メキシコペソ/円 見通し「トランプショックを克服…中銀の利下げスタンスが次の焦点に」注目の高金利通貨 11月10日号

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メキシコペソ/円 見通し「トランプショックを克服…中銀の利下げスタンスが次の焦点に」注目の高金利通貨 11月10日号

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メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。

作成日時 :2024年11月8日16時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya

執筆:外為どっとコム総合研究所 神田 卓也

メキシコペソ/円(4時間足)

※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照

先週のメキシコペソ/円はトランプショックから持ち直す展開

5日に行われた米大統領選の開票作業が進んだ6日、トランプ氏が優位に立つと一時7.397円前後まで下落して約1カ月ぶりの安値を付けましたが、売り一巡後は大きく反発。翌7日には7.766円前後まで切り返しました。メキシコに厳しい姿勢のトランプ氏が次期米大統領に就任する見通しとなりペソ売りが強まったものの、いざ勝利が決まるとひとまず売り材料は出尽くしたとの見方から買い戻しが入った模様です。トランプトレードで米国株が上昇したこともペソを買い戻す動きにつながったと見られます。ペソは対ドルでも米大統領選挙後に小幅に反発。「トランプショック」をひとまず克服した格好です。なお、6日に発表されたメキシコの10月自動車輸出台数は33.24万台と前年比で5%増加して過去最高を記録。7日の10月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.76%と前月の+4.58%からやや加速しましたが、食品やエネルギーなどを除いたコアCPIは前年比+3.80%に鈍化(前月+3.91%)しました。

今週のメキシコペソ/円の注目ポイントはメキシコ中銀声明

今週14日に、メキシコ中銀が政策金利を発表します。市場は25bp(0.25%ポイント)の利下げを織り込み済みで、政策金利は10.25%に引き下げられる見込みです。予想通りの利下げであれば、市場の関心は声明で示される今後の政策スタンスに向かうでしょう。前回9月声明では、「一段の政策金利の調整が可能になると予想している」として利下げ継続の意向を示しつつ、「インフレ見通しは依然として金融政策の引き締め姿勢を求めている」として大幅な利下げには慎重な姿勢を示しバランスを取りました。こうした文言に変更があるかが、今回の注目ポイントです。政策金利からインフレ率(CPI上昇率)を差し引いた実質政策金利は他国より大幅に高いことから、予想通りの利下げならペソの下落要因にはならないと見られますが、追加利下げに前向きな姿勢を示すようならペソ売りを誘発する可能性があります。また、トランプ氏の米大統領就任はメキシコ経済にとって向かい風になるとの見方が根強いだけに、トランプ氏のSNSなどでの不規則発言にも注意が必要でしょう。

 

今週のメキシコペソ/円の見通し

予想レンジ
7.500円~7.850円
基調
方向感模索

来週までの注目ポイント
☆11/14 メキシコ中銀政策金利
・主要国株価、国際商品価格

 

メキシコペソ/円(MXN/JPY) FX為替レート・チャート

 
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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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産油国であるメキシコペソは原油高になると通貨が上昇するぞ

100万メキシコペソを持っていた場合、0.01円(1pips)下落すると1万円の損失が生まれるぞ。

メキシコペソも例外ではなく、「メキシコ通貨危機」などメキシコ経済への影響などによって、過去に相場の大きな変動を経験していますが、高金利の新興国通貨の中では、メキシコペソの動きは比較的安定していて、リスクが低いことから人気があります。

100万メキシコペソを買うなら通常約821万円必要ですが、レバレッジ25倍なら約32万円で購入できます。

最強通貨だったメキシコペソが崩れ、最弱通貨だった日本円が大きく反発しています。円の反発の背景には日米の金融政策の転換が挙げられますが、2024年は世界の中央銀行の政策のピボット(転換)の年であり、あらゆる通貨市場にとって、これまでのトレンドの大転換の年となりそうです。

メキシコペソ取引が出来るFX会社は?

メキシコのマクロ的な見通しについては悲観的な見方をしていますが、メキシコペソの見通しについては非常に支持できる金融スタンスであり、当面の間はベンチマークレートが現在の4.25%の水準またはそれに近い水準を維持する見通しであることから、メキシコ通貨のパフォーマンスは今年も引き続き好調なものとなりそうです。

たとえば、メキシコペソ/円の価格が7円のときに買いポジションを10万通貨持ち、1年後価格が6円のときに決済した場合の損益を見てみましょう。

しかし、上で述べたファンダメンタルズの問題は今後もメキシコペソの下落要因となろう。よって、米ドル/メキシコペソの下値トライは下落トレンドへの転換ではなく、「調整の反落」と想定しておきたい。

2023年10月20日の時点では1万メキシコペソを買うと1日27.1円もらえ、100万メキシコペソだと1日2,710円もらえます。

メキシコペソはただ買うだけで毎日収入が入る高金利通貨として人気です。

産油国であるメキシコペソは原油高になると通貨が上昇するぞ。

11月15日には政策金利発表がある。米国との金利差が縮まればメキシコペソ売りに繋がるぞ。

メキシコペソ円が5日線の突破に成功しても、次は10日線が控えている。この移動平均線は今日現在、7.87レベルで推移している(下のチャート、青ラインを参照)。直近1カ月間の高安、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準7.85レベルの存在も考えるならば、メキシコペソ円が反発しても10日線前後までが限界と想定しておきたい。

メキシコペソ/円 ( MXN/JPY )は、2021年前半に高値を更新し、 スワップポイントを中心としたトレーダーが好む通貨ペアの一つとなりそうです。

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