ドル・円は主に149円台で推移か、米長期金利下げ止まりでドル売り抑制も

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ドル・円は主に149円台で推移か、米長期金利下げ止まりでドル売り抑制も

 

東京市場オープニングコメント

「ドル・円は主に149円台で推移か、米長期金利下げ止まりでドル売り抑制も」
3日のドル・円は、東京市場では149円50銭から150円24銭まで反発。欧米市場では150円18銭から、一時148円65銭まで下落したが、149円52銭で取引終了。本日4日のドル・円は主に149円台で推移か。米長期金利の下げ止まりを意識してリスク回避のドル売りは抑制される可能性がある。
米労働省が12月3日発表した10月雇用動態調査(JOLTS)によると、求人件数は37.2万件増えて774.4万件となった。一方、レイオフ・解雇件数は16.9万件減少し、163.3万件にとどまった。市場参加者の間からは「10月時点で米国の経済情勢はまずまず順調」との声が聞かれている。なお、今週6日に発表される11月雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比20万人超の増加となる可能性がある。市場予想と一致した場合、12月利下げの可能性は残されるものの、来年1月については政策金利が据え置きとなる可能性が高まりそうだ。
《午前8時現在》  ドル・円: 149.00円-150.50円 149円近辺でドル買い興味
         ユーロ・円: 156.50円-158.00円 156円台半ば近辺でユーロ買い興味
         豪ドル・円: 96.50円- 97.70円 96円台半ば近辺で豪ドル買い興味

通貨別分析

 

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[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル ドル・円は主に149円台で推移か、米長期金利下げ止まりでドル売り抑制も

今回はドル(米国)と円(日本)の関係を見ていきます

一般的な感覚では、例えば金利が1%の金融商品と3%の金融商品がある場合、誰もが3%の金利が付く金融商品を購入したい気持ちになるでしょう。それと同じく、資金は金利の低いところから高いところへ流れるのが基本です。米金利の上昇や高い水準が維持されればドル資産への人気は続き、外国為替市場では円安・ドル高の圧力が続くことになります。円を売ってドルを買い、金利の付く金融商品、例えば米国債などへの投資といった流れが考えられます。

米利上げ局面においてドル円相場がどうなったのかみてみましょう。今回は、①04年6月~06年6月、②15年12月~18年12月、そして③22年3月以降――の3つの局面を検証していきます。

日本にとってもインフレは円安要因の1つになりますが、物価と為替相場の関係では、高いインフレ率が金融政策に実際に波及していくかどうかがカギを握ります。現時点では、高いインフレ率を背景に米国は22年から利上げを続けてきた経緯があり、一方で日本の物価は上昇基調にあっても低金利政策を続けています。この影響で、ドル円相場は円安・ドル高のトレンドが続きやすい環境になっています。

24年に入ってからのドル円相場は1ドル=150円台で推移しています。しかし、日米の金融政策とドル円相場の過去の動きをみると、客観的事実として07年当時の局面に似通っているようにも見えます。今後の日米金融政策とドル円相場の行方に目が離せません。

まずは景気です。利上げに動いたり、高水準の政策金利が続いたりするということは景気・拡大や底堅い動きが続いていることを示唆しています。米経済の成長力が日本経済に比べて相対的に強いとなれば、ドル建て資産に対する需要が拡大し、ドルの価値が上がります。その結果、ドル円相場は円安・ドル高(円売り・ドル買い)に振れやすくなるという流れです。一方、日米経済の方向性に変化が出れば、ドル円相場も逆方向に振れる可能性も意識されます。

本記事では、そもそも「利上げ(利下げ)とは何か?」という基本を押さえるとともに、利上げ(利下げ)と為替相場の関係、過去のドル円相場(円の対ドル相場)の動きなどについて詳しく解説していきます。

FRBが利下げ局面に入った当時の日銀は量的金融緩和政策の解除を経て07年2月に利上げに踏み切りました。「利上げ=通貨高」のセオリーにならったかのように、ドル円相場は円高・ドル安が急速に進みました。

この期間のドル円相場(月末終値ベース)は04年6月の1ドル=108円台から一時は102円台まで円高・ドル安が進みましたが、その後は緩やかに円売り・ドル買いが優勢となり、05年11月には120円近辺まで円安・ドル高が進む場面もありました。利上げが打ち止めとなった06年6月は114円台でした。この期間は一般的な為替のセオリーとされる「利上げ=通貨高」、つまり米利上げに伴う円安・ドル高の関係が成り立った好例といえます。

この期間は「利上げ=通貨高」のセオリー通りにはいきませんでした。背景の1つとして、16年に入り世界的な景気減速が意識される中での米利上げ実施だった点が挙げられます。また、16年6月に英国民投票で英国の欧州連合(EU)離脱(=ブレグジット)が決まったことや、17年に米国でトランプ大統領が新たに就任し、米中貿易摩擦が勃発するなど複数の政治リスクが顕在化し、米利上げが米国を含む世界景気の下押しにつながるとの懸念が広がったことも大きく影響し、米利上げにもかかわらず円高・ドル安を招くことになったとみられます。

この期間のドル円相場(月末終値ベース)は、1ドル=120円台から円買い・ドル売りが進行し、16年には100円前後まで円高・ドル安が進む場面もありました。米利上げが停止された時点では109円台で推移し、15年の利上げ開始時点(120円台)に比べても円高・ドル安水準になりました。

現時点で日米金利には大きな差がありますが、日米金融政策の方向性に変化の兆しが出ているため、日米金利差は拡大から縮小へと向かう可能性が意識されています。そうなった場合、ドル円相場は円安・ドル高の流れが反転していくことも想定されます。

最後に物価(インフレ)と為替の関係です。インフレは、1個100円だったモノが200円に値上がりするような現象で、この例では以前より2倍のお金を支払わないとモノが買えなくなる状態です。お金(通貨)の側面では価値が2分の1になっていることを意味します。相対的に高いインフレ率が続く米国では、物価の観点ではドルの価値が下がることを意味し、教科書的にはドル安材料の1つと言えます。

米国では4日にも4月の雇用動態調査(JOLTS)が発表されるなど、米国経済の動向を占う経済指標が相次いで発表される。米国経済の今後の見通しを不安視させる結果が出れば、FRBの利下げ観測の強まりが日米金利差を縮小させ、ドル円相場での円高圧力として働く筋書きも考えられそうだ。

③22年3月以降は、為替のセオリー通りに「利上げ=通貨高」の関係がみられます。22年3月に1ドル=122円台後半だったドル円相場(月末終値ベース)は、23年10月には151円台まで円安・ドル高が進みました。これは22年3月以降にFRBがインフレ退治を主な目的として利上げを加速度的なペースで実施する中でも米景気が強さを維持したことが影響しているとみられます。米利上げと米景気の底堅さが共存する一方、日銀は大規模金融緩和政策を継続していることで、外国為替市場では円安・ドル高が一段と進むことになりました。

景気が過熱したり、インフレが加速したりする場合、その国・地域の中央銀行は利上げすると説明しましたが、為替の変動要因となる景気・物価・金利の各動向は利上げと密接に関係しているので、それぞれ1つずつ整理していきましょう。今回はドル(米国)と円(日本)の関係を見ていきます。

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