「エンゲル係数」39年ぶり高水準

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「エンゲル係数」39年ぶり高水準
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 「エンゲル係数」39年ぶり高水準

エンゲル係数とは?

少子高齢化に伴う1世帯当たりの平均人員数の減少(≒単身者の増加)も、本来はエンゲル係数の低下要因であったはずだ。住居費や水道光熱費を他の家族とシェアできないためだ(大家族のエンゲル係数が高いことと逆の現象)。

日本のエンゲル係数の分析結果において、もうひとつ見逃せない発見がある。世界的な株式市場の好況を背景とした、保有する金融資産の多寡による消費支出力の格差だ。

その理由として、2022年のウクライナ危機等を端緒とした食品インフレを想起しがちだが、実際のところ、その影響は軽微だ。2021年から2022年にかけては、むしろ日本のエンゲル係数はわずかながら低下している(外食の減少で補えている)。

昨年来の食品インフレよりも以前から、日本のエンゲル係数(家計消費支出に占める食品の割合)は構造的な上昇トレンドにある。所得増加に伴ってエンゲル係数が低下する経済成長期を経て成熟期を迎えた我が国の食品消費市場において、流通業界はどのような戦略を選択すべきであろうか。

高齢者世帯においてエンゲル係数の上昇が顕著となったのは、年金収入が固定的であり、賃金や物価の上昇に追いつけない影響が大きい。

重要なのは、日本のエンゲル係数のトレンドが他国に類を見ないピッチで上昇してきたという時系列変化である。

エンゲル係数は家計の消費支出、つまり生活費に占める食費の割合のことだ。食費には日常の買い物の食品だけでなく、酒類や外食なども含まれる。 この係数によるエンゲルの法則は19世紀に提唱されたもので、世帯の収入が増えるにつれて食費の割合が下がっていくことが分かっている。 リッチな家庭では高級食材を買ってもなお負担が少なく、カツカツな家庭では特売品でも切り詰める方向へ。肌感覚でわかりやすい。

学校の教科書にも出てくるエンゲル係数は、数値が高ければ高いほど貧しい状況を示す指標として用いられてきた。生きていくために食料は必須で、家計の中で食費が最も削りにくいためだ。逆に収入が多ければ食費の割合が低くなり、生活レベルが上がるとされてきた。

しかも、最新のエンゲル係数を入手できる日本の数値を見ると、ことしに入っても上昇に歯止めがかかっていない。

かたや、公的医療保険制度がない米国では、医療保険料が家計消費に含まれるため、エンゲル係数は低めに算出される。

過去20年のエンゲル係数の変化を世帯主の年齢別に見ると、高齢者世帯、とりわけ70歳以上の世帯における上昇幅(23.7%⇒28.8%)が突出していることが分かる。

エンゲル係数の上昇を裏付けるのが、2024年9月にエデンレッドジャパンが実施した「ビジネスパーソンのランチ実態調査2024」の結果です。全国20〜50代のビジネスパーソン男女を対象とした調査では、平均賃上げ率が5.1%という歴史的な賃上げがあった春闘を経ても、79.3%が「家計が苦しい」と回答しました。より深刻な状況を物語るのは、44.0%が「昨年よりさらに苦しい」と感じている点です。

これらの低下要因の全てを吸収したうえで、エンゲル係数を大幅な上昇に転じさせた最大の要因は、高齢者世帯の存在である。

エンゲル係数とは?

熊野氏は「世帯の4割近くを占める高齢者へのダメージが大きい」と指摘。エンゲル係数上昇の意味について「家計の自由度が少なくなり、『豊かさが後退している』と言えるのでは」と話す。

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