「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha
今日のドル円 テクニカル分析で環境認識(動画の内容 ポイントまとめ)
■相場の現状
– 156円台まで上昇、上昇トレンド継続
– 利益確定売りで一時的な下押しも底堅い
– 円安牽制発言への警戒感あり
■上昇の背景
1. CPIの結果
– 総合2.6%、コア3.3%で予想通り
– インフレ高止まりを確認
2. 政治要因
– 下院も共和党が過半数獲得
– トランプ政権の政策期待
■本日の注目イベント
1. PPI(22時30分)
– コア前月比以外は伸び加速予想
– 利下げ観測への影響注視
2. パウエル議長講演(29時)
– CPIとPPIの評価
– 12月利下げへの示唆
■テクニカル分析
– パーフェクトオーダー形成
– 158円が次のターゲット
■注目ポイント
– 50銭刻みの節目
– 直近高値・安値
– 心理的節目での反応
総じて、上昇トレンド継続も、各種イベントと円安牽制に要注意。
『最新のドル/円相場を解説』
『平日の月曜日~木曜日、17時からのライブ配信』ライブトレード 欧州勢のトレンドに乗る!ドル円分析&取引
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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今後の日米金融政策とドル円相場の行方に目が離せません
一方、ドル円レートが1ドル161円に接近すると、「3度目の介入があるかもしれない」という牽制効果が働くので、161円までのレンジを容易には抜けないだろう。秋(7~11月)くらいにかけて1ドル155~162円程度の相対的に円安水準で推移するとみる。
この期間のドル円相場(月末終値ベース)は04年6月の1ドル=108円台から一時は102円台まで円高・ドル安が進みましたが、その後は緩やかに円売り・ドル買いが優勢となり、05年11月には120円近辺まで円安・ドル高が進む場面もありました。利上げが打ち止めとなった06年6月は114円台でした。この期間は一般的な為替のセオリーとされる「利上げ=通貨高」、つまり米利上げに伴う円安・ドル高の関係が成り立った好例といえます。
③22年3月以降は、為替のセオリー通りに「利上げ=通貨高」の関係がみられます。22年3月に1ドル=122円台後半だったドル円相場(月末終値ベース)は、23年10月には151円台まで円安・ドル高が進みました。これは22年3月以降にFRBがインフレ退治を主な目的として利上げを加速度的なペースで実施する中でも米景気が強さを維持したことが影響しているとみられます。米利上げと米景気の底堅さが共存する一方、日銀は大規模金融緩和政策を継続していることで、外国為替市場では円安・ドル高が一段と進むことになりました。
この期間のドル円相場(月末終値ベース)は、1ドル=120円台から円買い・ドル売りが進行し、16年には100円前後まで円高・ドル安が進む場面もありました。米利上げが停止された時点では109円台で推移し、15年の利上げ開始時点(120円台)に比べても円高・ドル安水準になりました。
現時点で日米金利には大きな差がありますが、日米金融政策の方向性に変化の兆しが出ているため、日米金利差は拡大から縮小へと向かう可能性が意識されています。そうなった場合、ドル円相場は円安・ドル高の流れが反転していくことも想定されます。
FRBが利下げ局面に入った当時の日銀は量的金融緩和政策の解除を経て07年2月に利上げに踏み切りました。「利上げ=通貨高」のセオリーにならったかのように、ドル円相場は円高・ドル安が急速に進みました。
日本にとってもインフレは円安要因の1つになりますが、物価と為替相場の関係では、高いインフレ率が金融政策に実際に波及していくかどうかがカギを握ります。現時点では、高いインフレ率を背景に米国は22年から利上げを続けてきた経緯があり、一方で日本の物価は上昇基調にあっても低金利政策を続けています。この影響で、ドル円相場は円安・ドル高のトレンドが続きやすい環境になっています。
もしも、為替介入の実施だとしたら、その規模は3兆円程度だとみられる。4月29日・5月2日のときは9兆円台だから、それよりも遙かに少ない規模になる。ドル円レートの変動は、円安進行が1ドル161.8円程度まで行って、そこから1ドル157.3円程度まで▲4.5円の振れになる。これは相対的に小さい印象だ。
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米利上げ局面においてドル円相場がどうなったのかみてみましょう。今回は、①04年6月~06年6月、②15年12月~18年12月、そして③22年3月以降――の3つの局面を検証していきます。
トランプ候補が共和党大会を前に7月13日に狙撃に遭遇した。そこでは、自身の健在ぶりをアピールする姿が放送された。米大統領選挙は、トランプ候補は優勢に傾いていくだろう。その影響がドル円レートにどう作用するかは読み方が難しいが、筆者は拡張的な政策が物価上昇圧力を高め、長期金利を高止まりさせる点でドル高円安の要因だと理解する。
24年に入ってからのドル円相場は1ドル=150円台で推移しています。しかし、日米の金融政策とドル円相場の過去の動きをみると、客観的事実として07年当時の局面に似通っているようにも見えます。今後の日米金融政策とドル円相場の行方に目が離せません。
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