
本日のNY為替市場のドル円は、トランプ米大統領による突発的な発言に警戒しながら、米国の経済指標を見極めつつ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の初日を迎えることになる。
本日の東京市場のドル円は、トランプ米大統領による関税発言で、154円台から155円台後半まで上昇しており、今後も警戒せざるを得ない状況が続くことになる。
また、引き続き中国発の人工知能(AI)企業「ディープシーク(DeepSeek、深度求索)」によるナスダック市場への影響には警戒しておきたい。
本日は、12月米耐久財受注額、11月米住宅価格指数、11月米ケース・シラー住宅価格指数、1月米消費者信頼感指数、1月米リッチモンド連銀製造業景気指数などが発表されるが、本日からのFOMCに直接的な影響を及ぼすことはないものの、米国の景況感を確認することになる。
本日からのFOMCでは、FF金利誘導目標4.25-50%の据え置きはほぼ確実視されているが、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、今年の利下げは2回(※FF金利誘導目標:3.75-4.00%)と予想されている。
また、先週のダボス会議では、トランプ米大統領は「中東諸国への原油価格の値下げ要求が通れば、米連邦準備理事会(FRB)にただちに利下げを要求する」と表明していた。
以前にはパウエルFRB議長と「適切な時期」に話すつもりだとも述べていた。
第1次トランプ米政権で指名され、次期FRB議長の候補でもあるウォラーFRB理事は、先日「インフレの良好な数字が続けば、今年の前半に利下げがなされるのが妥当と考えるだろう。3月利下げの可能性も完全には排除しない」と述べていた。
本日からのFOMCではウォラーFRB理事が利下げに票を投じるのか否か、そして、パウエルFRB議長の記者会見でのトランプ米大統領発言に対する見解などに要注目となる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、156.30円(日足一目均衡表・基準線)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、154.08円(日足一目均衡表・雲の上限)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し NY為替見通しトランプ発言に警戒しつつ NY株動向や米経済指標を見極める展開か
もっとも、NY市場に限れば大きな方向感は出なかった。米国市場は明日から3連休に入るほか、20日にはトランプ氏が大統領に就任する。市場では「様子見ムードが強く積極的な商いは手控えられた」との声が聞かれた。
ユーロ円は3日ぶりに反発。終値は160.56円と前営業日NY終値(159.85円)と比べて71銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた買いが入ったほか、欧米株高に伴う円売り・ユーロ買いが出ると一時本日高値となる161.01円まで値を上げた。
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