鍵開け依頼で10万円超請求も 実態
京都府に住む1人暮らしの20代女性、山口さん(仮名)を訪ねました。どういう状況だったのでしょうか。 山口さん 「少しでも安くおさえられるのなら、こちらの(業者)がいいのかと思って。でも今考えたら、変なことばかりで…」と山口さんは振り返ります。 深夜0時過ぎ、自宅に戻りカバンの中を探すも鍵が見つからず、インターネットの検索で画面の上位に出てきたA社のコールセンターに電話をかけたといいます。 山口さん 「コールセンターの方に、全部込み込みで3000~5000円ですかと聞いたら、『はいそうです』という答えだったので、いいかなぁと思って」 この金額で鍵を開けてくれるならと、山口さんは鍵開けを依頼。午前1時半頃、若い男性作業員がやってきました。 山口さんによると、A社作業員に提示された金額は、器具を差し込んで開けられれば3000円~5000円。鍵穴を破壊し、交換すれば1万円~2万円で、家の鍵は特殊な構造ではない一般的な鍵です。器具を差し込んで開けてもらうように依頼しました。
「スマイルレスキュー」は、日常生活で起こるさまざまな住まいのトラブル解決に特化した会社です。鍵開け・修理・交換をはじめ、水回りのトラブル解消、ガラスの修理・交換、不用品回収やゴミ屋敷清掃、屋根や雪のトラブル解消、害虫害獣の駆除など、その対応サービスは多岐にわたります。 2020年のインターネット調査によれば、業界の「お客様満足度」「価格満足度」「到着の早さ」において、スマイルレスキューが3冠を達成しました。
取材を進めると、他にも高額請求を行う鍵開け業者がいたことがわかりました。3年前までA社とは別の会社で高額請求を行っていたという作業員の男性に、その方法を聞きました。A社と別の会社で高額請求を行っていた鍵開け作業員「お客さまからご依頼が入った時に、『いくらですか?』って聞く方もいらっしゃる。その時にも、値段は絶対言わない。『作業員が向かいますので、(金額は)そこで聞いてください』と。実際作業員が派遣される」業者はインターネットで調べた時に検索画面の上位に表示されるよう、ばく大な広告費を払っていたといいます。──検索画面の“上”と“下”で違いは?鍵開け作業員「お客さまは焦っている。切羽詰まってる感じ。(検索画面の)下まで調べようとはならない。(検索画面の)上の方に、安いうたい文句のウェブサイトが並んでいて、一番上を押してしまう。そこにお金をかけている」
「やっぱり相場より高いよな」「これ、ぼったくられてるのでは?」と思ったら、暮らしの119番の鍵開けサービスの利用をご検討ください。
加入している火災保険や家財保険に鍵開けが付帯している場合があります。
さらに驚いたことに、A社の取材を開始して3か月、会社名(HP上の名称)が変わって、今までと違う名称になっていました。ホームページのデザインや背景、色合いや字体は全く同じですが、会社名(HPの名称)だけが変わっていたのです。変更した会社名(HPの名称)で、新たな鍵開けビジネスを行おうとしているのでしょうか?どういうことなのか。A社に向かい、作業員とみられる男性に話を聞きました。代表と話をしたい旨を説明すると、翌日に代表から電話がかかってきました。忙しくて会う時間は取れないが、質問には文書で回答すると語りました。
会社の実態はどこにあるのでしょうか。取材を続けると、A社の別の所在地が新たにわかりました。都内にある雑居ビルの一室です。看板は出されていませんでしたが、A社宛てに契約解除・クーリングオフを依頼するはがきが大量に投かんされていました。ここがA社の拠点なのかどうか、出入りを確認してみまると、昼間は全く人の気配がありませんでしたが、午後7時前になると部屋の電気がつき、作業服姿の男性が出入りします。現場に向かうのでしょうか、5台ものレンタカーが路上駐車していました。やがてそのうちの1台に2人が乗り込み、出ていきました。この日、作業服姿の男性を6人確認することができました。
鍵開けは自分で安くできますが、おすすめではありません。
安否確認や強制執行など第三者が家の鍵を開ける場合、警察に立ち会ってもらうことで鍵開け作業をおこなうことができます。
鍵開け業者に開錠を依頼する場合本人の身分を証明できるものが必要になります。原則的に顔写真と現住所が記載された身分証明書です。
深夜に外出先から自宅に戻り、いつも通り鍵を開けて家に入ろうとしますが、鍵が見つかりません。どこかに落としたのか、忘れてきたのか。そんな時に頼りになる「出張鍵開けサービス」ですが、高額な支払いをめぐるトラブルが相次いでいるといいます。 「結果的に10万円払わざるを得なくなってしまいました」「約13万円の高額請求。聞いてないしどういうこと事? ぼったくり? 詐欺?」 これらは関東と関西、それぞれから日本テレビ報道局に寄せられた情報提供です。2件ともAという業者に鍵開けを依頼し、高額請求されたものでした。
なお、料金の内訳はこちらの「鍵開けの相場料金の内訳」で詳しくご案内しています。
消費生活総合センターでは、令和6年度に入り「鍵開け業者に作業を依頼した後に、当初聞いていた以上の費用を請求された。」といった相談が多く寄せられています。
帰宅したら鍵がない。そんな時に便利なのが出張訪問業者の鍵開けサービスですが、ネット上で安い価格を示し、作業後に高額請求をするトラブルが続発しています。「『すいません10万円で』と」「13万2000円。びっくりです」。実態を取材しました。
思わぬシーンで必要になるのが鍵に関する専門業者ですが、安心して依頼できるところもあれば、中には悪徳業者も存在しています。実際の相場に比べて高額請求されることもあり注意が必要なのですが、実態や具体的な手口を知ることで防ぎやすくなるでしょう。いざという時に安心して依頼できるように見分け方などを把握しておきましょう。
コメント