欧米市場オープニングコメント
「ドル・円は底堅い値動きか、米国株に警戒もドル買い地合いは継続」
28日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。NY株式市場で前日の混乱が続く場合、円買い地合い先行の見通し。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ休止をにらみ、ドル買いは継続しそうだ。
27日の取引で中国のスタートアップ企業が次世代の人工知能(AI)モデルを発表し、米ハイテク株が一時売り込まれた。それによりドル・円はリスク回避の円買いが優勢となり、153台後半まで下げる場面もあった。その後、米長期金利の下げ幅縮小を受けてドルがやや持ち直すと154円台を回復した。本日アジア市場で日経平均株価は下げ幅を拡大したが、割安感が生じたドルに買戻しが強まり、156円を目指す展開となった。この後の海外市場は米金利にらみ。中国AI企業の成長によるNY株式市場への影響に懸念が続けば、リスク回避的な円買いが先行。ただ、今晩から開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げが見送られるとの見方が優勢で、米金利高を手がかりにドルはサポートされる見通し。一方、日本銀行による追加利上げの時期は不透明ながら早期実施は困難とみられ、円売り地合いも継続。とはいえ、リスクオフの局面ではドル・円の戻りは鈍い。
通貨別分析
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外為市場でドル安/円高が進んだことも 輸出株を中心に重しとなった
午後3時のドルは157円後半と、前日ニューヨーク市場の終盤に比べて小幅にドル安/円高の水準で推移している。前日のニューヨーク時間にドルは一時158.08円付近まで上昇したが、調整で円買いが進んだ。12月の日銀の金融政策決定会合の「主な意見」が公表されたが、これまでの植田和男総裁の発言を踏襲する内容との受け止めが聞かれ、ドル/円相場の大きな変動はみられなかった。
午後3時のドルは157円前半と、前日東京市場の午後5時時点からわずかにドル高/円安の水準で推移している。新規の材料が乏しい上、年末を控えて取引参加者が少なくなる中、膠着感の強い地合いとなった。一方、日米の金融政策の方向性の差からドル/円は底堅いとの見方も聞かれた。
午後3時のドルは157円後半と、前週末のニューヨーク市場終盤とほぼ横ばい圏で推移している。午前の取引では、仲値にかけてドルは一時158円ちょうどまで上昇したが、その後は一進一退の展開が続いた。年末を控えて取引参加者が少なくなる中、積極的な売買は手控えられたとの声が聞かれた。
東京株式市場で日経平均は、前営業日比121円14銭安の3万8451円46銭と、反落した。トランプ次期米大統領の就任式を20日に控えてポジション調整の売りが出て、一時500円超下落した。外為市場でドル安/円高が進んだことも、輸出株を中心に重しとなった。後場にかけては押し目買いも入り、下げ幅を縮小した。
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