シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
ドル/円
IMMポジション ドル/円
ポイント
【円ネットロング大幅に減少】
12月17日時点で円のポジションは、ドルに対して約0.6万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが取り崩され、ショートが積み増されたことから、ネットロングは前週から約2.0万枚減少。
期間中のドル/円相場は、日銀の追加利上げ見送り観測報道が相次いだほか、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げペース鈍化観測などにより、一時154円台半ばまで上昇。
日銀の観測報道により投機筋が円先高観の修正に動いたようだ。
ユーロ/ドル
IMMポジション ユーロ/ドル
ポイント
【ユーロネットショート減少】
12月17日時点でユーロのポジションは、ドルに対して約6.6万枚の売り越し(ネットショート)。
ショートが大幅に取り崩されたことで、ネットショートは前週から約1.0万枚減少。
期間中のユーロ/ドル相場は、欧州中銀(ECB)が政策金利を25bp(0.25 %ポイント)引き下げたほか、大手格付け会社がフランスの格付けを引き下げたことなどから一時1.0450ドル台へ下落したが、その後は持ち直し1.05ドルを挟んだ動きとなった。
仏・独・ユーロ圏のサービス業PMIが改善を示したほか、ドイツの政治不安については議会の解散・総選挙が実施される見通しとなり「最悪期は脱した」との見方から、投機筋のユーロ先安観はやや和らいだようだ。
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IMMポジション
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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