金(ゴールド)、またも最高値!「トランプ関税」拡大報道でドル安・金高に(XAU/USD 市況と分析)2025/2/21

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金(ゴールド)、またも最高値!「トランプ関税」拡大報道でドル安・金高に(XAU/USD 市況と分析)2025/2/21
 

金(ゴールド)CFD(外為どっとコムの取引口座「CFDネクスト」の銘柄名:金スポット)について、昨日の振り返りと現在のポイントについて短時間で確認できるようまとめました。

※最新の金(ゴールド)レポートはコチラ

金(ゴールド)市場の値動き まとめ

2月20日の金相場は反発。金先物4月限は前日比20.00ドル(0.68%)高の1オンス=2956.10ドルとなり、再び史上最高値を更新しました。

この上昇の背景には、トランプ大統領の通商政策を巡る不安感があります。トランプ大統領は自動車、半導体、医薬品などへの関税を「来月かそれより早く」発表する意向を示し、さらに木材や林産品も対象に加える考えを表明しました。この状況下で主要通貨に対するドル安が進み、ドル円は2024年12月9日ぶりの下落となりました。

ドル円日足チャート

ドル円日足チャート

一方で、連日最高値を更新した金(ゴールド)は上昇幅が縮小する場面も見られました。これはベッセント財務長官が米国の金準備の評価替え観測を否定したことで利益確定の動きが出たためです。市場では、政府が金準備を1973年設定の1オンス=42ドルから現在の市場価格へ再評価するという見方がありましたが、同長官はこれを「考えになかった」と退けました。この「評価替え」が実現すれば政府は約7500億ドルの資金を得られる可能性があり、債券発行の必要性が低下するとされていました。

専門家は「利益確定の動きが一部見られるが、最近の金価格上昇を受けて市場が利益確定の理由を探していた面もある」と分析しています。全体としては「金の下値は依然として堅調で、下落は限定的になる可能性がある」との見方が示されています。

最新の金(ゴールド)CFD チャート

30分足チャート

金スポット 30分足チャート

日足チャート

金スポット 日足チャート

「CFDネクスト」での金(ゴールド)スポット価格について、テクニカル分析では単純移動平均線(10日)が上向きになる中、価格は移動平均線の上に位置している。また、相場の過熱感をはかるRSIは、「買われすぎ」とされる70と基準(50)の間で推移している。
 ※リアルタイムの価格はこちらから確認できます。

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金(ゴールド)の上昇・下落変動要因

上昇要因

インフレの期待:物価上昇の予測が強まると、金を価値保存手段として買う動きが強まる。
経済的不安定性:経済危機や金融市場の不安定時には、安全資産としての金への需要が高まる。
実質金利の低下:金利がインフレ率を下回ると、金への投資が魅力的になる。
通貨価値の低下:特に米ドルが弱まると、金価格は上昇する傾向がある。
地政学的緊張:紛争や政治的不安が高まると、リスク回避のため金への投資が増える。
中央銀行による購入:中央銀行が金を買い増すと、供給が減り価格が上昇する。

下落要因

インフレ率の安定または減少:物価上昇の懸念が和らぐと、金への投資需要が減少する。
経済的安定:経済が安定し、リスク資産への投資が増えると、金への需要が減る。
実質金利の上昇:金利がインフレ率を上回ると、金に対する魅力が減少する。
通貨価値の強化:特に米ドルが強まると、金価格は下落する傾向がある。
地政学的緊張の緩和:地政学的リスクが減少すると、金へのリスク回避需要が落ちる。
中央銀行による売却:中央銀行が金を市場に売り出すと、供給が増え価格が下がる。

 
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そのため 金への需要は 世界情勢が不安定なときに増大します

ほどなく株価の暴落ぶりを目の当たりにした投資家たちは不安に駆られ、資産を現金化する動きに転じます。株に遅れて、さすがの「有事の金」も売られ、3月下旬頃まで値を下げていきました。

利上げがもたらした「代替通貨」起因の下落圧力が、戦争が勃発した年の金(ゴールド)相場を押し下げた直接的な原因だったといえます。それほどまでに、近年の米国の金融政策は、金(ゴールド)相場に大きな影響を与えているといえます。

足元、まさにAとBの上昇圧力が、Cの下落圧力をかき消し、金(ゴールド)相場は反発色を強めています。史上最高値水準であっても、株価上昇時であっても、です。リーマンショックやコロナショックの直後に行われた金融緩和の際にも「株高・金(ゴールド)高」が発生しました。

教科書と違う、という理由で情報の発信者も情報の受け手も、この事実を受け入れにくいと感じているのかもしれません(都合が悪いのかもしれない)。ですが、どんな著名な投資家であっても、どんな大規模な金融機関の重役であっても、取引所で成立した価格を否定することはできません。取引所で決まった価格は「みんなで決めた価格」だからです。

利下げや資産の買い取りなどの緩和策が大規模に行われたころ、景気回復期待が増幅して株式市場は急反発しました。市場はこうした中央銀行の動きを大歓迎しました。同時に、基軸通貨である米ドルが複数の主要国通貨に対して下落し、そのドル安をきっかけとして、金(ゴールド)高が発生しました。

また、米ドル決済禁止や資産凍結の制裁を受けたロシアや、アメリカとの関係が良くない国々が自国の経済を安定させるために金準備を積み増したことも、金価格の上昇に大いに関係したと考えられています。

足元、ウクライナや中東の情勢悪化により、「有事ムード」起因の金(ゴールド)相場への上昇圧力が発生している中で、FRBが利下げを開始したことで、ドル安観測が浮上して「代替通貨」起因の上昇圧力と、同時に景気回復期待が増幅して「代替資産」起因の下落圧力が強まっています。

また、円建ての金価格は、現在の円安トレンドが円高に変わったときに下落するリスクを常に抱えていることも忘れてはなりません。

そのため、金への需要は、世界情勢が不安定なときに増大します。企業価値の増大が見込め、安心して投資できる状況になれば、投資家は金を手放し、収益を求めて株式などリスク資産への投資を進めるでしょう。

複雑化に拍車をかけたのが中央銀行でした。リーマンショック(2008年)の直後に断続的に、そしてコロナ・ショック(2020年)の直後に、米国を中心とした主要国の中央銀行は景気回復を企図し、大規模で緩和的な金融政策を実施しました。

金はじめとする貴金属は、基本的には「供給と需要」で価格が決定されます。貴金属が高い資産価値を有しているのはその希少性です。 世の中に存在が限られているわけですから。

たとえば金は、有史以来オリンピック公式プール約4杯分しか存在しません。さらになんと金よりも希少性が高いプラチナは金の30分の1しか存在しません・・・以前は金よりも高価でしたが、現在は金よりも安くなっています。

NY金の想定レンジは、7月15日の安値2,406.10ドルに準じ、2,405~2,480ドルと小売売上高の鈍化を読み最高値更新を見込む。一方、国内金価格はやはり最高値更新を含む1万2200~1万2550円を想定している。

今後の金価格の動きを予測するのは難しいですが、金価格を下落させる要因を知っておくことは有益です。

中央銀行による利上げや利下げ、資産の買い取りや放出などの金融政策は、特に景気動向が不安定化して市場が金融緩和を求めている時に、市場全体の最も大きな関心事(材料の頂点)になり得ます。

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