えだ。
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