富士山登山鉄道構想 別の手段検討

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富士山登山鉄道構想 別の手段検討
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山梨県公式サイト「富士山登山鉄道構想」

山梨県は富士山のふもとと5合目を結ぶ自動車道路・富士スバルライン上に軌道を整備する「富士山登山鉄道構想」を提案している。現在はLRT(軽量軌道交通)の車両を走らせるべく議論を進めているが、LRTに代わる新たな交通モードを検討していることが東洋経済の取材で明らかになった。

今週の「週刊!鉄道協議会ニュース」は、富士山登山鉄道構想の課題を議論する検討会が中間報告を公表した話や、美祢線の復旧検討部会でJR西日本が上下分離方式を提案した話題など、さまざまなニュースを取り上げます。

山梨県が、富士山の麓と5合目を結ぶ有料道路に次世代型路面電車(LRT)を敷設する「富士山登山鉄道構想」を巡り、LRTを含む鉄道の導入を断念したことが18日、県関係者への取材で分かった。開発による環境悪化を懸念する住民の反発を踏まえた。県は同日、新たな輸送手段の案を公表する方針。

たとえば、県は昨年11月から富士北麓の6市町村で住民説明会を開き、住民の意見を吸い上げていたが、それと並行して大学教授やJR職員などの有識者で構成される「富士山登山鉄道構想事業化検討会」を立ち上げた。LRT導入による事業面、技術面の課題やその解決策を洗い出すのが目的で、検討会には受託事業者として事業面でデロイト、技術面で日本工営が参加した。検討会は2023年10月から2024年3月まで3回にわたって開催された。

富士山登山鉄道構想とは?

中間報告を作成したのは、「富士山登山鉄道構想事業化検討会」です。この検討会は、LRT整備の課題を有識者が議論する場として、2023年10月に山梨県が設置。当初は2023年度中に中間報告を公表する予定でした。しかし「意見集約に時間が必要」などの理由で先送りに。設置から1年を経た2024年10月28日に、ようやく公表されました。

年内の動きによっては、長崎知事と堀内市長ほか関係者が新年の初詣に祈願する内容が変わるかもしれない。しかし、そんなことよりも重要なことは、多くの住民や、日本はもちろん世界の富士山ファンが、2024年の初日の出を迎える際、富士山登山鉄道構想の問題を少しでも考えること。これこそが、長崎知事と堀内市長が共有している、「富士山を未来に引き継ぐための力」ということだろう(編集部)。

ふと気付くことは、世界遺産登録からすでに10年が経過しても、イコモスから出された3つの宿題の1つも解消されていないということだ。富士山登山鉄道構想の話とズレるが、これらの責任の所在は、これまで議論になってはいない。

【2024年10月28日】山梨県は、富士スバルライン(富士山有料道路)にLRTを整備する「富士山登山鉄道構想」の課題を話し合う検討会の中間報告を公表しました。中間報告には、急カーブ・急勾配への対応や架線レス集電方式の課題といった技術的な問題のほか、運営方式、収支分析、経済波及効果なども検証。技術面や採算性の課題は「解決できる」としています。

山梨県公式サイト「富士山登山鉄道構想」

県が検討する「富士山登山鉄道構想」をめぐり、13日、長崎知事は構想に反対する団体と直接、意見を交わしました。 団体側からは大規模開発につながるなどといった懸念が示されましたが、長崎知事は鉄道は重要な選択肢の1つとして年内にも構想の具体的な方針を示す考えです。県の「富士山登山鉄道構想」は、富士山のふもとから5合目までの交通手段としてLRT=次世代型路面電車の導入が有効だとしています。 そして、構想の実現には地元との丁寧な対話が欠かせないとして、県は13日、長崎知事が出席して構想に反対する団体との会合を開き、およそ3時間、意見を交わしました。 この中で団体側から鉄道の車両基地や変電所などの整備に富士山で大規模な開発が行われるのではないかとか、県が試算した収益や輸送力は厳しい自然環境を反映しているとは言えないなどという指摘が出されました。 また、富士山の環境保全には来訪者数の管理が必要だという認識は一致しているとして、代替にEVバスなどの手段を検討すべきだと訴えました。 これに対し長崎知事は、どの程度の開発ならば許容されるのかといったことを質問するなどして意見に耳を傾けていました。 会合の後、反対団体の秋山真一さんは「知事と直接意見を交わすのは貴重で、一定の成果があったと思う。対話する場は継続して設けてほしい」と話していました。 そして長崎知事は「建設的な意見交換ができ、必要に応じて議論を積み重ねていきたい。LRTはありきではないが、引き続き重要な選択肢の1つなのは間違いない」と述べました。 県は13日の意見も踏まえ、年内にも構想の具体的な方針を示す考えです。

10月28日、県は、「令和5年度富士山登山鉄道技術課題調査検討結果」と「富士山登山鉄道構想事業化検討に係る中間報告」を公表した。検討会の終了から公表まで半年も遅れた理由は、「4月に組織再編に伴う人事異動があったこと、夏山の登山規制の準備に追われたこと、検討会で委員が出した意見をもとに安全性にかかわる追加調査を実施したため」という。

5月22日、山梨県は「富士山登山鉄道」の可能性を探る勉強会を開催した。各紙の報道によると、実現に前向きな意見が多かったとのことで、山梨県知事は6月12日に開会する予定の6月定例県議会に関連する予算案を提出し、「富士山登山鉄道構想検討会」を6月末以降に設置すると表明している。年度内に中間とりまとめを実施し、実現可能性がある場合は2年後をめどに、ルート案など基本構想を策定するという。

長崎知事は、「世界、日本、山梨県の宝になった富士山を後世に引き継いでゆかなければならないという思いは、会場にいる人と共通していると思う。いかがでしょう」と問いかけると会場から大きな拍手が起きた。そして、「同じ価値観を共有している仲間であることを前提に話をさせていただきたい」と言い、富士山登山鉄道構想はあくまで県からのひとつの案であるとして、プレゼンテーションに進んだ。

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