【見通し】NY株見通しーウォルマートやロウズの決算発表に注目

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【見通し】NY株見通しーウォルマートやロウズの決算発表に注目

今晩は小売株の決算発表に注目。昨日は新型人工知能(AI)半導体「ブラックウェル」のオーバーヒート問題でエヌビディアが下落し、ダウ平均が55.39ドル安(-0.13%)と小幅に3営業日続落した一方、先週に2.08%安となったS&P500が0.39%高と3営業日ぶりに反発し、先週3.15%下落したナスダック総合も0.60%高と5営業日ぶりに反発した。投資家の不安心理を示すVIX指数は先週末の16.14ポイントから15.58ポイントに低下と、センチメントはやや改善した。

 今晩の取引では足もとの消費動向を巡り小売株の決算発表に注目する展開か。今週は水曜日引け後のエヌビディアの8-10月期決算や新型AI半導体の受注見通しなどのガイダンスが最大の注目点となるが、今晩は寄り前に総合小売りのウォルマートやホームセンターのロウズが決算を発表する。足もとでは米国経済のソフトランディング期待が高まっており、小売株の決算やガイダンスから景気動向を探る展開となりそうだ。経済指標では10月住宅着工件数、10月建設許可件数が発表され、住宅関連指標にも要注目か。

 今晩の米経済指標・イベントは10月住宅着工件数、10月建設許可件数のほか、シュミッド米カンザスシティー連銀総裁の講演など。企業決算は寄り前にウォルマート、ロウズ、メドトロニック、引け後にキーサイト・テクノロジーズなどが発表予定。(執筆:11月19日、14:00)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】NY株見通しーウォルマートやロウズの決算発表に注目

見通し NY株見通しーウォルマートやロウズの決算発表に注目

<今週の動きと週間見通し> 米10月中古住宅販売件数に注目 11月11−14日の米国株式市場で、NYダウは下落した。週初11日は、この日もテスラが値を飛ばすなど、トランプ次期大統領の政策の恩恵が期待される銘柄が買われ、NYダウは続騰。主要3指数が過去最高値を更新した。12日は、米大統領選後の上昇を受けて利益確定売りが出たほか、週内の重要経済指標の発表を前に警戒感が広がり、NYダウは急落。13日は、米10月CPI(消費者物価指数)が市場予想と一致し、米10年債利回りが低下する中、NYダウは上げ幅を拡げるが、共和党が下院で過半数を維持することが確実と報じられたことが全体の重しとなり、NYダウは小幅高にとどまった。14日は、トランプ次期政権でのEV(電気自動車)向け税額控除廃止の方針が伝わり、テスラ、リビアン・オートモーティブが下落。その後、パウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長が早期の利下げに対し慎重な見方を示す中、NYダウは下落して終えた。 米経済指標では、15日の10月小売売上高、11月ニューヨーク連銀製造業景気指数、10月鉱工業生産、18日の週には9月対米証券投資、10月住宅着工件数、11月フィラデルフィア連銀景況指数、10月景気先行指標総合指数、10月中古住宅販売件数などが発表される。NYダウは現在、最高値圏にあるが、最近のインフレや米雇用関連データが、12月17−18日に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)における金利の据え置きを正当化する可能性を否定できず、注意したいところ。

エヌビディアの前回(2024年2-4月期)決算は、一部の部門で市場予想を下回ったものの、主力のデータセンター部門では市場予想を上回り、売上高・EPS(一株当たり利益)、5-7月期の売上高会社見通しなど主たる項目が市場予想を上回りました。また、計算効率が高く省電力の最新プラットフォーム「ブラックウェル」を利用した新製品に対する顧客の需要は高く、需要が供給を上回る状況は少なくとも来年まで継続するとコメントしました。

前回の4Q決算発表では売上高とEPSが市場予想を上回りました。また1Q(1-3月)についても力強い営業利益見通しを示しアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)の改革路線が徹底され、収益性の高いサービスへの集中、放漫体質が変わりつるあることが示されました。

前回発表の4Q決算はAIプロセッサーの今年の売上高見通しを引き上げる一方で1-3月期については軟調な売上高見通しを示しました。パソコン向けとデータセンター用半導体市場に慎重でした。期中には同社の中国向けAI半導体輸出に米政府が規制をかけると報道。中国は外国製半導体に対して使用制限を課すとの報道もありました。そのようななか発表される今回の決算発表では、注目の製品、AI向けアクセラレーター「MI300シリーズ」の動向、エヌビディアなど競合からどの程度シェアを奪えるか、キャッシュフローの動向などが注目を集めそうです。

個別企業では、世界の半導体メーカーから製造を受託する台湾のTSMC(米国上場のADR(米国預託証券)のティッカーコードはTSM)の会社見通しが注目されました。当社による24年の半導体市場見通し(除くメモリー)は前年比10%増で不変でしたが、同社の売上見通しは「20%台前半~半ば」から「20%台半ば強」に上方修正されました。引き続きAI関連の需要が牽引しており需給バランスがタイトであると想定されます。

前回発表の2Q(10-12月)決算で売上高と調整後EPSは2Qの実績値が市場予想を大きく上回りました。くわえて会社見通しでは3Qと24年6月期通期の売上高見通しも市場予想を大きく上回り、破竹の勢いといった感でした。3/18にはアメリカを代表する株価指数のS&P500に採用。言わば「一流企業」のお墨付きを得た同社。株価は3/8に1,229ドルの史上最高値をヒットした後、上下を繰り返しながら100日移動平均線に支えられた上昇トレンドを形成中。今回の決算発表では大きく市場予想を上回った3Qの売上高や調整後EPSの着地、24年通期見通しに修正があるか、取引顧客の拡がりやバックオーダーの状況、水冷化など他社との差別化動向などが注目を集めそうです。また、同社の決算はAMDやエヌビディアの先行指標としても注目を浴びそうです。

今回の決算発表では、上昇を続ける売上高総利益率の動向、AI対応の次期OSの見通しとパートナー企業、ビジョン・プロの売上や展開力にくわえて中国、インド、アジア各国の売上や、インストール・ベースで22億台に達するデバイス数を背景にしたサービス収入などの動向を確認したいところです。

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