13日の日経平均は大幅続落。終値は654円安の38721円。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり587/値下がり1012。通期の利益見通し引き上げや増配を発表したENEOSが大幅上昇。上期が大幅増益となったカバーが商いを伴って急伸した。地合いの悪い中でも好材料のあった銘柄は跳ねており、上期営業黒字転換のシャープが13.8%高。期末配当見通しを大幅に引き上げた青山商事や大規模な自己株取得を発表したTHKは、場中に値が付かずストップ高比例配分となった。
一方、ソフトバンクGは決算を受けて買いが先行したものの、失速して2.9%安。主力どころでは日立、リクルート、任天堂などの下げが大きかった。ドル円は円安に振れたものの、トヨタ、ホンダ、スズキなど自動車株が全般軟調。通期の利益見通しを引き下げた住友鉱山が急落した。今期の減益見通しを提示したネクソンがプライムの値下がり率トップとなり、年初来安値を更新した。
日経平均は大幅安。大型株が全般弱く、印象の悪い下げとなった。39000円や25日線(38964円、13日時点)など節目がサポートになっておらず、チャートの形状も悪化。決算発表が終盤戦に差しかかったタイミングで40000円が遠くなってきたことから、目先は高くなる場面があれば戻り売りが上値を抑えるだろう。
本日の米国では10月の消費者物価指数(CPI)が発表される。米国では長期金利が上昇する中でも主要3指数が高値圏で推移しているが、本来、株式市場にとって金利は低い方が好ましい。物価指数が強いとインフレへの警戒が浮上してマーケットが混乱するリスクもあるだけに、結果が米長期金利の低下を促すことを期待したい。ただ、その場合、為替市場ではドル安(円高)が進む可能性があるし、金融株は買いづらくなる。半導体株などグロース色の強い銘柄に出直りの動きが見られるかが注目される。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し 株式明日の戦略リスクオフムードが強まり大幅安 米CPIは流れを変える材料となるか
米国の対中圧力強化が警戒される流れ。次期トランプ政権の人事を巡っては、国務長官に対中強硬派のマルコ・ルビオ上院議員を指名する見通しと伝わった。そのほか、重要ポストに対中強硬派で知られる議員らの名前が相次ぎ挙げられている。人民元安の進行もマイナス材料。12日の外国為替市場では、対米ドルの人民元安が一段と進み、8月1日以来の元安水準で推移している。中国は追加の景気刺激策を打ち出すとの期待感などで前場は買われる場面がみられたものの、上値は重く、指数は後場に入り下げ幅を広げた。
コメント