午前の為替予想は… 日銀12月利上げを巡り総裁講演が焦点に
作成日時 :2024年11月18日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
ドル円予想レンジ
153.200-156.000円
前日の振り返りとドル円予想
15日のドル/円は終値ベースで約1.2%の大幅安。トランプ次期大統領の経済政策が米国のインフレを高めるとの思惑から米長期金利が上昇する中、156.75円前後まで上昇して約4カ月ぶりの高値を付けたが、その後は一転してドル売り・円買いが優勢となった。週末を控え、トランプ・トレードのドル買いを手仕舞う動きが出たと見られる。NY市場で米国株が下げ幅を拡大すると持ち高調整のドル売り・円買いが加速。一時154円台を割り込んで153.86円前後まで下値を広げ、154.45円前後で取引を終えた。本日18日に行われる講演で植田日銀総裁が12月の追加利上げを示唆するとの観測が一部に浮上したこともドル/円の調整につながったようだ。日銀が7月に行ったサプライズ利上げが金融・資本市場の混乱を招いたことから、市場には日銀が次の利上げを行う際は事前に何らかのアナウンスがあるとの見方が多い。
本日は10時から始まる植田総裁の講演に注目が集まるだろう。また、総裁は午後には記者会見を行う予定となっている。仮に植田総裁が利上げの地ならし的な発言を行えば、トランプトレードによるドル買いの巻き戻しが一段と進む可能性もある。もっとも、追加利上げの示唆を巡り総裁の発言に注目が集まっているだけに、利上げに前向きな姿勢を示さなければあらためて円売りが強まることも考えられる。予断は禁物だが、どちらかと言えば後者の可能性の方が高いと見ている。
今朝 最新のドル/円チャート
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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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