年末年始の為替予想(米ドル/円)「ドル円じり高基調を期待も米失業率悪化に注意」ハロンズ FX 2024/12/28 #外為ドキッ

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年末年始の為替予想(米ドル/円)「ドル円じり高基調を期待も米失業率悪化に注意」ハロンズ FX 2024/12/28 #外為ドキッ
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2024年12月27日 11時30分

ドル円じり高基調を期待も米失業率悪化に注意

米ドル/円、5カ月ぶりの158円台

米ドル/円はじり高。米国のつなぎ予算成立で目先の政府機関閉鎖が回避され、米ドル/円は157.30円台まで買いが先行しました。その後、円安進行中の中でも、植田日銀総裁の利上げのタイミングを巡るトーンに変化がなかったほか、好調な米経済指標を受けて、米ドル/円は24年7月17日以来の高値となる158.085円まで上昇幅を広げました。

(各レート水準は執筆時点のもの)

イベント通過後の潮目変化にも注意

クリスマス休暇が明けて市場に戻ってくる参加者はいるものの、まだ、年末年始の休暇中の投資家も多く、本格的に市場が動きだすのは、米国の雇用統計や日本の毎月勤労統計が発表される25年1月6日週からとなりそうです。その米雇用統計では、雇用者数はストライキの影響は減衰して底堅さが示されている一方、失業率悪化が進み、全体的には緩やかな鈍化傾向が継続しているとの見解が多いです。市場のコンセンサスはまだ定まっていませんが、一部では失業率が4.3%台後半へ上昇するのではとの予想も浮上しています。4.3%は12月18日に示された新たなFOMCの見通しの数字を少し上回ることになり、失業率に対し楽観的でいられないレベルと考えます。

また、本邦の毎月勤労統計も注目したいです。足もとでは実質賃金は3カ月連続のマイナスとなり、賃上げが物価上昇に追いついていません。しかし、内閣府は25年度も高水準の賃上げが期待される中、物価変動を反映させた実質賃金のプラスが定着するとのシナリオを示していますので、こうした見通しへ近づく結果となれば、日銀の利上げタイミングへの思惑を高める可能性もあります。全体的には、昨年末からのドル高・円安地合いのフォロースルーで米ドル/円はじり高基調を続けると見て押し目買いスタンス優勢と考えますが、25年1月20日のトランプ大統領の就任式を控え、これらのイベント結果を受け相場の潮目が変化する危険もあり、高値追いは慎重に考えたいです。

160円到達を期待(テクニカル分析)

米ドル/円は日足一目転換線に支えられながら、じり高基調が続いています。しかも、短期的なところで上昇チャネルを形成し始めたようにも見受けられ、地合いの強さを感じます。目先のポイントは、24年7月16日高値158.856円、同12日高値159.449円、同8日安値160.259円辺りがレジスタンスとして機能するかどうかが着目されます。かたや下方向は156.50円を割り込んだ場合、ポジション調整をしながら一目転換線のサポートを待ちたいと考えます。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:154.500-160.500

12/30 週のイベント:

スケジュール

1/6 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

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年末年始の為替予想 米ドル 円

年末に向けて日米金利差が縮小することは明らかではあるものの、絶対的な金利差に着目した場合、ドル円の下値メドはどの程度に留まるのか、今後のデータ次第であること、日米の政治スケジュール(日本は年末あるいは遅くとも来年2月までに総選挙が行われれる見通し/米国は1月の新大統領がハリス候補となるか、トランプ候補になるか、それぞれの影響)も含めて2025年の相場を占う上で今秋から年末に向けた動きが注目されます。

円高見通しが2年連続で外れる公算が大きい為替市場では、3度目の正直が2025年にはやってくるとストラテジストらはみている。

現在の金利差は6月上旬の頃の水準へと戻してきていますが、円相場の水準は当時よりもやや円安気味というところです。日足ベースでの相関係数も0.9を超えてきましたので、年末年始にかけても金利差に注目していく流れに変化は無さそうです。ただ今週は24日(クリスマスイブ)〜26日(ボクシングデー)のクリスマス前後は東京を除く主要市場は休場となる国が多く、通常であれば動きが出にくくなります。逆にこの時期は流動性が低いため、ニュースが出ると振れやすくなりますが、これまで動きも大きかっただけにクリスマスの時期はさすがに大人しくなるのではないかと考えています。

ドル円相場は、貿易問題を巡る米中の対立が激化した5月以降、ドル安・円高の動きが強まり、8月26日の取引時間中に、一時1ドル=104円46銭水準に達しました。その後は、米中貿易協議の進展期待から、緩やかにドル高・円安方向へ転じ、足元では109円台を回復しています。ただ、このところ、200日移動平均線がドルの上値をおさえており、ドル円はやや膠着感が強まっています(図表1)。

テクニカルにはいつもの日足チャートをご覧ください。11月高値を超える想定をしていませんでしたのでシナリオを考え直す必要が出てきました。年初来高値と11月高値とを結んだレジスタンスラインを現在はサポートと考えることとなり、今週は155円台前半を緩やかに下げています。大台155円がサポートになると見てよさそうです。いっぽうレジスタンスは先週高値を超えられず、その手前157.50レベルを考えています。ということで、今週は155.00レベルをサポートに157.50レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

年末年始にかけて、米中協議が部分的な合意に達し、既存の制裁関税が一部撤廃される流れとなれば、FF金利先物市場での米利下げ観測が大きく後退し、米10年国債利回りは2%台を回復、ドル円は110円台での値固め後、徐々に年初来のドル高・円安水準である112円台を目指す展開が予想されます。一方、米中貿易協議が決裂すれば、ドル安・円高のリスクは増大しますが、協議の難航・長期化はある程度、織り込み済みのため、104円台まで戻る可能性は低いと考えます。

野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストも、目先はドル高進行のリスクがあっても、25年は円高になると予想する1人だ。トランプ政権下でもFRBや他の主要中央銀行は金融緩和を進めるとし、中国を主なターゲットとするトランプ氏の関税政策も他の通貨と比較した円相場の下支え要因になると読む。

この先、年末年始を迎え、市場参加者は徐々に少なくなっていきます。閑散相場は、予期せぬ悪いニュースに、より強く反応する傾向があることから、一般に12月や1月は、ドル安・円高に振れるリスクが大きいという印象があるように思われます。しかしながら、過去のドル円の動きを検証してみると、12月と1月はドル高・円安となる確率の方が、やや大きいということが分かります(図表2)。

追加的な日本銀行の利上げと米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げで日米金利差が一段と縮小すれば、円は対ドルで130円まで反発するとの声も聞かれている。ただ、米国の次期大統領に共和党のトランプ氏が返り咲くため、減税や高率関税などインフレにつながる政策が世界市場に及ぼす影響は現時点で見えづらく、ストラテジストらの念願がかなうかどうかは不透明だ。

米労働省が13日に発表した10月の米消費者物価指数(CPI)は、変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIが3カ月連続で同じ伸び率となった。過度の物価上昇が一服する中、オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)市場ではFRBが来年1月までに追加利下げを行う可能性を8割以上織り込んでおり、今後の円の支援材料になるかもしれない。

トランプ米大統領も同日、協議は順調に進み、交渉は最後の難所にあると述べていますが、この最後の難所は、恐らく、既存の制裁関税の扱いを指していると推測されます。そのため、協議が続く限り、12月15日に発動予定の対中制裁関税第4弾(1,600億ドル分)は延期される公算が大きく、合意が来年にずれ込んだとしても、ドル安・円高方向の反応は限定的とみています。

円高が他の市場を動かすことは必至で、輸出企業の業績懸念につながる日本株市場には重しとなる半面、潤沢な資金を持つ日本企業の海外企業買収が増えるかもしれない。外国の株式や債券に向かっていた投資資金が国内に回帰する可能性もある。

みずほ証券の山本雅文チーフ為替ストラテジストと三原正義マーケットアナリストはリポートで、米国では25年末にかけてドットチャート通りの利下げが続くと見込まれる半面、日銀は半年に1回程度の利上げを続け、日米金利差は縮小に向かうと予想した。トランプ次期米大統領の政策全てがドル高につながるわけはないと言う。

とはいえ、来年の円高を予想するストラテジストの間でも、その道のりは平たんではないとみる向きは少なくない。トランプ氏の再登板でFRBの利下げペースを見通しにくくなったためだ。

次に、金融政策については、米連邦準備制度理事会(FRB)、日銀とも、現状の政策金利水準を当面維持すると予想しており、金融政策に関するドル円の動意は乏しいと思われます。また、フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、依然として来年1回程度の米利下げを織り込んでおり、米10年国債利回りも1%台後半での推移が続いていることから、ドル円の110円台回復には時間を要するとみられます。

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