12日の日経平均は3日ぶり反落。終値は157円安の39376円。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり800/値下がり784。トヨタ、スズキ、マツダなど自動車株が軒並み高。個別に材料があった日産自動車が12.8%高と値を飛ばした。米国で金融株が買われた流れを受けて、三菱UFJや三井住友など銀行株に資金が向かった。当該セクターでは、楽天銀行、岩手銀行、群馬銀行など自身の決算で強く買われる銘柄も多かった。上方修正を発表したリクルートHDが1万円の大台を回復して上場来高値を更新。電線・ケーブル関連の好決算が相次ぐ中、上方修正と増配を発表したSWCCがストップ高となった。
一方、レーザーテック、ディスコ、東京エレクトロン、アドバンテストなど半導体株が軒並み安。半期報告書の提出期限延長を発表したSCREENは4%を超える下落となった。決算発表を前にソフトバンクGが軟調。フジクラ、日立、さくらネットなどが弱かったほか、直近で騰勢を強めていたDeNAが大きく値を崩した。下方修正を発表したコーセーが年初来安値を更新。中間決算発表の延期や通期見通しの下方修正を発表した奥村組が急落し、こちらも年初来安値を更新した。
日経平均は前場と後場で動きが一変した。ただ、終値では常識的な下げにとどまっており、プライムではわずかではあるが値上がり銘柄の方が多かった。TOPIXがプラスで終えたことを見ても、きょうは半導体株の弱さに振り回されたとみておくべきだろう。引け後に決算を発表した東京エレクトロンは、上方修正、増配、自己株取得を発表している。あすは半導体株に対する過度な警戒が後退することで、指数の動きが良くなる展開に期待したい。
きょうの日経平均の動きは、ドル円とかなりリンクしているように見える。9時から11時辺りでは円安が進んでおり、11時から14時辺りでは一転円高が進んだ。そして、14時過ぎ辺りからは円安に振れている。日本株の上げ下げが為替を刺激しているのかもしれないが、どちらにしてもきょうは連動性を強めていた。現状の水準であればさほど円高を警戒する必要はないように思えるが、目先は為替に神経質になる可能性がある点には一定の警戒を払う必要がある。
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し 株式明日の戦略前場と後場で動きが一変 半導体株への過度な警戒は和らぐか
個別では、ディスコ<6146>やアドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置大手が軒並み軟調。フジクラ<5803>も利益確定売りに押された。ソフトバンクグループ<9984>、日立製作所<6501>が冴えず、キーエンス<6861>も下落した。アルバック<6728>、アンビスホールディングス<7071>は急落、ツバキ・ナカシマ<6464>も大幅安。ヤクルト本社<2267>の下げも目立った。コーセー<4922>も値を下げた。
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