長期金利が一時13年半ぶり高水準
27日の国債市場で、長期金利の指標である新発10年債(376回債、表面利率0・9%)の終値利回りは前日より0・025%...
(ブルームバーグ): 6日の債券相場は下落。長期金利は1.115%と13年半ぶりの高水準を付けた。7日に行われる10年国債入札に対する警戒感に加えて、円安や米長期金利が時間外取引で上昇したことも売りにつながっている。
日経平均は続落。500.27円安の39394.27円(出来高概算9億8686万株)で前場の取引を終えている。 先週末の米国市場のダウ平均は339.86ドル高の42732.13ドル、ナスダックは340.89pt高の19621.68ptで取引を終了した。良好な成長期待に、寄り付き後、上昇。その後も12月ISM製造業景況指数が予想以上に上昇したほか、連邦準備制度理事会(FRB)高官が今年の経済成長を楽観視していることを明らかにしたことも相場を後押しし、上昇した。また、半導体のエヌビディア(NVDA)の上昇がさらに相場を支援したほか、下院議長選で、現職のジョンソン氏が再選し、政治混乱回避で安心感が広がり、終盤にかけ上げ幅を拡大した。 主要株価指数がそろって上昇した米株市場を横目に、1月6日大発会の日経平均は前営業日比50.88円高の39945.42円と反発でスタート。エヌビディアが強い値動きをみせていたこともありハイテク株中心にやや安心感に繋がっていたようだが、即座にマイナス圏に転落すると下げ幅を広げる展開となった。東京市場が休場だった年末年始に米株市場ではダウ工業株30種平均が軟調に推移しており、投資家心理の悪化につながった可能性がある。また、2025年相場入りとなったが、国内長期金利が上昇する中で、自動車など主力株の一角には売りが優勢となり相場全体の重荷となった。 個別では、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの一部の金融株などが軟調に推移。日産自動車<7201>やトヨタ自動車<7203>、DeNA<2432>、ファーストリテ<9983>、ソニーG<6758>、キーエンス<6861>などが下落した。また、バイデン大統領がUSスチール買収計画に中止命令したと報じられた日本製鉄<5401>が下落。ほか、GMOインターネット<4784>、宮越ホールディングス<6620>、フルサト・マルカHD<7128>などが値下がり率上位となった。 一方、商船三井<9104>や郵船<9101>などの海運株などが堅調に推移。また、ソフトバンクグループ<9984>、三菱重工業<7011>、ディスコ<6146>、フジクラ<5803>、ホンダ<7267>などが上昇した。ほか、官民が高速光通信技術で米顧客開拓を進めると伝わった古河電工<5801>やホビーリンクの子会社化を発表したフロンティアM<7038>が急騰、テラスカイ<3915>、セック<3741>、TOWA<6315>などが値上がり率上位となった。 業種別では、輸送用機器、その他製品、食料品が下落した一方で、鉱業、石油・石炭製品、非鉄金属などが上昇した。 後場の日経平均株価は、軟調な展開が続きそうだ。長期金利が上昇して一時1.115%と13年半ぶりの高水準をつけており、リスク資産として意識される株式には相対的な割高感を意識した売りが出やすい状況となっている可能性がある。引き続き2024年末に堅調さが目立っていた主力株の一角が引き続き売りに押され、相場全体の重しとなりそうだ。2025年は石破政権が掲げる「防衛」「地方創生」のほか、「脱デフレ」に伴う内需関連など様々な投資テーマが挙げられるが、まずは1月20日に就任を迎えるトランプ米次期大統領の言動に注目が集まろう。特に防衛関連株、環境規制の緩和からエネルギー関連株のほか、トランプ氏は暗号資産にもポジティブな発言をしており、ビットコインに加えて暗号資産関連銘柄の動きにも注視しておきたい。
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