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本日のNY為替市場のドル円は、トランプ米大統領による突発的な発言に依然として警戒しながらの取引か。
週明けアジア市場では、トランプ米大統領がコロンビアに対する輸入関税を25%に引き上げると表明し、コロンビアも報復関税を打ち出したことでリスク回避の円買いが先行。その後、米ホワイトハウスが「コロンビアに対する関税をいったん保留する」と発表し、リスク回避の巻き戻しに振れる場面もあった。ただし、欧州時間に入ると株安を背景とした円買いが再燃している。
また、先週のダボス会議では、トランプ米大統領は「中東諸国への原油価格の値下げ要求が通れば、米連邦準備理事会(FRB)にただちに利下げを要求する」と表明していた。以前にはパウエルFRB議長と「適切な時期」に話すつもりだとも述べていた。
今週28-29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、FF金利誘導目標4.25-50%の据え置きはほぼ確実視されている。しかあしながら、石油輸出国機構(OPEC)が原油価格の引き下げ要請を受け入れた場合は、3月FOMCでの利下げ再開の可能性もあることで、ドル円の上値を抑える要因となる。
第1次トランプ米政権で指名され、次期FRB議長の候補でもあるウォラーFRB 理事は、先日「インフレの良好な数字が続けば、今年の前半に利下げがなされるのが妥当と考えるだろう。3月利下げの可能性も完全には排除しない」と述べていた。今週のFOMCではウォラーFRB 理事が利下げに票を投じるのか否か、そして、パウエルFRB議長の記者会見でのトランプ米大統領発言に対する見解などに要注目となる。
なお、経済指標は12月米新築住宅販売件数が発表予定。市場予想は前月比+5.4%と伸び率は前回をやや下回る見込み。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、156.43円(日足一目均衡表・転換線)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、153.17円(日足一目均衡表・雲の下限)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し NY為替見通しトランプ発言に依然として警戒 今週はFOMCが開催
昨日の日銀金融政策決定会合で、実質金利は極めて低い水準であり、経済・物価が見通し通りに進めば「引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」との考えが示されたことが、タカ派方向のサプライズになったと思います。FOMCもドル安を後押ししたため、ドル円の1カ月物ボラティリティーも11%台に乗せており、円キャリー取引の巻き戻しによる円高はもう少し続きそうです。ドル円は200日移動平均線151.60も割り込んでいますから、テクニカル上は3月安値の146円49銭や大台の145円ちょうどが短期的な下値メドとして浮上しています。
FRBが物価指標として最重要視する、変動の激しいエネルギーと食品を除くコアPCEデフレーターは10月の前年同月比3.5%の伸びから3.4%上昇に減速する見通し。
米FOMC「来年3回利下げ」見通しで株高か!?今週は日銀会合が焦点!
今週は日米英の金融政策会合が注目される。9月19日 、20日の9月FOMCでは金利据え置きが市場のコンセンサスとなっているが、11月FOMCに向けてメンバーの経済見通し、特に政策金利見通し(ドットチャート)に変更があるかが注目となる。
当初恐れられていたマイナス金利の解除など、金融緩和策に大きな変更は行われない見通しですが、会合の結果が発表される19日(火)を境に再び日本株が急変動する可能性が高いでしょう。
ただ、ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁が15日(金)に「利下げについては話し合っていない」と市場の期待に冷や水を浴びせるなど、今後はFRB高官の利下げ見通しを巡る発言に一喜一憂する展開になりそうです。
このFOMCでは、来年末の金利見通しも発表され、会合参加者が来年内に3度の利下げが行われる見通しを持っていることが判明。米国では今回の金融引き締め局面でもうこれ以上の利上げはないとの見方が広がりました。
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