【ドル/円】上値余地を探る動き。下値リスクにも注意。
直近の日足は前日足から上寄りし、陽線引けとなりました。156.30-40の抵抗を上抜けて一段の上昇の可能性に繋げていますが、日足、週足ともに形状が改善しておらず、下値リスクを残した状態です。157.20-30の抵抗を上抜けて終えれば“ニュートラル”な状態に戻して下値リスクが若干後退しますが、158.50超えで終えるまでは“ドル強気”の流れに戻しません。
ドル買いは1日様子見か155.00-10の押し目待ちとします。損切りは154.40で撤退です。売りは156.90-00で戻り売り。損切りは157.30で浅めに一旦撤退です。
日足の上値抵抗は、156.90-00,157.20-30,157.70-80,158.10-20に、下値抵抗は155.70-80,155.30-40,155.00-10,154.60-70にあります。154円割れで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。
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ドル円予想 上値余地を探る動き 下値リスクを残した状態
また併せて、毎月公表される豪雇用統計も押さえておきたいです。直近は雇用環境も大都市のみならず幅広い地域で改善していることが確認されており、正規雇用を中心に底堅さが伺えるなど賃金上昇に繋がりやすい状況が続いています。対して、コロナショックで一時悪化した失業率は改善を続け、およそ50 年ぶりの低水準で推移しています。雇用者数や失業率のデータはRBAが非常に重視しているデータで、これらの変化に着目することで、今後のRBAの金融政策や豪ドル/円相場を見通すヒントが見えてくるかもしれません。
週足を見ると、2022年10月に付けた151.95円と6月30日に付けた直近高値145.07円を結ぶトレンドラインAが143.80~90円に位置しており、強い上値抵抗として働いた状態です。
2020年3月に付けた59.91円を基点とするトレンドラインAは96.10~20円に位置しており、強い上値抵抗として働いています。また、6月に付けた97.67円を直近高値として上値を切り下げてきたトレンドラインBは95.70~80円にあり、これも上値を抑え込んだ状態です。また、2022年9月に付けた98.60円と6月の直近高値97.67円を結ぶレジスタンスラインDは97.50~60円にあり、これも強い上値抵抗です。
先週の米ドル/円相場は続伸し、一旦148.82円までトライ、基調の改善を一段と図り、レンジ変動があっても上限の拡大をもたらした。先週底買いで推移していたこと、また日本株の急騰に支持され、円が売られる傾向にあった。
豪ドル相場を見通す上で最も注目したい指標が、RBA金融政策発表です。RBAは現在の金利据え置きによって、インフレ抑制に向けた行動を続けていますが、現時点でインフレ率はRBAが物価目標としている年2%~3%のレンジを依然上回っています。上述したようにRBAは足元のインフレ動向を背景に引き締めスタンスをとっているため、当面は現行の金利水準の維持が想定されます。とはいえ、経済指標(データ)次第であることに変わりないため、今後も声明等の内容に注目しつつ、指摘されるインフレリスクや経済の不確実性などの要素を見定めていく必要があるでしょう。
米ドル/円については138~144円を中心とするレンジ内での展開を予想しています。テクニカル的には145円超えで越月した場合は150円方向へ動くでしょう。138円を割り込んで越月した場合は135円方向への新たな円高の流れが強まる可能性が高くなります。可能性が低いと見ますが、135円割れで越月した場合は130円方向をトライする動きが強まるでしょう。
豪ドル/円相場は先週切り返し、値幅こそ限定的だったものの、堅調な推移を保った。先週保ち合いとなり、やや弱含みの展開となったが、上放れの志向が強く、これからブレイクすることを示唆していたため、先週一旦高値更新したことを重視しており、ここから上放れするという見方は変わらない。
以上が、筆者のドル/円相場(2週間~1カ月程度)のレンジを計測する方法である。要するに13日移動平均線の2~3%乖離を目安にしているということだ。
週足を見ると、3月に付けた86.06円を基点として下値を切り上げる流れを維持していますが、6月に付けた97.67円を直近高値として上値も切り下げており、下値リスクを残した状態です。値動きが収束し始めていることから、そろそろ一方向へ抜け出してもおかしくありません。
週足を見ると2022年3月に付けた124.40円を基点とし、2023年3月に付けた138.83円を結ぶ中期的なサポートラインAは144円台に位置しており、中期的な下値抵抗として働いています。また、2022年10月に付けた148.40円を基点として上値を切り下げてきた流れから上抜けて新たな上昇トレンド形成の流れに入っており、短、中期共に“ユーロ強気”の流れにあります。
一方で、上値は週足の横レジスタンスDが157.80~90円に位置しており、上値を抑え込んだ状態ですが、158.00円超えで越週した場合は、強い抵抗を上抜けた勢いで160円超えトライの動きが強まり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は157.80~90円、159.90~00円、162.60~70円に、下値抵抗は155.80~90円、152.50~60円、150.00~10円にあります。31週移動平均線、62週移動平均線は147.66円と144.57円に位置しており、中期トレンドをサポートしています。
また、ベイリー総裁も「利上げ終了を宣言する時期ではない」と表明しており、FRB、ECBとは一線を画したスタンスとなっています。インフレ緩和の兆しは窺えますが、さらなる利上げの可能性を残した状態です。英経済は底這い状態にあり、ファンダメンタルズ面での弱さを反映して、対米ドルでは弱含みに推移しており、対円でも184円台を高値として調整下げ局面に入っています。
その一方、上値は7月5日に付けた184.01円を直近高値として上値を切り下げる流れにあります。このレジスタンスラインCは183.30~40円に位置しており、これをしっかりと上抜けて終えるまでは上値余地も拡がり難いでしょう。
これまでセミナーやレポート等で述べてきたが、ドル/円相場はノーマル(強いトレンドが出ていない)相場の場合、概ね13日移動平均線の±2%乖離のバンドの中で動くという傾向を持っている。
週足ベースで見た上値抵抗は、182.50~60円、183.30~40円、184.00~10円、186.70~80円に、下値抵抗は179.40~50円、177.00~10円、176.50~60円172.80~90円にあります。31週移動平均線、62週移動平均線は169.28円と166.60円に位置しており、中期トレンドをサポートしています。
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