豪ドル/円 今日の見通し「トランプ・トレードは続くのか?ドル/円の動きを注視」2024/11/18

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豪ドル/円 今日の見通し「トランプ・トレードは続くのか?ドル/円の動きを注視」2024/11/18

【最新号】

オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉

豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック

・NY原油先物市場は反落。終値は前営業日比-1.68ドルの1バレル=67.02ドル(11月15日)。

<WTI原油・商品CFDチャートはこちらはこちら>

・11月14日発表の豪10月雇用統計は、雇用者数が1.59万人の増加と市場予想(2.50万人増)を下回った。失業率は4.1%で予想通り前月から横ばいだったが、労働参加率は市場予想や前月(67.2%)を下回る67.1%だった。

・11月5日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった。声明は「インフレの上振れリスクに引き続き警戒する必要性」など、前回会合から大きな変化はなかった。

・10月31日に発表された豪9月小売売上高は前月比+0.1%と市場予想(+0.3%)を下回った。

・10月30日に発表された豪7-9月期消費物価指数(CPI)は前年比+2.8%(予想:+2.9%、前四半期:+3.8%)、同時に発表された豪9月CPIは前年比+2.1%(予想:+2.3%、前月:+2.7%)となり、いずれも予想以上の鈍化となった。

今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ

トランプ・トレードは続くのか?ドル/円の動きを注視

先週はトランプ次期米大統領の政策運営を見込んだ、米債利回り高、米ドル高(トランプ・トレード)が優勢となる中で、15日はその動きに調整が持ち込まれた。豪ドル/円は米ドル/円の大幅下落の影響を受けたほか、NYダウ平均やS&P500種、ナスダック総合などの米株価指数が大きく低下したことも重石となり、約1カ月振りとなる99円台半ばまで下落した。
本日は豪州や中国にて主要な経済指標の発表がないため、豪ドル/円は米ドル/円や米株価指数の動向を睨んだ動きとなりそうだ。東京時間には植田日銀総裁の講演が予定されている。市場では12月の日銀金融政策決定会合での追加利上げ期待が徐々に高まってきており、現在短期金利市場では12月の追加利上げを50%強織り込んでいる。植田総裁の発言内容次第で、米ドル/円を中心に円相場に動きが出ることになりそうだ。その場合、豪ドル/円は米ドル/円につれることになるだろう。海外時間ではトランプ・トレードが再開されるかに注目が集まる。

豪ドル/円 最新チャート分析

今後の注目経済指標・イベント

中国株価指数の動向

「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果

外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに雨。16日の午前2時以降シグナルは点灯していない

【情報提供:外為どっとコム】

<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>

  • ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
  • ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。

お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信

外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

12時からのFXライブ解説 配信チャンネルはコチラ

 

 

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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こうした円安は豪ドル円相場での豪ドル高要因として働いている

ただ、FRBは18日に0.5%の利下げを決め、今後も追加利下げを行う方向性を示した。このため、今後のドル円相場の見通しが円高方向に戻ることも考えられる。米国経済の堅調さが続けば、日銀が再び追加利上げへの意識を強める可能性もあり、豪ドル円相場での豪ドル安材料となる可能性もありそうだ。

11/11早朝の100円38銭を安値にドル円の上昇に牽引され101円36銭へ上昇。ただ、トランプ次期政権による対中関税強化策に対する中国経済の減速懸念など鉄鉱石をはじめ原油先物の下落など資源国通貨としての豪ドルの上値抑制につながり11/12に100円51銭へ下落。その後も11/13発表の豪7-9月期賃金物価指数が市場予想を下回ったことや米10月CPIを受けた対ドルでの下落とともに100円46銭へ下落。ただ、11/14発表の豪10月雇用統計の就業者数が市場予想を下回ったものの、ブロック豪中銀総裁のタカ派寄りの発言にサポートされ101円00銭を挟んだ小幅な動きを続け、11/15にドル円が156円75銭へ上昇して以降も156円台半ば付近で堅調な動きを続けたことに伴い101円20銭へ反発。しかし、週末のポジション調整を背景にドル円が下落に転じ、米10年債利回りが4.50%台へ上昇したことを受けたNYダウやナスダックの下落を受けたリスク回避の円買いに伴い99円42銭へ下落し99円77銭で取引を終えました。日足・転換線/基準線(いずれも100円91銭)や200日移動平均線(100円64銭)を下回って先週末の取引を終えたことから、これらの水準を回復し11/7の102円40銭の回復を目指して反発するか、或いはこれらの水準を上値抵抗線として11/15の99円42銭を下回り、10/8の99円09銭、さらに9/27の98円03銭を目指して一段安となるか注目されます。そのため、NYダウやナスダックが一段と調整色を強めリスク回避の円買いを加速することになるか、11/19公表の豪中銀政策委員会議事要旨(11/5分)や11/21 の豪中銀ブロック総裁の発言、そのほか、豪ドル円の動向に影響力のあるドル円やユーロ円の動向と合わせて注目されます。

先週末16日早朝の豪ドル円は、99.80付近で越週。

*15:27JST 豪ドル週間見通し:やや強含みか、労働市場の底堅さは継続との見方 ■弱含み、日本の為替介入を警戒今週の豪ドル・円は弱含み。 米トランプ次期政権の政策期待による株高...

また、足元の豪ドル高の背景には、日銀の追加利上げ見通しが弱まったこともある。植田総裁は20日の金融政策決定会合後の記者会見で、利上げの必要性を判断するための「時間的な余裕がある」と言及。金融市場では利上げに距離をとったとの見方が広がり、ドル円相場(USD/JPY)は1ドル=144.39円まで円安が進んだ。こうした円安は豪ドル円相場での豪ドル高要因として働いている。

*14:19JST 豪ドル週間見通し:下げ渋りか、10月失業率に注目 ■伸び悩み、金利据え置きを意識した豪ドル買いは一服今週の豪ドル・円は伸び悩み。 豪準備銀行(中央銀行)は政策金...

豪ドル関連に投資する上で、しっかり確認しておきたいリスク要因は、「財政引き締め」「新興国経済の落ち込み」「一段の利下げ懸念」「資源価格の下落」「世界的な天候不安」などが挙げられます。

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