ドル/円、158円をうかがう上昇が一服
欧米時間のドル/円予想レンジ:156.000-158.000円
東京市場のドル/円は、調整含みの展開。序盤は前日からの流れが継続し157.93円前後と約5カ月ぶりの水準まで上昇しましたが、加藤財務相、三村財務官が立て続けに円安をけん制する口先介入をしたことで円の買戻しが優勢となり157円台前半まで下落しました。
18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)において政策金利見通し(ドットチャート)が上方修正されたことで、オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場では来年は25bp(0.25%ポイント)を2回の利下げ織り込みが5割弱まで低下しています。今夜は米11月個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が発表されます。市場予想は前年比+2.5%、コアPCEデフレーターの前年比+2.9%と前回(+2.3%、+2.8%)から伸びが加速するとみられています。結果を受けて市場の利下げ観測に変化があるか注目です。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
12/20(金)
21:30 デイリー米サンフランシスコ連銀講演
22:30 カナダ10月小売売上高
22:30 米11月個人所得
22:30 米11月個人消費支出
22:30☆米11月PCEデフレーター
22:30 ウィリアムズ米NY連銀総裁講演
24:00 ユーロ圏12月消費者信頼感
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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17時16分現在 ドル円は156.78円付近
香港・ハンセン指数は、0.16%安の19720.70(前日比-31.81)で取引を終えた。 17時16分現在、ドル円は156.78円付近。
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、158円台に迫る場面が見られたものの、加藤財務大臣らによる口先介入などが重しとなり156円台まで下落する場面が見られた。
日銀の安達審議委員は29日に月間6兆円規模で国債買い入れを継続していることについて「将来どこかの時点で減額させる」、「債券市場の需給や機能度などを勘案し段階的に減額していくのが望ましい」と述べている。また円安に対しても「物価目標実現に影響を与えると予想される場合には金融政策による対応も選択肢の一つ」として利上げもあり得るとの認識を示している。今のところは米長期債利回り上昇の影響が優先されてドル円は上昇しているが、三度目の市場介入や日銀による引き締め姿勢等がタイムリーに報じられればドル円の上昇にブレーキがかかることも考えられる。
一方で米長期金利上昇を嫌ってNYダウは前日比411.32ドル安と大幅下落したが、5月20日に40077.40ドルの史上最高値を付けてから下落に転じており、28日の216.73ドルから続落している。ナスダック総合指数は半導体大手エヌビディアの好決算を好感した買いが続いて5月28日に17032.66ポイントを付けて史上最高値を更新したが、29日は米長期債利回り上昇とダウの続落を嫌って前日比99.30ポイント安と下げた。ダウが反騰入りしてナスダックとともに上昇基調を強めることができるか、ナスダックが反落してダウとともに株安基調へ入るのか、31日の米PCE統計次第で見えてくるのではないかと思われる。
東京市場はドルが弱含み。本邦要人からの口先介入もあり、円の買い戻しが優勢だった。
・想定レンジ下限 ドル円の下値は、昨日のNY時間での下押し水準156.41円、その下は昨日の植田日銀総裁会見前の高値155.47円。
20日午前の東京市場でドル円は上値試しの後急落。
20日の東京市場でドル・円は軟調。米10年債利回りは底堅く、ドル買い先行で朝方に157円92銭まで値を上げた。その後、日本の円安牽制で円買いに振れると、ドルは156円だに下落。夕方にかけて米金利安に振れドル売りが強まり、156円77銭まで下げた。 ・ユーロ・円は163円66銭から162円35銭まで下落。 ・ユーロ・ドルは1.0343ドルから1.0385ドルまで値を上げた。 ・日経平均株価:始値38,950.28円、高値39,039.68円、安値38,701.90円、終値38,701.90円 (前日比111.68円安) ・17時時点:ドル円156円80-90銭、ユーロ・円162円70-80銭 【金融政策】 ・中・1年物ローンプライムレートを据え置き 【経済指標】 ・日・11月全国消費者物価指数(生鮮食品除く) :前年比+2.6%(予想:+2.6%、10月:+2.3%) ・英・11月小売売上高(自動車燃料含む) :前月比+0.2%(予想:+0.5%、10月:-0.7%) 【要人発言】 ・トランプ米次期大統領 「EUに対し米国の貿易赤字を補うために石油とガスの購入を求めた」 ・加藤財務相 「為替動向は一方的で急激な動きがみられる」
ドル円は5月23日深夜高値157.19円からジリ安の推移に入ったが、5月21日深夜安値から5日目となる28日夜安値を押し目として29日早朝へ一段高したことで新たな上昇期に入ったとし、23日深夜高値を基準として目先の高値形成期を29日午前から30日深夜にかけての間と想定した。30日未明へ一段高しているのでまだ上昇余地ありとし、今夜の米GDP改定値等から大幅に続伸する可能性もあると注意するが、29日午後反落時安値156.93円割れからは下落期入りとして31日夜から6月4日夜にかけての間への下落を想定する。ただし、いったん下落期入りした後の反騰でこの間の高値を更新するところからは新たな上昇期入りとする。
【米・12月CB消費者信頼感指数】(23日発表予定) 12月23日発表の米12月CB消費者信頼感指数は113.0と、11月の111.7を上回る見通し。3カ月連続の上昇が予想されており、景況感の改善を好感したドル買い要因となりそうだ。
[ドル・円] 来週のドル・円は底堅い値動きか。米連邦準備制度理事会(FRB)は12月17-18日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ポイントの追加利下げを決定。ただ、同時に発表された政策金利見通し(ドットチャート)から、来年の利下げ回数は4回から2回に減少した。米国金利の先安観は後退し、緩やかなドル高・円安の流れが続きそうだ。直近の米インフレ指標は再加速が示され、今後発表されるデータ次第では政策金利見通しを修正する可能性があろう。一方、日本銀行は12月18-19日開催の金融政策決定会合で追加利上げを見送り、1月も政策金利の据え置きが予想されている。20日発表の11月消費者物価コア指数(コアCPI)は市場予想を上回る伸びを記録したが、日銀は来年3月以降の利上げを想定しているとの見方が多い。
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