【見通し】NY為替見通し=ウクライナ情勢を気にしつつ米指標を確認か

【見通し】NY為替見通し=ウクライナ情勢を気にしつつ米指標を確認か

本日のNY市場でのドル円は、ウクライナ情勢に注意しつつ、発表される米指標を通して、欧米の景況感格差を確認してゆくことになるか。

 まず米国では、11月の製造業・サービス業購買担当者景気指数(PMI)速報値や、11月ミシガン大学消費者態度指数・確報値の発表が予定されている。市場予想は製造業が48.8、サービス業は55.2と前月(48.5、55.0)から小幅上昇が見込まれているほか、ミシガンは73.7と速報値(73.0)を上回ると見られている。予想より強い結果が相次げばドルが一段と買われる展開も考えられる。その場合、ドル円はアジアから欧州市場にかけて上値を抑えた155円に乗せられるか注目することになろう。ただし、ユーロ圏に続いて米国のPMIも弱い内容となるようだとドル売りが強まり、19日に付けた直近安値153.29円割れを試すこともあり得る。結果を確認してゆきたい。

 一方、ウクライナ情勢の行方には引き続き注意したい。19日には情勢悪化を嫌気して市場はリスク回避的動きとなり、米国債が買われてドル円は153.29円まで下落している。万一、核戦争の脅威が間近に迫るなど、情勢が一段と緊迫化する場合はリスク回避の動きに備える必要も出てくるだろう。関連報道には引き続き注意したい。

 他方、ユーロドルは、仏・ユーロ圏の11月製造業・サービス業PMI・速報値が予想を下回り、独サービス業PMIも予想を下振れる結果となったことで、欧州の景気悪化が懸念されて一時1.0335ドルまで下落した。売り一巡後は1.04ドル前半まで買い戻しが入ったとはいえ、NY市場でも欧州の景気悪化が懸念されるようならば、ユーロが再び売り込まれることも考えられるので注意したい。要人講演では、ナーゲル独連銀総裁やビルロワドガロー仏中銀総裁、シュナーベルECB専務理事の講演が予定されている。景気や金利などについて発言があれば材料視されるかもしれない。

想定レンジ上限

・ドル円は21日高値155.45円

・ユーロドルは本日高値1.0498ドル

想定レンジ下限

・ドル円は19日安値153.29円。

・ユーロドルは本日安値1.0335ドル

(川畑)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】NY為替見通し=ウクライナ情勢を気にしつつ米指標を確認か

見通し NY為替見通しウクライナ情勢を気にしつつ米指標を確認か

21日01:08 クック米連邦準備理事会(FRB)理事 「労働市場とインフレが予想通りに推移すれば、政策金利を中立に向けて引き続き引き下げることが適切」 「インフレの進行が鈍化し、雇用市場が依然として堅調な場合は、利下げ一時停止のシナリオが考えられる」 「利下げの規模とタイミングは、今後のデータ、見通し、リスクバランスによって決まる。政策は事前に決まっていない」 「現在のリスクはほぼ均衡」 「経済は良好な状態にあるが、コアインフレは依然としてやや高い」

植田日銀総裁は、昨日の「パリ・ユーロプラスファイナンシャル・フォーラム2024」での講演で、12月18-19日の日銀金融政策決定会合に関して、「現時点で会合の結果を予測するのは不可能だ」と述べた。12月会合に向けては「まだ1カ月程度ある。それまでの期間に非常に多くのデータや情報が利用可能となるだろう」と述べており、本日は日本の10月のコアCPIを見極めることになる。植田総裁はまた、「12月会合で利上げの是非を巡り活発な議論が行われるであろう。為替変動の要因も含め、経済・インフレ見通しを策定する際には為替レートの変動も考慮する」とも述べており、7月会合のような円安抑制のための追加利上げの可能性を示唆したのかもしれない。

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