備蓄米の早期放出 背景と影響
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備蓄米の早期放出 背景と影響
江藤農林水産大臣は2月7日、閣議後の記者会見で昨年産のコメの流通が滞りコメ価格の高騰を招いているとして、政府備蓄米の早期放出を表明した。大臣は石破首相から早期実行を促されたことも明らかにしている。備蓄米放出については、1月31日に新制度が発表されたばかりで、翌週に早期放出が表明されるというスピード感ある展開となっている。これまで備蓄米は、凶作か災害への対策の場合のみ限定的に放出されてきたが、新制度では流通における不足が起こった場合でも放出できるよう運用指針の改訂が行われた。
備蓄米の早期放出の背景には、流通におけるコメの滞留と高止まりするコメ価格解消という目的がある。備蓄米放出の新制度では、コメ価格や市場への影響を緩和するため、農協等の集荷業者に販売し、翌年にコメを買い戻す仕組みとなっている。農水省は放出により、民間に滞っているコメ在庫を市場に供給したい考えだ。実際、民間のコメ在庫は平年比で約15%減少しており、最大のコメ集荷業者である農協にコメが集まっていない現状もある。コメ価格高騰の中で利ザヤや高値での取引を狙い在庫を保有する業者や農家が相当数いると見られる。
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