ドル円午前の為替予想、米CPI 、来週のFOMCに向けた最後の重要データ 2024/12/11

ドル円午前の為替予想、米CPI 、来週のFOMCに向けた最後の重要データ 2024/12/11

午前の為替予想は… 米CPI 、来週のFOMCに向けた最後の重要データ

作成日時 :2024年12月11日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

ドル円予想レンジ

150.500-152.900円

前日の振り返りとドル円予想

昨日のドル/円は一時152円台へ上伸。東京市場では151円台を割り込む場面もあったが海外市場で反発した。米長期金利の上昇を背景にドル買いが優勢となった上に、日銀が来週の利上げを見送るとの観測で円が売られたことから152.10円前後まで上昇。11月27日以来の高値を付けた。本日は米11月消費者物価指数(CPI)に市場の関心が集まっている。米金利先物は、来週17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25bp(0.25%ポイント)の利下げが行われる可能性を85%前後織り込んだ水準で推移。つまり市場は、利下げの可能性が高いと見ているものの、利下げを確信するには至っていない状況だ。したがって、本日の米11月CPIがFOMCの利下げを見極める上で最後の手掛かりとして注目されている。市場予想は前月比+0.3%、前年比+2.7%となっており、10月の+0.2%、+2.6%から小幅に伸びが加速する見通しだ。食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+3.3%と10月から横ばいの予想となっている。高止まりが続いているコアCPIが予想を下回れば市場の利下げ観測が確信に変わり、ドルは下落しそうだ。一方で、コアCPIが予想を上回る伸びとなれば利下げ観測が後退することになるだろう。この場合、ドルは上昇する公算が大きいが、米国株が大きく下落するなど市場が混乱するようなら円の上昇につながることも考えられる。

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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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ドル円午前の為替予想 米CPI 来週のFOMCに向けた最後の重要データ

ドル円のチャート(日足)では、先週148円台半ばまで下落したことで一旦一目均衡表の「雲」に入りましたが、ドルが買われていることで結局、雲の上限に沿って動いている格好です。また、「MACD」では「ヒストグラム」がドルの下落を早期に示唆していましたが、足元ではその「ヒストグラム」もゼロの軸に向って幅を縮めています。短期的にはドルが買い戻される可能性もありそうです。

(1)東京市場では、先週末の米雇用統計で、雇用者数の伸びが市場予想を大幅に上回ったことが改めて材料視され、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、海外市場の株高を受けて、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、前週末比550円超上昇したことも押し上げ要因となった。ドル/円は、序盤の139.96から140.26まで上昇した。ただ、6月のFOMCでの利上げ期待が後退したことや、来週に消費者物価指数、FOMCの発表を控えていることもあり、その後は上値の重い動きとなった。(2)午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大して、693円高の引け高で終了する動きとなったものの、140円台では日本政府・日銀の円買い介入なども意識されやすく、上値は限定的だった。日本の株式市場終了後に、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドル買い・円売りが優勢となり、ドル/円は午前中に付けた高値の140.26を上抜けて、一時140.30まで上昇したものの、上値は限定的だった。(3)米国市場では、5月の米非製造業PMI、米ISM非製造業景況指数が市場予想を下回ったことを受けて、FRBが6月のFOMCで利上げを見送るとの観測が広がり、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.756%から3.656%まで低下するなど、米金利が軒並み低下したことで、ドルも主要通貨に対して軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の140.30から139.26まで下落した。(4)下げ一服となり、米金利が持ち直したことからドルも値を戻す動きとなったが、上値は限定的だった。一方、ユーロは対ドルで上昇したものの、ドル/円の下落に連れて対円では軟調な動きとなった。ただ、ECB総裁が「物価圧力は依然として強い」としたことや、独連銀総裁が「まだ数回の利上げが必要」とタカ派発言を受けてユーロは底固い動きとなった。

10日(火)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円・クロス円は限定的な動きか?

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