来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「RBAの注目はインフレ ただ、小売が弱まると…」ハロンズ FX 2025/3/1 #外為ドキッ

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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「RBAの注目はインフレ ただ、小売が弱まると…」ハロンズ FX 2025/3/1 #外為ドキッ

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は94.90円前後で、ニュージーランド(NZ)ドル/円は85.61円前後で週初を迎えました。24日早朝に発表されたNZ10-12月期小売売上高は、市場予想(前期比+0.5%)を上回る+0.9%となり、NZドルは買いで反応。豪ドルもNZドルの上昇につられる形となりましたが、両通貨共に買いの勢いは長続きしませんでした。米国の景気減速懸念やトランプ米政権の関税政策への不透明感などが資源国通貨である豪ドルとNZドルの売り材料となりました。同じ資源国通貨であるカナダドルが米国の関税発動を控えて売られていたことも少なからず影響したと考えられます。豪ドル/円はじりじりと上値を切り下げると27日にはトランプ氏の関税発言を受けてリスクオフの動きがさらに強まり、一時92.72円前後まで下落、NZドル/円も同様に27日には83.66円前後まで下落しました(執筆時)。

堅調な豪小売が崩れれば…

豪準備銀行(RBA)のハウザー副総裁は27日に、「追加利下げを実施する前に、インフレに関するポジティブな材料をさらに確認する必要がある」との認識を示しました。26日に発表された豪1月消費者物価指数は前年比+2.5%と前月から横ばいでしたが、コアCPIにあたるCPIトリム平均は+2.8%と前月(+2.7%)から加速していました。RBAは2月19日の理事会で2020年11月以来4年3カ月ぶりの利下げを実施し、CPIは総合、コアともにRBAの目標範囲(2~3%)内にとどまっています。ただ、ハウザー副総裁の発言内容を額面通りに受け止めれば、現時点ではRBAの次回会合(4月1日)の追加利下げの実現度合いは低そうです。
来週は4日(火)に豪1月小売売上高、5日(水)に豪10-12月期国内総生産(GDP)が発表されます。豪州の小売売上高は11月にブラックフライデーセールの影響から大きく売上高を伸ばした反動で、12月は前月からやや低下(前月比-0.1%)していました。豪州の労働市場は引き続き堅調な結果を示していますが、賃金上昇率は2期連続で前期から低下しています。それでも、インフレ率よりも高い伸び率であることから、家計消費が急減速していることは想像し難いです。豪1月小売売上高の現時点での市場予想は前月比+0.3%です。予想に反して前月から低下していた場合、RBAの追加利下げを促す形で豪金利が低下し豪ドルは売りで反応することが考えられます。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円の目先の上値目途は、日足一目均衡表の転換線や基準線となりそうです。
一方、下値は93円前後が2022年以降レジスタンスやサポートとして働くことが多かったため、この水準をしっかりと下抜けてしまった場合には、今後レジスタンスとして意識されそうです。その場合の下値目途は2023年7月28日安値の91.80円前後や2024年8月5日安値の90.08円前後となりそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:91.00-95.00、NZD/JPY:82.00-86.00

3/3 週のイベント:

03/03 (月) 10:45 中国 2月財新製造業購買担当者景気指数(PMI)
03/04 (火) 06:45 NZ 1月住宅建設許可件数
03/04 (火) 09:30 豪 10-12月期経常収支
03/04 (火) 09:30 豪 1月小売売上高
03/04 (火) 09:30 豪 豪準備銀行(RBA)、金融政策会合議事要旨公表
03/05 (水) 09:30 豪 10-12月期四半期国内総生産(GDP)
03/05 (水) 10:45 中国 2月財新サービス部門購買担当者景気指数(PMI)
03/06 (木) 09:30 豪 1月住宅建設許可件数

一言コメント:

先週末の3連休は息子の野球の練習の付き添いで、朝8時からグランドに行きました。気温が低く風も冷たかったため体力を消耗し、夜も息子と一緒に21時頃には就寝。気分転換にはなりますが、体はいっそう疲れています。今週末は暖かくなる予報なので少し楽かもしれません。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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来週の為替予想 豪ドル 円

こうした中で、豪ドルは10月下旬以降すでに1ヶ月以上52週MA(移動平均線、11月末現在0.66米ドル)を下回ってきました。さらに52週MAを下回る動きが続くようなら、豪ドル/米ドルは小動きが続く中でも、基本的には下落トレンドが展開している可能性が高いとの見方になります(図表4参照)。

米ドル円0.2銭原則固定!

52週MAは11月末現在で100円弱ですが、過去の経験を参考にすると、下落トレンドに転換した豪ドル/円は、一時的な上昇局面でも52週MAを大きく上回ることなく一段安に向かう可能性が高いと考えられます。

2024年254営業日目は154.77円からスタート。東京時間朝に154.43円まで下落したが下げは限定的だった。今週のFOMCでFRB(米連邦準備理事会)が来年の利下げを9月時点の年4回(1.0%)から2回(0.5%)に狭める見通しを示したことに加え、日銀(日本銀行)がこの日の会合で政策金利の据え置きを決めたことで、円売りが加速した。

こうした中で豪ドル/円は52週MAを大きく割り込みました。その後の反発で一時52週MAを回復したものの、最近にかけて再び52週MAを大きく割れるところとなりました(図表6参照)。

豪ドル/円の5年MAかい離率は、2024年7月に110円まで上昇した局面で25%程度まで拡大しました。これは、2007年に記録した過去最高にほぼ肩を並べるものでした(図表7参照)。その意味では、5年MAとの関係で見た場合、2024年の豪ドル/円はほとんど過去最高の「上がり過ぎ」という動きだったのでしょう。

以上を踏まえると、2025年の豪ドル/米ドルは、2024年のレンジを下方修正し、0.6~0.7米ドル中心での展開と予想したいと思います。

この日発表された第3四半期の米国のGDP(国内総生産)は上方修正、雇用関連のデータも改善するなどして米長期金利は5月30日以来の高水準4.59%前後まで強含んだ。155円台そして156円台をブレークしても円安の勢いは止まらず、未明には7月16日の高値(157.86円)に迫る157.81円まで円安に動いた。24時間のレンジ幅は3.38円。

豪ドル/円は2024年7月にかけて110円寸前まで上昇し、2007年に記録したこの間の高値を更新しました。これは米ドル/円が161円まで展開する「歴史的円安」となるなど、円全面安が展開した影響が大きかったでしょう。このため、米ドル/円が8月にかけて一転して暴落すると、豪ドル/円も90円割れ寸前までやはり暴落となりました(図表5参照)。

その後の豪ドル/円の下落により、5年MAかい離率も縮小しましたが、なお「上がり過ぎ」圏にあることには変わりなさそうです。その意味では、このような「上がり過ぎ」が是正される中で、2025年は豪ドル/円の下落トレンドが展開する可能性が高いと考えています。

予想レンジは、85~102円で想定したいと思います。

トランプ・ショックでリスク回避!突然関税前倒し?為替はリスク回避の円高+ドル高。ナスダック急落。

このような値動きは、過去の経験を参考にすると、豪ドル/円がすでに7月109円で天井を打って、複数年続く下落トレンドに転換した可能性が高いことを示すものです。

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