26日の日経平均は大幅続伸。終値は437円高の39568円。米国が休場で材料難の中、寄り付きこそ小幅に下げたものの、すぐにプラス転換して上げ幅を3桁に拡大。じわじわと水準を切り上げ、39300円台に乗せて前場を終えた。後場はスタートが安値となり、上げ幅を広げる流れが続いた。13時台に入ると39500円台に到達。終盤に39600円に接近したところで買いは一巡したが、400円を超える上昇となり、終値で39500円を上回った。TOPIXは高値引けとなった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆8800億円。業種別では全33業種が上昇しており、輸送用機器、非鉄金属、卸売などの動きが良かった。一方、医薬品がほぼ横ばいで、空運や鉱業が小幅な上昇にとどまった。ROE目標を20%にすると日経新聞1面で報じられたトヨタ自動車が、きのうに続いて買いを集めて6%高。売買代金は全市場でトップとなった。半面、キオクシアホールディングスが弱く、4%を超える下落となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1294/値下がり297。トヨタのほかにも日産自、三菱自、ホンダ、マツダなど自動車株の多くが大幅上昇。外務省が訪日中国人のビザ発給要件を緩和したと伝わったことで、三越伊勢丹、パンパシHD、マツキヨココカラなどインバウンド関連への買いが盛り上がった。自身の決算も好感されたJフロントは8%を超える上昇となり、年初来高値を更新した。日経新聞の記事を材料に「ペロブスカイト型太陽電池」関連に資金が向かっており、記事で取り上げられた積水化学のほか、伊勢化学やK&Oエナジーが騰勢を強めた。
一方、楽天Gが2.1%安。月初に12月の株主優待のリリースで大きく上昇していたこともあり、権利落ち後を警戒した売りに押された。サイバー攻撃を受けていると伝わったJALが逆行安。カバーが大幅安となり、ANYCOLORも売られるなど、Vチューバー関連が弱かった。新株予約権の発行などを発表したenishが4%を超える下落となり、上場来安値を更新した。
グロース市場に3社が新規上場。visumo(ビジュモ)とフォルシアは高い初値をつけて、ストップ高で終えた。GVA TECHは初値は公開価格を小幅に上回ったが、終値は初値や公開価格を下回った。
日経平均は大幅高。きのうの引け味が良かっただけに、39000円より上では推移できそうくらいの期待はあったが、終値(39568円)で39500円を上回ってきた。その中で、トヨタが売買代金ランキングトップに位置しているというのは興味深い。この銘柄が強いと、日本株に対する市場参加者の見方がポジティブになっているとの期待が高まる。きょうは終わってみれば、業種別で全33業種がプラスとなった。日経平均の年内4万円乗せシナリオも現実味を帯びてきた。
あすは休場明けの米国株の影響を受けるだろうが、下げたとしても、きょうの反動にすぎないと冷静に受け止められる公算が大きい。ギャップアップで始まり39500円を割り込まなければ、そのことが新たな買いを呼び込む展開も期待できる。12月の権利落ちで実質1月相場に入るため、実需買いは入りやすいタイミング。流れは良くなっているだけに、4万円に向けてもう一段水準を切り上げることができるかに注目したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し 株式明日の戦略トヨタが先導して大幅高 年内4万円乗せの期待も高まる
22日午前の東京株式市場で日経平均株価は4日続伸し、午前終値は前日比28円87銭(0.07%)高の4万0844円53銭だった。日本時間22日午前の取引で円安・ドル高が進んだことを支えに輸出関連株が買われた。前日の米株式市場で主要な3指数が最高値を更新した流れを受け、東京市場でも主力株に買いが先行した。一時は4万1000円台に乗せ、史上最高値を連日で上回ったが、次第に利益確定売りに押され伸び悩んだ。
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