ドル/円、151円台へ下落…米感謝祭前の持ち高調整か(NY市場の見通し)2024/11/27 #外為ドキッ

ドル/円、151円台へ下落…米感謝祭前の持ち高調整か(NY市場の見通し)2024/11/27 #外為ドキッ
 

ドル/円、151円台へ下落…米感謝祭前の持ち高調整か

欧米時間のドル/円予想レンジ:150.800-152.500円

東京市場のドル/円は、153円を割り込む展開。米感謝祭を前にした持ち高調整や日本株安による円買いが優勢となり、午後には152.20円台まで下落しました。その後、米長期金利が低下する中でドル売りが強まりました。200日移動平均線(心理的節目152.00円付近)を下抜けると下落スピードが加速して一時151.35円前後まで下値を拡大しました。

今夜は米10月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が発表されます。市場予想は前年比+2.3%、コアPCEデフレーターの前年比+2.8%と前回(+2.1%、+2.7%)か伸びが加速すると見られています。結果を受けて市場の利下げ観測に変化があるかにも注目です。

ドル/円をテクニカル分析で見ると、200日線を終値で下抜けた場合は下値リスクが高まるでしょう。その際は151円割れを視野に入れた相場展開となりそうです。なお、下ヒゲを残して152円台を回復した際は底堅さから持ち直しの動きとなることが考えられます。

ドル円 日足チャート

この後の経済イベント

11/27(水)
21:00 メキシコ10月貿易収支
22:30 米7-9月期GDP・改定値
22:30 米7-9月期GDP個人消費・改定値
22:30 米7-9月期コアPCEデフレーター・改定値
22:30 米10月卸売在庫
22:30 米10月耐久財受注
22:30☆米新規失業保険申請件数
23:45 米11月シカゴ購買部協会景気指数
24:00 米10月住宅販売保留指数
24:00 米10月個人所得
24:00 米10月個人消費支出
24:00☆米10月PCEデフレーター
24:30 EIA週間原油在庫統計
25:30 米7年債入札(440億ドル)
27:00 レーンECB専務理事講演
※☆は特に注目の材料

経済指標・イベントの結果について

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。

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週明けのドル/円は上値の重い展開

このような見方が広がっただけでなく、今回のドル安に拍車をかけたのは11月23日の米国の祝日であるサンクスギビング(感謝祭)を控えていたことも背景の一つという見方もあります。感謝祭は米国民にとって重要な祝日です。この日から米国のクリスマスシーズンが始まると言われており、米国民にとっては仕事納めの準備にかかると言われています。この日は日本の勤労感謝の日でもあります。

今回の円高は、米国の景気減速が懸念され、米金融政策が変わるとの思惑によって米長期金利が低下しドル安が進みましたが、相場地合いが変わったと判断するのはまだ早いかもしれません。12月のFOMCや、それまでに発表される米11月雇用統計や11月CPIの指標を見るまでは、相場もふらつきそうです。

米国の10年物インフレ連動債(TIPS)の入札が低調だったことで米国債が売られ(長期金利は上昇)、一時4.38%台まで低下していた米10年債利回りは、4.43%台まで上昇しました。1ドル=148円台前半となり、FOMCの議事要旨公表待ちとなりました。

そのため、一段のドル安円高にはクロス円のさらなる円高が必要だと思われます。

投資家は、10月31日~11月1日の議事要旨がタカ派的であっても今後はどうなのか、12月のFOMCで今後のFRBの政策姿勢を確認し、また3カ月に一度公表される経済・金利見通しも確認して来年の投資戦略を立てることが予想されるため、円売りに以前ほどの力強さはないかもしれません。1ドル=150円は遠い水準になるかもしれません。

今回の円高ドル安も、感謝祭の前にこれまでのドルを買って円を売る円キャリー取引のポジションを手じまったのではないかという見方です。1週間で4円弱の円高が進むのは、ここしばらくなかった大きな動きです。日米の祝日前後には流動性が低下する懸念があることから、流動性リスクを回避するため早めにポジション調整が出た可能性がありそうです。

米ドル/円が先週一時147円台まで急落したのは、このところかい離の目立っていた金利差との関係の修正が入ったと見ることもできたでしょう。米10年債利回りが5%から一時4.4%前後まで比較的大きく低下したことを受けて、日米金利差米ドル優位も縮小が目立っていました(図表5参照)。こうした金利差縮小が更に続くかということも、米ドル買い・円売りポジションの手仕舞いが続くかを考える上での1つの手掛かりになりそうです。

今週月曜日に1ドル=148円台という10月上旬のドル安円高水準まで戻しました。ただ、対ユーロや対ポンドなどのクロス円では円高になっているものの、対ドルでの円高と比べると値幅は少ない動きとなっています。これはドル売りによってユーロ高、ポンド高が生じているため、これらクロス円での円高にはブレーキがかかっている状況となっています。

円が上昇する場面では、中国人民元の動きも話題となった。上海市場では人民元に買いが集まり、対ドルで約3カ月ぶり高値を付けた。中国人民銀行(中央銀行)が対ドル基準値を大幅な元高方向に設定したことで、輸出業者などのドル売り/元買いが加速したという。

もっとも、その後ドルは緩やかに切り返し、午後3時過ぎには149円前半へ反発した。日本も23日は祝日となるため、積極的な取引に欠く展開が続いたという。

以上を参考にすると、2023年も年末にかけては徐々に新たな米ドル買い・円売りリスクを取る動きは弱まることから米ドル/円の上昇余地は限られてくると考えられます。逆に大きく米ドル買い・円売りに傾斜したポジションの整理は、感謝祭終了後の今週以降も続く可能性があるため、きっかけ次第では米ドル/円の下落リスクが高まる可能性もありそうです。

21日に公表されたFOMC議事要旨(10月31日~11月1日分)では、「当局者全員が金利について慎重に進めることに同意」、「インフレの進展が不十分な場合、FRBはさらなる引き締めを検討」するとのタカ派的な内容であったため、1ドル=148.60円近辺まで円安が進みましたが、それ以上の勢いはありませんでした。

週明けのドル/円は上値の重い展開。序盤は押し目買いが先行して149.99円まで上昇したものの、午後にかけて一転じり安となり、10月11日以来となる安値をつけた。

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