中国メーカー製の電気自動車(EV)が躍進している
J.D. Powerは中国で、「中国新エネルギー車商品魅力度調査」を年に1回実施している。新車購入後2~6カ月経過したユーザーを対象としたもので、所有している新エネルギー車(NEV)の商品魅力について評価を聞き、商品魅力度スコアを算出している。2023年1~3月に中国81都市で行った同調査では、商品魅力度スコアの上位に日本の自動車メーカーのEVの名前はなかった。
BYDの日本法人「BYDジャパン」の劉学亮社長は21日の発表記者会見で、こう力を込めた。日本は中国、米国に次ぐ世界第3位の自動車市場だが、EV普及では出遅れている。新興のEVメーカーにとって、未開拓の日本市場には大きな魅力があるようだ。
得意とする電池やモーターの制御技術を生かして09年からEVを生産。中国が「新エネルギー車」と呼ぶEVやプラグインハイブリッド車などの22年1~6月の世界販売台数は64万台。EVはこのうちの約半数とみられ、首位の米テスラ(56万台)に次ぐ規模となっている。
もちろん、将来的にどうなるかはわかりません。中国では、実験的にですがECセールスを始めています。ドルフィンの発売時には若者向けのサイトを作ったりもしています。ただ、本国でも注力しているのは、店舗のグレードアップ、上質なカスタマーラウンジ、アフターセールス専用のラウンジ、ランチができる店舗といった取り組みです。
ただ、ATTO 3、DOLPHIN、SEALのどれもパフォーマンスは決して低い車ではありません。十分な機能と価値がある電気自動車です。BYDとして、中国製だから、価格競争力のため、という理由で安く設定することはありません。それで普及しても成熟した市場では続かないでしょう。これからの選択肢として長く選ばれるEVを目指しているので、価格だけの勝負はしません。
いまや中国を代表する自動車メーカーといってもいいBYDは昨年、グローバルで約427万台を販売した。 前年からの伸び率は41%と驚異的で、ホンダや日産を抜いた。多くを自国内で販売するが、輸出も約42万台と1割近い。輸出国のひとつである我が国での昨年の販売台数は2223台で、こちらは58%アップだった。
バスにPHEV……EVだけじゃない中国「BYD」日本市場での本気度がマジメですごい!
国内に投入されるのはセダンタイプの「SEAL(シール/中国名:海豹[アザラシの意味])」、コンパクトハッチバックの「DOLPHIN(ドルフィン/中国名:海豚[イルカの意味])」、そして、クロスオーバーSUVタイプとなる「ATTO3(アット3/中国名:元PLUS)」の3台となり、いずれもBEV(バッテリー電気自動車)で、2023年1月にアット3、同年中ごろにドルフィン、さらに同年下半期にシールを順次発売予定していくとしている。
BYDは1995年、中国・深圳で電池メーカーとして創業。2000年代初頭に当時の大手携帯電話メーカー・モトローラやノキアがリチウムイオン電池を採用したことで業績を伸ばし、03年に中国国営の自動車メーカーを買収して自動車産業に進出した。
Q/トヨタとバッテリーの開発・供給で合弁会社を立ち上げています。また、中国国内ではトヨタ系メーカーがBYDのEVをOEMで販売するという話も聞きます。BYDオートジャパンの国内戦略において、トヨタとの協業や提携の予定はありますか。
中国メーカー製の電気自動車(EV)が躍進している。中国市場では、苦戦する日系や欧州系の自動車メーカーを尻目に、EVの販売台数を伸ばしている。世界市場に目を向けても、「NIKKEI Mobility」の報道によれば、2023年1~6月のモデル別EV販売台数で上位20モデル中12モデルが中国メーカー製となっている(図1)。
ATTO3は、2022年2月に中国で販売を開始して以降、シンガポールやオーストラリアなど、中国国外でも販売されているグローバルモデルだ。ブレードバッテリーを搭載したEV専用のプラットフォーム、e-Platform3.0を採用することで、高い安全性とともに、485kmの航続距離(社内で計測したWLTC値)を実現。また、フラットな床面によって、広い車内空間と440Lの荷室容量を確保している。
ディーラー戦略や日本「国内での展開は、先般の発表会の内容通りです。ご指摘どおり、中国ではトヨタとのアライアンス、2019年にはバッテリーの研究開発のJVといった話がありますが、日本国内でどうするかはこちらではわかりません。ただし、一つ言えることは、今後、どの企業とのどんな協業やOEM供給において、e-Platform 3.0が柱になることは確かです。
BYD汽車(汽車は中国語で自動車の意味)は、そもそも比亜迪股份有限公司の子会社であった西安泰川自動車責任株式会社が倒産し、その後「比亜迪(BYD)汽車」と社名変更して2003年に設立されている。BYDというバッテリーメーカー系子会社ということもあり、BEV生産に熱心な中国系メーカーのなかでも、とくにBEVのラインアップの充実に力を入れており、2022年4月に同年3月までにエンジン車の生産を終了していると発表したとも報じられている。
BYDは、1995年に中国の深圳で創業し、自動車、ITエレクトロニクス、新エネルギー、都市モビリティの4つの領域で事業をグローバルに展開している自動車メーカーだ。バッテリーメーカーとして創業した背景があるため、モーターやコントローラーなど、電気自動車のコアとなる技術を自社で開発、製造している。また、自動車事業においては、世界70超の国や地域、400超の都市にNEV(EV、PHEV、FCV)を展開しており、2021年には約60万台ものNEVを販売している。ちなみに、中国国内では9年連続でNEV販売台数第1位となっている。さらに、2022年1〜6月には、前年同期比で3倍超となる約64万台が販売され、NEVの販売台数世界No.1となったメーカーだという。
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