小陽線引け。156.18円まで下値を探る動きが進んだ。同水準を下値に気迷い気味の足型を形成。次に動き出す方向をうかがう状態となっている。157.95円前後へ切り下がった5日移動平均線が目先の重し。低下が続きそうな一目均衡表・転換線159.34円も反発局面の抵抗になるとみられ、戻りの限定される流れが続くと予想する。
レジスタンス1 157.95(5日移動平均線)
前日終値 157.20
サポート1 156.26(ピボット・サポート1)
(関口)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
テクニカル 日足テクニカル ユーロ円戻り限定される流れ続くと予想
本日の東京時間のドル円は、上値が重いか。昨日の東京時間はフランスの内閣不信任案が採決される可能性が高まり、ユーロ売り・ドル買いの影響でドル円も底堅い動きになった。しかしながら、12月の日銀政策決定会合での利上げ期待が高まる中で、積極的に円を売るような流れではなく上値が重かった。本日は昨日に上値の重さを確認した後だけに、更に円売り・ドル買いは仕掛けにくいだろう。
ここからユーロの下落余地があっても限定的であり、むしろこれから底打ちを図りやすいかとみる。
ユーロドルは反落。終値は1.0498ドルと前営業日NY終値(1.0577ドル)と比べて0.0079ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測や仏政局不安の高まりから売りが強まった。良好な米指標を受けて米長期金利が一時上昇したことも嫌気され、一時1.0461ドルまで下落した。ただ、米金利がその後に上昇幅を縮めたため次第に買い戻しが入り、ウォラーFRB理事のハト派発言で1.0516ドル付近まで切り返した。
以前から述べているように、米ドル/円の頭の重さをもたらす一番大きな背景として、米ドル全面高の流れが強まってきた点に注意しておきたい。米ドル指数は総じて上昇波としての構造を維持しており、6月の米消費者物価指数(CPI)の急上昇もあって、これから3月末以来の高値を更新していく流れが有力視される。米ドル全面高でユーロなど外貨の反落が継続されるなら、ユーロ/円などクロス円における外貨安につられる形で円高の圧力がみられるはずなので、逆に米ドル/円に波及し、米ドル全面高だからこそ米ドル/円の頭が重い、といった流れがこれからも続く可能性が大きい。先週における米ドル/円の反落は、米ドル指数と連動した値動きと思われるが、これから連動性を強めていくとは限らないため、要注意である。
ユーロ円は続落。終値は157.05円と前営業日NY終値(158.41円)と比べて1円36銭程度のユーロ安水準だった。対ドルを中心に円高が進んだ流れに沿って156.38円まで値を下げた。また、ポンド円は188.48円、豪ドル円は96.28円、NZドル円は87.64円まで下値を広げた。
ユーロ/米ドルはいったん1.08ドルの節目に接近、日足におけるRSI(2)が大きく2024年年初来安値に対応した水準(1)を割りこんでおり、いわゆる「リバーサル」のサインを鮮明に点灯させた。
一方、この月足レンジの半値を明確に下抜けていくようだと、ユーロ/米ドルはパリティ(1ユーロ=1.00ドル)に向けた動きになる可能性が高まります。
当コラムは週に1回なので、もう少し広い視点で見ると、ユーロ/米ドルは2022年高値1.1494ドルと、2022年安値0.9536ドルで形成される、月足レンジの中での動きがずっと続いています。
同じ視点では、目先、ユーロは悪材料を目いっぱい織り込んでいるから、逆に「売られすぎ」の疑いがある。
そのほかの主要通貨対米ドルは概ね同じ状況にあり、200日移動平均線(200日線)の割り込みの有無を基準としたら、英ポンド、豪ドルなど主要外貨対米ドルはユーロ/米ドルよりはマシな状況なので、米ドルの頭打ちがあれば、英ポンドや豪ドルのほうがより反発しやすいかと思う。
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