「トランプ2.0」とトルコは相性抜群!高金利のリラ投資はアリ?エミン・ユルマズ氏が予想|エルドアン大統領の政策変更リスクは常にある 2025/2/1 FX/為替 #外為ドキッ

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「トランプ2.0」とトルコは相性抜群!高金利のリラ投資はアリ?エミン・ユルマズ氏が予想|エルドアン大統領の政策変更リスクは常にある 2025/2/1 FX/為替 #外為ドキッ

エミンユルマズ氏 特別開設 トルコリラ投資

動画の内容 ポイントまとめ

トルコリラ投資の現状と展望:エミン・ユルマズ氏による分析

近年、日本の個人投資家の間でトルコリラへの注目が高まっています。特に2023年後半以降、メキシコペソの下落を受けて、FX個人投資家の関心がトルコリラにシフトする傾向が見られます。今回は、トルコ経済に詳しいエミン・ユルマズ氏による詳細な分析をもとに、トルコリラ投資の現状と展望についてまとめました。

国際政治におけるトルコの立ち位置

トルコの国際的な存在感は着実に高まっています。特に注目すべき点として、アメリカとの関係改善が挙げられます。トランプ米大統領とエルドアン大統領の関係は良好で、トルコにはトランプタワーも建設されています。シリア問題などでアメリカがトルコを頼りにする場面も増えており、両国の協力関係は深まっています。また、中東和平においてもトルコは重要なプレイヤーとなっており、この点でも国際的な信頼感は向上しています。

トルコリラの特徴と課題

トルコリラは過去永きに渡り、継続的な下落(リラ安)傾向にあります。唯一の例外期間は2002年から2011年までで、この期間はある程度の安定性を示していました。現在の主な課題は、年間インフレ率が44%と極めて高い水準にあり、ハイパーインフレに近い状態が続いていることです。実質金利はほぼゼロ近辺となっています。一方で、工業生産は一時的な回復を見せており、経常収支はGDP比4%程度とそれほど深刻ではありません。ただし、トルコ中銀の高金利政策継続による経済への影響は懸念材料となっています。

投資先としてのトルコリラ

トルコリラ投資のメリットとして、高金利による収益機会が挙げられます。政策金利は高水準で、年間の通貨下落率(約7.17%)を考慮しても、プラスのリターンが期待できます。また、米ドル/トルコリラよりもユーロ/トルコリラの方が有望との見方もあり、スワップポイントも比較的高くなっています。

※ユーロ/トルコリラ 週足(外為どっとコムのFX口座「外貨ネクストネオ」より)

一方で、リスク要因としては政治リスクが最も重要です。エルドアン大統領の突発的な政策変更リスクは常に存在しており、ただし、当面は選挙がないため、急激な政策変更の可能性は低いとされています。また、長期的な通貨価値の下落傾向という構造的な問題があり、キャピタルゲインを期待することは難しい状況です。

日本円との比較分析

近年、「ジャパニーズリラ」という言葉が出てきているように、円とトルコリラには一見類似点があります。通貨安傾向、観光立国としての性格、海外への資金流出などが共通点として挙げられます。しかし、重要な違いも存在します。円は150円程度を新たな均衡水準として米国とのコンセンサスがあるように見えますが、トルコリラには安定的な水準が見いだせていません。また、リスクオフ時には円が安全通貨としての性格から上昇(円買い)傾向を示すのに対し、リラは下落リスクが高まる傾向にあります。資本流出入の規模についても、円が比較的管理可能な範囲であるのに対し、リラはより不安定で予測困難な状況にあります。

結論・まとめ

トルコリラ投資は、高金利による収益機会がある一方で、通貨価値の下落リスクを常に考慮する必要があります。特にエルドアン大統領の政策変更リスクは最大の不安要素となっています。投資家としては、キャピタルゲインではなく金利差収入(スワップポイント)を主目的とした投資戦略の構築、政治リスクの常時モニタリング、適切なポジションサイズの管理、ユーロ/リラの組み合わせの検討などが重要となります。円との類似性については、表面的な共通点にとらわれすぎず、ファンダメンタルズ分析を行いながら投資判断を行うことが推奨されます。

解説動画

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f:id:gaitamesk:20191205123319p:plainエミン・ユルマズ氏
エコノミスト、グローバルストラテジスト
トルコ・イスタンブール出身。1996年に国際生物学オリンピック優勝。
97年に日本に留学し東京大学理科一類合格、工学部卒業。同大学大学院にて生命工学修士取得。
2006年野村證券に入社し、M&Aアドバイザリー業務に関わる。
2024年にレディーバードキャピタルを設立し、代表を務める。
現在各種メディアに出演しているほか、全国のセミナーに登壇。文筆活動、SNSでの情報発信も積極的に行っている。
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株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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近年、日本の個人投資家の間でトルコリラへの注目が高まっています。特に2023年後半以降、メキシコペソの下落を受けて、FX個人投資家の関心がトルコリラにシフトする傾向が見られます。今回は、トルコ経済に詳しいエミン・ユルマズ氏による詳細な分析をもとに、トルコリラ投資の現状と展望についてまとめました。

近年、「ジャパニーズリラ」という言葉が出てきているように、円とトルコリラには一見類似点があります。通貨安傾向、観光立国としての性格、海外への資金流出などが共通点として挙げられます。しかし、重要な違いも存在します。円は150円程度を新たな均衡水準として米国とのコンセンサスがあるように見えますが、トルコリラには安定的な水準が見いだせていません。また、リスクオフ時には円が安全通貨としての性格から上昇(円買い)傾向を示すのに対し、リラは下落リスクが高まる傾向にあります。資本流出入の規模についても、円が比較的管理可能な範囲であるのに対し、リラはより不安定で予測困難な状況にあります。

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