【見通し】NY為替見通し=FOMCはタカ派的利下げの可能性、トランプ次期大統領の見解に要警戒

【見通し】NY為替見通し=FOMCはタカ派的利下げの可能性、トランプ次期大統領の見解に要警戒

本日のNY為替市場のドル円は、明朝4時に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)声明、ドット・プロット(金利予測分布図)、4時30分からのパウエルFRB議長の記者会見に注目する展開となる。

 FOMCでは、FF金利誘導目標の0.25%の利下げ(⇒4.25-50%)はほぼ確実視されているが、来年1月20日の第2次トランプ米政権発足後の28-29日のFOMCでは据え置きが見込まれているため、タカ派的な利下げと見なされている。

 リスクシナリオは、パウエルFRB議長の発言「利下げを急ぐ必要性はない」の通りに据え置きだった場合、そしてドット・プロットでのターミナルレート(利下げの最終到達点)が引き上げられた場合となる。

 ウォールストリート・ジャーナル紙のFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者は、昨日、「今週の選択肢の一つは、0.25ポイントの利下げを実施するとともに、新たな経済見通しで、利下げペースを減速させる用意があると強く示唆すること」と報じている。

 FOMCが予想通りにタカ派的な利下げを決定した場合、第1次トランプ米政権で利下げ圧力をかけ続けたトランプ次期米大統領によるSNSなどでの見解には警戒しておきたい。

 2016年12月のFOMCでは、第1次トランプ米政権での物価上昇圧力への警戒感から、イエレン第15代FRB議長やパウエルFRB理事は利上げを決定しており、トランプ第45代米大統領による利下げ要請に苦しんだ。

 今回のFOMCでも第2次トランプ米政権での物価上昇圧力への警戒感から、タカ派的な利下げが決定される可能性が高いことで、トランプ第47代米大統領による利下げ要請が警戒されている。

 FOMCでのドット・プロットの9月から12月への変更の可能性は以下の通りとなる。

■9月FOMCのドット・プロット(第1次利下げ:4.75-5.00%)

・2025年利下げ(▲1.00%=0.25%x4回):3.25-50%

・2026年末時点の政策金利(中立金利):2.90%(2.75-3.00%)

※パウエルFRB議長「政策を調整(利下げ)する時が来た」

■12月FOMCのドット・プロット(第3次利下げか?:4.25-50%)

・2025年利下げ(▲0.75%=0.25%x3回):3.50-75%

・2026年末時点の政策金利(中立金利):3.10%?(3.00-25%)

※パウエルFRB議長「利下げを急ぐ必要性はない」

 

・ドル円の想定レンジ上限

・155.60円(7月3日の高値161.95円から156.75円を経由する抵抗線)

・155.02円(11月22日の高値)

・154.48円(12月16日の高値)

・想定レンジ下限

 ドル円、日足一目均衡表・基準線152.70円が下値めど。

(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】NY為替見通し=FOMCはタカ派的利下げの可能性、トランプ次期大統領の見解に要警戒

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