ドル円、152円台の上値が重い…米三連休明けの株式や金利動向に注目
欧米時間のドル/円予想レンジ:151.000-152.700円
東京市場のドル/円は、152円を回復する展開。序盤に151.23円前後まで弱含む場面もありましたが、日本株高や米長期金利の上昇を背景に円売り・ドル買いに傾きました。午後には152.22円前後まで上昇しました。ただ、その後はやや伸び悩んでおり欧州市場では151.70円台まで押し戻されています。
NY市場では、特に注目のイベントは予定されていません。米三連休明けの株式や金利の動向がドル/円相場に影響を及ぼすか注目されます。他方で、衆院財務金融委員会における植田日銀総裁の答弁では特に市場の利上げ観測を高める発言はありませんでした。そのため、市場は明日10時30分の高田日銀審議委員による講演に注目しています。17日に発表された日本10-12月期国内総生産(GDP)・速報値が予想を上回る結果になったことを踏まえて今後の利上げについて言及するかが焦点となるでしょう。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、昨年12月、今年2月安値を起点としたトレンドラインを支持に下げ渋っています。抵抗と意識されている10日線を突破すれば持ち直しの動きが強まりそうです。また、200日線も突破するようだと2月安値と二番底を形成して上値を試しやすい状況になる可能性もあります。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
2/18(火)
22:30 カナダ1月消費者物価指数
22:30 米2月ニューヨーク連銀製造業景気指数
23:00 チポローネECB専務理事講演
24:00 米2月NAHB住宅市場指数
24:20 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁講演
27:00 バーFRB副議長講演
28:00 米12月証券投資
30:45 NZ10-12月期生産者物価指数
—– EU財務相理事会
2/19(水)
08:50 日本1月貿易収支
09:30☆豪10-12月期賃金指数
10:00☆RBNZ政策金利
10:30☆高田日銀審議委員講演
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
ドル円 152円台の上値が重い米三連休明けの株式や金利動向に注目 NY市場の見通し
なお、現時点において、ボックスの下限である3万6733.06円から下に抜けて底割れするリスクは非常に低いと見ています。その主因は、米国経済が信じられないくらい強いからです。米国経済が強いならドル円相場が強烈に円高に振れる可能性が低く、円安基調は維持される見通しです。そして、その円安がわが国の輸出企業の収益改善に寄与し、インバウンド消費を喚起し、輸入物価の上昇を通じてわが国経済の脱デフレ化を促進することが期待できます。
コメント