Suica刷新へ タッチレス化など
このように、世界的はType A/B、日本国内はFeliCaと、タッチ決済の通信規格には国内外で明確な違いがあったわけですが、Type A/B型のタッチ決済に慣れた訪日外国人の利便性の向上や、日本のキャッシュレス推進の動きを背景に、ここにきて日本国内でもType A/Bの普及が進みそうな兆しが現れています。
キャッシュレス化が進み、Suicaなどの交通系ICカードや楽天Edyなどの電子マネーやPayPayなどのQRコード決済を使って決済をしている人も多いのではないでしょうか。
電子マネーは日本国内でしか使えませんが、クレジットカードのタッチ決済なら海外の加盟店でも使えます。たとえば、ロンドンやミラノの地下鉄はクレジットカードのタッチ決済に対応しているため、対応しているクレジットカードをかざすだけで切符を買うことなく改札を通ることができます。
カードリーダーにクレジットカードやスマホなどをタッチするだけで決済ができる便利なサービスです。
スイカなどの交通系ICカードはかなり普及したが、インバウンド(訪日外国人)旅行者の利用は難しい。そこで注目されているのが、クレジットカードのタッチ決済による乗車サービスだ。世界的に急速に広まっており、首都圏では江ノ島電鉄(神奈川県藤沢市)が4月から利用を開始した。東急電鉄も今夏から企画乗車券の販売や改札機の入出場の実証実験を始める。
いずれにせよ、本連載でも何度か指摘しているようにSuicaの歴史はすでに20年以上が経過しており、枯れた技術というよりは「時流に合わなくなりつつある技術」に近付いている。何らかの“モダン化”が必要で、改札機のクラウド対応と合わせて刷新のタイミングが到来しつつあるといえる。
それにもかかわらず、追加投資が必要なSuica導入が東北3県で2023年度に実施されるわけで、そのポイントはやはりクラウド化のコスト削減効果にある。
同社ではまだ新システムのネットワーク構成について詳細に触れていないものの、改札機そのものはシンクライアント化し、従来のように駅ごとにサーバーのような仕組みを設置する必要もない。初期投資やメンテナンスコストを削減することで、投資対効果が得られると判断したのだろう。どちらかといえば、「エキナカ」でも「マチナカ」でもSuicaを積極活用してもらい、利用機会を増やすことで新たな収入源とすることが主眼にあると考える。
公共交通がそのまま利用でき、特に小額決済では素早く支払いが可能なため非常に便利なSuicaなどの交通系ICだが、もともと交通サービスでの利用を前提に設計されていたこともあり、この返金問題にみられるように物販への応用ではさまざまな不具合が散見される。例えば残高の上限が2万円だったり、オートチャージが有効なのは指定の改札機をくぐった瞬間だけなど、物販だけの視点で見た場合、大きな買い物や残高チャージで不自由だと感じるケースが多い。
ただしすべてのカードにタッチ決済機能が搭載されているわけではないので、タッチ決済対応のクレカを持ちたい場合は、申し込み前に事前に調べておきましょう。
当該のエラーが発生した際には、加盟店さまにて決済機器の状況と当該Suicaの利用履歴を確認いただきます。このとき、Suicaから決済金額分が引かれていることが確認できた場合には、加盟店さまからお客さまに対して返金や商品の受け渡し等を行なっていただきます。
改札機で運賃計算を行う従来方法と違い、新システムは改札をタッチした情報をサーバーへ送り、計算結果を改札に戻すが「今と同じ体感で通過できるように開発した」(同)。東京の大規模駅で人がひっきりなしに通る状況も再現して確認したという。
この2つが基本パターンとなるが、ごくまれに処理が完了しない状態で取引が終了してしまうことがある。それが先ほどのAirペイの解説にある「『ピーッ、ピーッ、ピーッ』という音が鳴った後、再度交通系電子マネーをタッチしても読み取れなかった場合」というケースだ。
例えば駅の券売機でボタンを押し間違えて意図しない買い物を交通系ICで行なった場合など、返金対応が必要になった際には返金対応が必要となる。すでに引いてしまった残高を復活させる仕組みは「チャージバック」と呼ばれるが、Suicaを含む交通系ICではこの処理ができないケースが多く、「現金での返金」対応となることがほとんどだ。
どの国際ブランドを選んでも、カードをかざすだけでタッチ決済ができます。VisaとMastercardならApple Payにも対応しているため、スマホ決済も可能です。
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