主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年12月4日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼3日(火)の為替相場
(1):韓国の戒厳令でリスクオフ
(2):JOLTS求人件数は増加
(3):FRB高官 12月利下げを明示せず
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:方向感の定まらない展開が続きそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
3日(火)の為替相場
期間:3日(火)午前7時10分~4日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):韓国の戒厳令でリスクオフ
韓国の尹(ユン)大統領は、予算案を巡る国会審議での野党の一連の対応を批判した上で「国政はまひ状態にある。憲政の秩序を守るために非常戒厳を宣布する」と発表。これを受けて韓国ウォンが急落。ドイツDAX指数を始め欧州株が下げに転じたほか、安全資産とされる米国債が買われ長期金利が低下するなど、一時的ではあったが市場はリスク回避に傾いた。なお、尹大統領はわずか6時間後に戒厳令の解除を発表した。
(2):JOLTS求人件数は増加
米10月JOLTS求人件数は774.4万件と市場予想(751.9万件)を上回り、前月(737.2万件)から増加。専門・ビジネスサービス、宿泊・飲食サービス、情報セクターなど幅広い業種で求人が増加した一方、連邦政府では減少した。
(3):FRB高官 12月利下げを明示せず
サンフランシスコ連銀のデーリー総裁は、利下げについて「12月になるのか、それよりも後になるのか、それは次回の会合で議論する機会を得られる問いだ。しかし重要なのは、経済に合わせて政策金利を下げ続けなくてはならないことだ」と発言。「まだ収集すべき情報があるため、柔軟にオープンマインドを維持する必要があると思う」と述べた。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事は「現在のFRBの政策は不確実性に対処するために適切な位置にある」と述べつつ、17-18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを支持するかについては言及しなかった。「政策は予め決められた道筋にはない」とし、会合ごとに判断を下す考えを示した。
3日(火)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:方向感の定まらない展開が続きそう
昨日のドル/円は148.64~150.23円前後のレンジで推移。日本株の大幅高などを背景にドル買い・円売りが先行したが150.23円前後で頭打ちとなった。NY市場では韓国大統領が非常戒厳令を布告したことを受けて急落する場面もあったが、148.64円前後で下げ渋ると149円台半ばまで値を戻してほぼ横ばいで取引を終えた。なお、韓国の非常戒厳令はわずか6時間で解除されており、本日のアジア市場への影響は限定的と考えられる。ドル/円の日足は一昨日、昨日と2日続けて気迷いを示す十字線が出現。本日も方向感の定まらない展開が続きそうだ。材料面では、昨日の米10月JOLTS求人件数が良好だっただけに6日の米11月雇用統計に向けて本日の米11月ADP全国雇用者数と米11月ISM非製造業景況指数に注目したい。その他、新聞社主催の討論イベントに参加する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の発言にも注目だ。これらを経て、金利先物における米12月利下げの織り込みに変化があるかがドル/円相場のカギとなる。現時点で25bp(0.25%ポイント)利下げは71%織り込まれており、この水準から上昇すればドル売り、低下ならドル買いの反応が見込まれる。
注目の経済指標:ADP全国雇用者数
注目のイベント:FRB議長発言
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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FX 為替 ドル
本当です。外国為替市場は、24時間、世界のどこかの市場で動いています。日中は忙しくて取引ができない方でも、夜間にじっくりとお取引いただけます。
3日午前の東京市場でドル円は小幅反発。
右図のように米ドル/円を取引する場合、為替レートが82円のときに売りから取引をはじめ、78円になったときに買い戻すことで、4円の利益を獲得することができます。 このように、円高局面においても利益を狙うことができます。
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