個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2025年2月26日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
暗号資産や株式市場では下落が目立ち、債券市場では売られていたポジションが買い戻されて先進国の長期金利は低下傾向にあります。
先週、日本の長期金利も1.46%を上回る水準にまで上昇しましたが、今週は1.32%台まで低下し、安定感が出てきました。
日本円も買われており、債券安、通貨安は一転、どちらも日本買いとなっています。
インフレ経済沈静化には一役を買いますので、この値動きは歓迎すべき内容です。
またドルも徐々に売られており、ロシアとウクライナ戦争終結で3年間買われ続けていたドルから別の通貨に資本が回帰しているように感じられます。
トランプ政権の動きはかなり早いため、3年間の歪み解消は大きく前進すると思われます。
ドル/円、まだまだショートトレードが楽しめそう
出所:TradingView
こちらはユーロ/ドル日足チャートです。
逆三尊形状となっており、ネックラインをまもなく超えると1.05ドルから1.05-1.07ドルレンジに移行すると考えます。
RCIも全て上向きに方向を変えており、最終的にはSMA200(橙)まで戻っていくイメージを持っています。それは3月ごろに訪れると思いますが、これから200pips程度の調整上昇が入ると予想し、ショートカバーがしっかり入ってからの売りトレードを再開しようと考えております。
短期的にはドル売り相場継続を意識しておくべきでしょう。このように考えると、ドル/円はまだまだショートトレードで楽しめそうです。ユーロ/ドルのロングトレードも良いですが、ドル/円のショートトレードを確信するための参考としてチャートを掲載しました。 本日もドル/円チャート分析していきます。
ドル/円、148円ミドルを割り込むと一気に下落か?
出所:TradingView
ドル/円日足チャートです。
148.60円付近の重要サポートラインで反発を繰り返している状態です。この4営業日は徐々に下値を更新しておりますが、148円後半では底堅い印象です。
ユーロ/ドルの上昇反発と同時に148.60円付近でブレイクしますと、下落に弾みがつくと思いますから、その値動き待ちといったところでしょう。
本コラムで毎週お伝えしている通り、ひたすら戻り売りの回転売買を繰り返して、尚も強気姿勢は継続で良いと考えます。
今月発表された日本のCPIは市場予想を上回りました。米国からも通貨高政策への圧力が入っている状況でもありますので、政府日銀は通貨高戦略を行っていくと考えます。ようやく金融政策正常化でしょうか。
3月相場も145円割れを意識しながら引き続き戻り売り戦略を行う予定です。
時間足で戻り売りの目安を探っていきましょう。
ドル/円、149円台後半は戻り売りのポイント多め
出所:TradingView
並行チャネルレンジでの推移も確認できました。最大150円手前までの上昇を許容しながらの売りトレードが良さそうです。
もう一つは下降トレンドラインで上値を抑えられるパターンですが、149.65-80円付近が限度でしょうか?
いずれにしても149円台後半はフォーメーション分析的には戻り売りがしやすいポイントが複数あるので、売指値注文を断続的に並べておくぐらいでも良いかもしれません。
148.60円を割り込んだ場合、148円が目安となりますが、149円を割り込んだ時のように147円台ミドルまで下押しする可能性の方が高いと思いますので、個人的には147.50-147.80円あたりを意識して一部利食いの準備をしたいとも考えております。
引き続き、ドル売り継続、ユーロ/ドル日足の形状とも相談しながらドル/円の戻り売り中心に回していきたいと思います。
【ひろぴー氏出演動画】

ひろぴー
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。
2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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出所:TradingViewドル/円日足チャートです
理屈や可能性が、少なくとも米ドルの反騰途中において証明されたわけなので、市場参加者の多くはさらなる米ドル高を想定し、「米ドルを買わざるを得ない」リスク、あるいは「米ドルを待たない恐怖」にさらされやすい雰囲気があったと思う。
出所:TradingViewドル/円日足チャートです。148.60円付近の重要サポートラインで反発を繰り返している状態です。この4営業日は徐々に下値を更新しておりますが、148円後半では底堅い印象です。ユーロ/ドルの上昇反発と同時に148.60円付近でブレイクしますと、下落に弾みがつくと思いますから、その値動き待ちといったところでしょう。本コラムで毎週お伝えしている通り、ひたすら戻り売りの回転売買を繰り返して、尚も強気姿勢は継続で良いと考えます。今月発表された日本のCPIは市場予想を上回りました。米国からも通貨高政策への圧力が入っている状況でもありますので、政府日銀は通貨高戦略を行っていくと考えます。ようやく金融政策正常化でしょうか。3月相場も145円割れを意識しながら引き続き戻り売り戦略を行う予定です。時間足で戻り売りの目安を探っていきましょう。
今月(1月)FRB(米連邦準備制度理事会)が金利据え置きを決定した後、トランプ氏はSNSにてFRBを公然と批判し、中央銀行の独立性に脅威を与えたことも米ドルの信頼を大きく棄損する行為だとみる。
相場は小動きが長く続くほどエネルギーが溜まり、小動きの終了とともに溜まったエネルギーが発散されることで一方向に大きく動き出す可能性が高まります。このため、この間の小動きのレンジを下方向に抜けて米ドル下落リスクが拡大したことから、大きく米ドル買い・円売りに傾斜していたポジションの損益確定の売りが急拡大したのでしょう。
また激しい切り返しの発生に伴い、ファンダメンタルズも米ドル高の方向として解釈されやすく、米長期金利が昨年(2024年)9月から急反発してきたように、その解釈自体は往々にしてその場しのぎであっても間違っていたわけではない。
来月(2月)前半の変動レンジは152円~156円と想定し、米ドルの戻り売りを基本戦略としたい。
もっとも、米ドル全体(ドルインデックス)自体も頭の重い構造を示している。下のチャートを見ればわかるように、ドルインデックスは1月半ば(13日)にて110の節目をトライしたものの、その後は反落してきた。その上、いったん106台後半を打診した。
足元まで反発しているが、108の節目~108台半ばのレジスタンスゾーンが鮮明化しつつあり、ここから早期突破できない限り、ドルインデックスが一段と反落することを想定しやすい。
先週の米ドル/円は大幅な米ドル急落(円高)となりました。月曜の取引開始が150円近辺でしたが、金曜日には一時146円半ばまで下落、週間の最大下落幅は4円以上もの大幅なものとなりました(図表1参照)。この主因は、大きく米ドル買い・円売りに傾斜していたポジションの損益確定売りが広がったことだと考えられます。
換言すれば、猫も杓子もトランプ政権の誕生で米インフレ急騰の可能性を恐れ、米ドルを買わざるを得なかったが、米ドルの限界が露呈されつつある目下では、米ドル買い一辺倒のリスクが改めて浮上してきた。米ドルのロングポジションをこれ以上増やせない上、削減していくしかないかと推測される。
実際、ECB(欧州中央銀行)が昨日(1月30日)想定どおりの利下げを実施しても、またこれから利下げ継続のスタンスを表明しても、ユーロ/米ドルはむしろ下げ止まり、目先1.03ドルの節目の打診さえできていないのが証拠である。
これはほかならぬ、エリオット波動論で言うトレンド転換の初期段階の特徴である。だからこそ、米ドルの頭打ちやこれからの米ドルの反落がいっそう有力視される。
言ってみれば、日銀の利上げなどの重要なイベントを通過したからこそ、総合的な判断として米ドルの頭打ちを判断できるのではないだろうか。為替は米ドル次第、そして米ドルは米長期金利次第なので、米ドル/円の一段高というシナリオを描けなくなってきたと言える。
同じように、英ポンドや豪ドルなど主要外貨対米ドルの底打ちが鮮明化しつつあり、これからさらなる反騰があってもテクニカル上の視点ではむしろ想定されやすいかと思う。
しかし、日足を観察すればわかるように、156円台は明らかにメインレジスタンスと化しつつあり、ここから早期突破できなければ、米ドル/円のトレンドが次第に反転し、下値余地が拡大すると思われる。
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