新年おめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
年末年始は思ったほど動きませんでした。
この流れですと、今週もあまり大きくは動かないと思います。ただ、アメリカの利下げサイクルの終わりが見えてきていることは間違いないので、基本的にはドル堅調の展開が続くと予想しています。ドル円は158円が節目なので、簡単には抜けないかもしれませんが、ここを抜けてくれば160円が視野に入ってきます。
ただ、円安が進むと日銀が今月利上げする可能性が高まることは頭に入れておいてください。
【ドル/円(USD/JPY) 日足チャート】
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株式会社マットキャピタルマネージメント 代表取締役
今井雅人 氏
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
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米ドルの堅調が続くと予想ドル円158円ブレイクは簡単でない トレードアイディア 2025年1月6日
一方のユーロ/米ドルは、当面の中国景気に対する市場の見方が1つのカギを握っていると見る必要があるでしょう。
今後の注目ポイントは・・・20カ月MAおよび赤色雲の下辺である先行1スパンをメドとする「0.85000ポンド」(図2黄色矢印および黒色線)を上抜けブレークするか否か。
この意味では、来年(2025年)の米ドル全体は目下言われているほど強くないと思い、また今年(2024年)9月までの値動きのように、来年どこかの時点において、再度弱気変動に復帰してもおかしくないと思う。
もうひとつ、注目すべきことがあります。1929年高値と2000年高値─いずれも壮大なバブル天井ですが─を通る長期レジスタンスラインは、24年12月時点で6077に位置し、まさに直近高値(6099、12月6日)により達成されています。 2025年になると同ラインの水準は [6161(1月)-6421(12月)]に切り上がりますが、現在の水準からそれほど離れてはいません。
当然、日本株高の動きに連れて米ドル/円相場も徐々に上値を追う展開となり、一時は109円台後半の水準まで値を戻す場面もありましたが、結局のところ12月2日高値=109.73円をブレイクすることはできませんでした。
よって、この時点での米ドル/円の下押しは、コンピュータプログラムに基づいて自動発注するアルゴリズム取引のシステムが「弾劾決議」、「可決」などというワードに無用に反応した結果と考えれば良いものと思われます。
肝心の米ドル/円だが、ドルインデックスとの値動きを比較してみればわかるように、米ドル/円は9月安値から激しく反騰してきたものの、2024年の年初来高値を更新できずにおり、またこれから更新していくのはハードルが高いようにみえる。
図1より、1) 20カ月MA(移動平均線)がやや右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足と絡み合う状態になっていること、3) ローソク足が青色雲(=先行スパン、サポート帯)の上方にあること、そして4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していることから、本稿執筆(24年12月)時点の豪ドル/NZドル・月足チャートは、緩やかな上昇トレンドを示すチャート形状であると判断します。
他方、ⅰ’) 上述の通り、ローソク足が「買われ過ぎ」を示唆するBB・+2σラインをオーバーシュートする動きとなっていること、さらには、ⅱ’) ローソク足と青色雲の上辺である先行1スパンとの間に大きな乖離があることから、本稿執筆(24年12月)時点での米ドル/カナダドルは「速度超過の状態」と捉えることも可能です。よって、足もとでは“ガス抜き”を伴う修正安フローとなる可能性があることには注意が必要でしょう。
その他では、ⅰ) ローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・-1σラインと同・-2σラインの間を推移する“下降バンドウォーク”となっていること、またⅱ) BB・±2σラインが20カ月MAに対してパラレルになっていることを合わせると、今後のはさらに下値を切り下げる蓋然性(がいぜんせい)が高そうです。
現在、米国株市場の参加者のほとんどが─プロもアマチュアも─陶酔に浸っている、と言えるかもしれません。2025年というのは、大きく楽観に振れた群集心理の振り子が逆回転を始め、株高から株安へと流れが大きく変わる年になる可能性があります。
別の次元にあるのは、実は9月安値から激しく反発してきた値動きを理解できればわかる。米ドル/円における大きなサイクルがすでに今年(2024年)にてトップアウトしたと考えるなら、今はもう「円売りバブル」の段階ではなく、単に先の急落(7月高値~9月安値)に対する反動の段階だとおのずと理解できる。
だから、来年(2025年)の市況を想定する大前提が2つある。
図3より、1) 20カ月MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足を上放れる“好転”が示現していること、3) ローソク足が青色雲(=先行スパン、サポート帯)の上方にあること、そして4) パラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)がローソク足の下方で点灯していることから、本稿執筆(24年12月)時点の米ドル/カナダドル・月足チャートは、上昇トレンドを示すチャート形状であると判断します。
25年は前述のようにBOCの利下げペースは鈍化する可能性が高いとみられます。FRBとBOCの政策金利差の拡大に歯止めがかかれば、金融政策面からの米ドル/カナダドルへの上昇圧力は緩和しそうです。FRBの25年の利下げ幅が市場予想よりも大きくなれば、米ドル/カナダドルは下落傾向に転じるかもしれません。米ドル/カナダドルの上値メドとして、1.47カナダドルが挙げられます。1.47カナダドルは、15年1月高値(1.46900カナダドル)と20年3月高値(1.46680カナダドル)水準です。
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