東京市場オープニングコメント
「ドル・円は主に154円台で推移か、欧米とロシアの対立を警戒してリスク選好的な為替取引は縮小する可能性も」
19日のドル・円は、東京市場では154円67銭まで買われた後、153円96銭まで反落。欧米市場では153円29銭まで売られた後、154円80銭まで反発し、154円68銭で取引終了。本日20日のドル・円は主に154円台で推移か。欧米とロシアの対立は一層深まり、リスク選好的な為替取引は縮小する可能性がある。
ロシア国防省は、ウクライナ軍がアメリカのバイデン政権からロシア領内への攻撃に使う許可を得たとされる、射程の長いミサイル(ATACMS)でロシア西部を攻撃したと発表した。ロシアのプーチン大統領は、今年9月時点で「欧米が射程の長い兵器の使用を認めた場合、北大西洋条約機構(NATO)の国々がロシアと戦うことを意味し、紛争の本質を変える」と発言している。ATACMSによる攻撃を受けたロシア側の対応が注目される。市場参加者の間からは「日銀による年内追加利上げの可能性が高いとは言えない」との声が聞かれており、一部の市場参加者は「米国供与の長射程のミサイルによるロシアへの攻撃が続いた場合、核戦争のリスクが大幅に高まる」と警戒しており、外為市場ではリスク回避的な為替取引が拡大する可能性がある。
《午前8時現在》 ドル・円: 154.00円-155.50円 154円近辺でドル買い興味
ユーロ・円: 163.30円-164.50円 163円台前半でユーロ買い興味
豪ドル・円:100.50円-101.80円 100円台半ば近辺で豪ドル買い興味
通貨別分析
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ドル・円は153円41銭の安値...
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11月に入り、FRB高官による米国の追加利上げの早期打ち止めを連想させる発言が目立つようになりました。ただし、米国経済の堅調な成長と低失業率、2%付近での物価上昇(インフレ)率は継続するとの見方は維持されており、今後の利上げは米国の経済指標を一層注視しながら行われていく模様です。こうしたなかで、12月18~19日に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)には特に注目が集まるでしょう。本稿執筆時点では、当会合での利上げは確実視されており、焦点はパウエルFRB議長による会見や経済・金利見通しになると考えられます。来年の利上げ見通しが据え置かれた場合には、11月に利上げの早期終了観測によって売られたドルが買い戻される形で、ドル円の上昇圧力になるでしょう。一方、利上げ見通しが下方修正された場合には、利上げ期待の後退によりドル円は一旦下を攻める可能性があります。ただし、この場合には米国株が堅調に推移すると予想され、これがドル円のサポート要因となりそうです。このほか、米国発の通商問題は引き続きドル円の波乱要因となり得るため、関連報道には注意が必要でしょう。
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