ドル/円、米11月CPIを明日に控えて、152円台への上昇は難しいか
欧米時間のドル/円予想レンジ:150.600-152.000円
東京市場のドル/円は、方向感が定まらない展開。ゴトー日(5・10日)の仲値公示後に151.55円前後へ上昇したものの、その後は失速しました。米長期金利が低下したこともあり午後には一時150.90円前後まで弱含む場面もありました。ただ、欧州市場に入ると米長期金利が上昇転換。ドル買いが強まると151.78円前後まで上値を拡大しました。
今夜は特に注目すべきイベントが予定されていません。また、市場は18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)における利下げの可能性を見極める上で明日の米11月消費者物価指数(CPI)に関心を寄せています。そのため、ドル/円は海外市場でも151円を挟んで方向感に乏しい値動きが続きそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、148円台で下ヒゲを残して切り返すと151円台へ持ち直す展開となりました。ただ、RSIが50ライン下に位置しているため上昇の勢いが強いとは言えない状況です。目先は200日線(152.00円付近)を上値抵抗に伸び悩む可能性があります。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
12/10(火)
27:00 米3年債入札(580億ドル)
—– EU財務相理事会
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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FOMCはドル買い材料になるとの見方が出ている
本日は転換線1.0966ドルを念頭に置き、雲の上限を支持に押し目買いスタンスで臨み、同水準を下抜けた場合は手仕舞い。
ソニーフィナンシャルグループの石川久美子シニアアナリストはテレビ討論会に関し、このところ両候補の政策が近くなっており、「どちらが大統領になってもインフレ圧力がかかりそうな政策内容だ」と指摘。討論会自体は「注目されているので手掛かり材料になる可能性はあるものの、ドル・円の方向感をつけるものにはならないのではないか」と話した。
ドル円のテクニカル分析では、昨年11月13日の高値151.91円から12月28日の安値140.25円まで11.66円下落した後、今年1月5日の高値145.97円まで反発して、半値戻しの146.08円に迫っている。明日の日足一目均衡表・雲の下限が146.04円に位置していることで、146円台に乗せて抵抗帯である雲の中に入っていくのか否かが注目ポイントになる。
12日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=157円台前半で推移。あす未明にかけて米国の消費者物価指数(CPI)と連邦公開市場委員会(FOMC)結果の発表を控えて投資家の様子見姿勢が強く、明確な方向感に欠ける。FOMCはドル買い材料になるとの見方が出ている。
本日の東京外国為替市場のドル円は、今夜発表される米12月消費者物価指数(CPI)への警戒感から高値圏での堅調推移が予想される。
10日の日本市場は株式相場が続落。為替の円高一服や前日の米国株高を受けて高く推移する場面が目立ったが、米国の重要日程を前に積極的な買いは手控えられた。円相場は1ドル=143円台前半で方向感を欠く展開。債券は先物が小幅に上昇した。
クロス円も堅調だった。ポンド円は一時185.76円、豪ドル円は97.69円、NZドル円は90.75円、カナダドル円は108.99円まで値を上げたほか、スイスフラン円は171.35円と史上最高値を更新した。
なお、ユーロ豪ドルは1.6392豪ドル、ユーロNZドルは1.7639NZドル、ユーロポンドは0.8621ポンド、ユーロカナダドルは1.4682カナダドル、ユーロスイスフランは0.9344スイスフランまで上昇した。
ユーロドルは反発。終値は1.0973ドルと前営業日NY終値(1.0931ドル)と比べて0.0042ドル程度のユーロ高水準だった。ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに向けて全般ユーロ買いが強まったほか、シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事が「インフレの上振れリスクがあるため、警戒を続ける必要」「利下げに関する議論は時期尚早」との見解を示したことが相場の支援材料となり、5時過ぎに一時1.0973ドルと日通し高値を更新した。
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