ドル/円、157円台半ばへ下落…1月日銀会合での利上げ観測が上昇
欧米時間のドル/円予想レンジ:156.500-159.000円
東京市場のドル/円は、底堅い展開。序盤に157.90円台で下げ止まると、米長期金利の持ち直しを背景に午後には158.42円前後まで強含みました。ただ、欧州市場で「日銀はコメ価格上昇と円安踏まえ、物価見通しの引き上げ検討」「日銀はコアコアCPI見通しを上方修正の公算大、24・25年度」との報道を受けて円買いが強まると157.60円台へ下落しました。報道後、OIS市場における1月日銀会合における利上げ織り込みは5割へ上昇しました。
今夜は米12月雇用統計に注目が集まります。市場予想は非農業部門雇用者数+16.5万人増、失業率4.2%(前回:+22.7万人、4.2%)となっています。また、米インフレ再加速の懸念がくすぶる中で注目される平均時給は前月比+0.3%、前年比+4.0%(前回:+0.4%、+4.0%)との予想です。米12月雇用統計が労働市場の堅調さを示した場合は、ドル/円が159円台へ上昇できるかが焦点となるでしょう。一方で軟化を示す結果となり反落した際は20日移動平均線が位置する156.80円付近が下値支持として意識されそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、158円台で伸び悩む展開が続いています。移動平均線の位置関係などから上昇基調と見れますが、さらに上値を試すかどうかは158円台での値動きが重要となりそうです。今週高値158.55円前後を上抜けるか週足の終値で158円台を突破するようだと上昇の勢いが強まる可能性があるため注目しましょう。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
1/10(金)
21:00 メキシコ11月鉱工業生産
22:30 カナダ12月新規雇用者数
22:30 カナダ12月失業率
22:30 カナダ11月住宅建設許可件数
22:30☆米12月非農業部門雇用者数
22:30☆米12月失業率
22:30☆米12月平均時給
24:00☆米1月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値
24:04 グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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