東京市場は小動きか。米国株はまちまち。ダウ平均とS&P500が小幅に上昇し、ナスダックが小幅に下落した。ダウ平均は139ドル高の43408ドルで取引を終えた。3指数とも前日終値近辺からスタートして場中に下を試すも、終盤には値を戻した。引け後に出てきたエヌビディアの決算は市場予想を上回った。ただ、時間外の株価は下落している。ドル円は足元155円40銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて160円安の38280円、ドル建てが125円安の38315円で取引を終えた。
米3指数は最も振れ幅が大きかったダウ平均でも0.3%高にとどまり、S&P500は横ばいと方向感に乏しく、日本株も動意薄の展開を予想する。時間外のエヌビディアはいったん大きく下げた後に値を戻している。下げているので半導体株は買いづらいが、かといって決算自体は良かったため売りも出しづらい。本日の米国市場がエヌビディアの決算を受けてどういった反応を示すのかを見極めたい状況になっており、売買自体が手控えられて場中は様子見姿勢の強い地合いが続くだろう。日経平均の予想レンジは38200円-38500円。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し 今日の株式見通し小動きか 米3指数はほぼ横ばい
とはいえAI開発に巨額の資金を投じてきたアルファベットやメタ、マイクロソフト、アマゾンの決算発表が投資家の不満につながれば、株式市場のムードが大きく変化する可能性もある。この場合は、半導体大手NVIDIA(エヌビディア、NVDA)をはじめとする半導体株の見通しも暗くするリスクがありそうだ。半導体株は15日に伝わったオランダ半導体製造装置大手ASMLホールディング(ASML)の決算が投資家の期待を裏切って以来、不振に陥っている。
●中国は、不動産市場の低迷や海外景気の減速で需要不足が続き、若年層の雇用悪化の影響などから個人消費も力強さを欠くことから、景気の回復ペースが鈍化するとみられます。ただし、政府の住宅対策や拡張財政により急激な減速は避けられる見通しです。
●日本株式市場は、欧米の株式市場が最高値を更新したものの、国内企業の決算で示された慎重な24年度業績見通しや長期金利の上昇が重石となり、やや上値の重い展開となりました。日経平均株価は前月比+0.2%、TOPIXは同+1.1%と、小幅の上昇となりました。
さらに米国経済をめぐっては30日には7-9月期のGDPと四半期ベースでの個人消費支出(PCE)物価指数が発表される。翌31日には9月のPCE物価指数、11月1日には10月雇用統計の公表も控えており、米国の経済や物価、労働市場の先行きを占う重要指標が目白押しだ。いずれの指標でも米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げペースについての今後の見通しが変化する可能性があり、大統領選直前にS&P500に大きな波乱が起きることも考えられそうだ。
5月の主要国の株式市場は概ね上昇しました。米国株式市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が再び高まったことや、主要半導体銘柄の決算が市場予想を大きく上回ったことを好感して、月半ばに最高値を更新しました。欧州の株式市場も、欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測や好決算が投資家心理を支え、ドイツDAX指数や英FTSE指数が月半ばに最高値を更新しました。日本の株式市場は、欧米の株式市場が最高値を更新したものの、国内企業の決算で示された慎重な24年度業績見通しや長期金利の上昇が重石となり、やや上値の重い展開となりました。中国株式市場は、中国当局の政策期待は続いたものの、相場上昇の反動もあり、上海総合指数が小幅安、香港ハンセン指数は小幅高となりました。
●日本は、品質不正問題に伴う自動車の生産・販売停止による一時的なマイナス要因が剥落することに加えて、賃金の上昇、経済対策(定額減税・給付金)、インバウンド消費の増加、底堅い海外景気や堅調な企業収益を背景に、緩やかな成長軌道を辿る見通しです。
●日銀は、景気が力強さを欠いていることから、3月に大幅に修正した金融政策を当面維持するとみられます。しかし、円安圧力が続くなか、物価見通しを引き上げたことから、追加利上げを実施するとみています。政策金利は、24年10月に0.25%、25年4月に0.50%への引き上げを想定しています。
●日銀は4月の金融政策決定会合で、現状の政策金利(無担保コール翌日物金利0.0~0.1%)を維持しました。公表した「経済・物価情勢の展望」では、消費者物価の前年度比上昇率見通しを24年度、25年度とも前回から引き上げ、26年度は1.9%としました。
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