「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
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最新のマーケット情報まとめ
## 現状分析
– 本日のドル円相場は149.20円台まで下落する展開となったが、その後持ち直しの動きを見せている
– 149.20円台の安値は昨年12月3日以来の水準であり、重要な節目となっている
– この安値は2024年9月と今年の高値を結ぶフィボナッチリトレースメントの半値押しの水準に位置している
– テクニカル的に見ると二つの底(12月と現在)が二番底となって底打ちとなる可能性がある
– 短期的に見ると、今年の高値から完全に下降トレンドに切り替わっている状況で注意が必要
## 来週の見通し
– 引き続き上値の重たい展開が続くと想定される
– 現在の安値(149.20円台)で底打ちとなる可能性もある一方、この水準を下抜けるリスクも残る
– 上値目処としては153円〜154円(フィボナッチ38.2%戻しのレベル、20日移動平均線も一致)が意識される
– 153円はフィボナッチ38.2%戻しの水準で、20日移動平均線も一致しており、重要な戻り目処となる
– 154円は半値戻しの水準となっており、ここまで回復すれば反発の動きが強まる可能性がある
– 現在の安値を下抜けた場合は148.60円が次のターゲットとなり、さらに下落すると147円付近が支持線になる
– 予想レンジとしては、下限147円付近、上限154円付近での推移が考えられる
## 相場動向に影響した重要な指標と要因
– 日銀の利上げ観測が円高の主な要因となっている
– 日本の1月CPI(コア)は予想の3.1%を上回る3.2%、前回の3.0%から上昇しており、インフレ圧力が継続している
– その他の物価指標もコア指数は2.5%と、前回から伸びが加速しており、日銀の利上げ観測がさらに意識される状況
– 今日の動きでは、植田日銀総裁の発言を受けて相場が一気に切り返す場面があった
– 植田総裁発言のポイント:
– 「緩和的な金融環境が維持される」
– 「長期金利の急激な上昇があれば機動的に国債買い入れを実施する」
– 「物価見通しがさらに改善すれば、金利をさらに引き上げることも視野に」
– 今夜発表されるアメリカのPMI(製造業・サービス業)も注目ポイントであり、経済の強さを示す結果となれば、ドル買いが強まる可能性がある
## 来週の注目イベントと見どころ
– 来週は特に大きなイベントが少ない週となる
– 米国の主要経済指標:
– 消費者信頼感指数(25日)
– GDPの改定値(27日):大幅な修正がなければ市場への影響は限定的
– PCEデフレーター(個人消費支出価格指数):最近のインフレ指標として重要視
– G20財務相・中央銀行総裁会議が開催され、植田日銀総裁の発言に市場の注目が集まる
– 特に今日の日本CPI結果を受けて、今後の金融政策に関する見解が注目される
– パウエルFRB議長の発言も伝わる可能性があり、日米の金融政策の方向性が明らかになれば相場の動きに影響
– 週末には東京CPIの発表もあり、インフレ動向の指標として注目される
## テクニカル分析のポイント
– 現在の大陰線(151.40円)を上回る動きがあるかどうかが重要
– フィボナッチで言えば38.2%上昇するような動きがあれば、底打ちからの持ち直しと見ることができる
– 2024年9月と今年の高値を結ぶ押し目水準が一致しており、この水準では押し目買いが入りやすい可能性がある
– 短期的には200日移動平均線と20日移動平均線あたりが戻りの目処となる
## 結論
– 現在の149.20円台の安値で二番底形成となり、底打ちの可能性が出てきている
– 今後の方向性は、今日の大陰線を上回るかどうかが重要なポイントとなる
– 大陰線(151.40円)を上抜ければ持ち直しの動きが強まる可能性が高く、抜けなければ上値の重い展開が続く見込み
– 来週はイベントが少ないことから、レンジ相場(147円〜154円)となる可能性が高い
– 日銀の金融政策と米国の経済指標の結果次第で、相場の動きが左右される可能性がある
– 個人的な注目点としては、149.20円台での底打ちの可能性と、半値押し水準からの反発に期待
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『最新のドル/円相場を解説』
経済指標・イベントの結果について
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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